太田述正コラム#6013(2013.2.7)
<皆さんとディスカッション(続x1803)>
<太田>(ツイッターより)
 知る人ぞ知る、女優ジャジャ・ガボールの写真13枚だ。
http://life.time.com/icons/zsa-zsa-gabor-rare-photos-of-the-actress-and-socialite-in-1951/#1
<o50cR7ei0>(「たった一人の反乱」より)
http://www.youtube.com/watch?v=oyjo02O9LGI#t=2m12s
 FCレーダーにロックオンされてるのに反撃体勢をとれず「頼むから撃たないでね」って祈ることしかできない自衛隊って、ターミネーターにレーザー照準を向けられて何もできずに固まっちゃったサラ・コナーと同じ状態だな。
<qDAuG2340>(同上)
 ターミネーター見てないんでその例えは良く解らない。
 ウルトラマンで例えてくれ。
<太田>
 そもそも譬えが間違ってる。
 「ターミネーター」(シリーズ1作目)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
じゃなく、さしずめ、2作目の「ターミネーター2」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC2
の(シュワルツネッガー扮する)ターミネーター改め善玉アンドロイドがジョン・コナーに殺すなと命ぜられてかしこまってるといった状態だろ。
<gvhC/77l0>(同上)
 尖閣国有化前から射撃レーダー照射 政府関係者明かす。
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/politics/TKY201302060145.html
 酷すぎてフォロー出来んわ。
 何この糞政党。
 民主党が野田を中心とした政党に純化出来たとしても民主党そのもののイメージが悪すぎて誰も支持しねえよ。
 民主党出て新党結成した方がまだ戦えるんじゃね?
<唯我独尊>
≫ニュースバラエティ番組じゃ、<FCレーダー照射問題、>ほとんど扱ってないね≪(コラム#6011。太田)
 ニュースバラエティ番組(2月6日放送)で青山繁晴さんは次のような見解を述べています。
 また今回のような事案は民主党政権時代にも既に発生していたということです。
http://blog.goo.ne.jp/moja_gd/e/a80a030bddaee051ca0726487b0b01aa
 この信憑性について太田さんはどのように思われますか?
<太田>
 ガセでしょうね。
 そんなことの公表を官邸や防衛相が差し止めたとすれば、海自の誰かが、職を賭してリークしていたと思いますよ。
 以下は、外務省と防衛省の間の齟齬というより、依然として官邸が機能してない、ということだろうな。↓
 「昨年12月13日に起きた中国航空機による沖縄県・尖閣諸島付近の領空侵犯の直前、中国外務省が北京の日本大使館に対し、「日本の自衛隊機が尖閣諸島周辺の『中国領空』を侵犯している」と文書で「抗議」していた・・・
 この動きは防衛省には直ちに伝えられなかった。「抗議」は、外務省内で中国が領空侵犯に踏み切る兆候とはとらえられなかったという。防衛省は警戒レベルを上げることもなかったため、自衛隊のレーダーが探知できないまま中国国家海洋局の航空機に領空侵犯を許す結果につながった。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130207-OYT1T00226.htm?from=main3
 「・・・1月19日に海自ヘリコプターへの照射が発生すると、防衛省は直後に首相官邸や外務省へ連絡した。一方、同月30日に海自艦艇が照射されたときの連絡は5日の公表直前だった。外務省は慌てて米国や中国に公表前に事前通告し、小野寺五典防衛相による公表を5日午後5時45分から同7時過ぎに遅らせた。」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130206/plc13020623400021-n1.htm
 ボク自身も、中共海軍の錬度が低く、FCレーダー照射が一般にどう受け止められるかについての教育が不十分だっただけ、という可能性も完全には排除できないと思っている。↓
 「元米国務省日本部長のケビン・メア氏は・・・「中国海軍は規律が良くないし、あまり訓練もされていない。非常に危ない」との懸念を示した。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130206-OYT1T01064.htm?from=main6
 というのも、領空侵犯の時と、一見、状況が違いすぎるからだ。↓
 「・・・2012年12月13日午前11時前後、中国の航空機が尖閣諸島の上空で領空侵犯をした。・・・
 日本時間の「11時」は中国時間の「10時」。この瞬間、南京市では、近隣にまで鳴り響く巨大な音のサイレンが全市を覆い、全市民は全ての動作を止め、運転していた車も止まってクラクションを鳴らし、1937年12月13日に亡くなった<南京事件の>犠牲者への黙祷が始まっていた。
 サイレンの音に合わせて、尖閣の領空を中国の航空機が飛び、尖閣の領海ギリギリを中国の海洋監視船が巡回する。
 そしてサンフランシスコを始め、全世界に散らばる華人華僑が同時に街頭に出て、あるいは集会所に集まって、その黙祷に呼応したのである。・・・」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130206/243379/?mlp&rt=nocnt
 「・・・<レーダー照射事件について、>中国の外務省や国防省は5日、正式な見解を発表しなかった。・・・
 6日付の中国各紙も大半が日本メディアの報道を引用する形で事実関係を伝えるにとどまり、扱いは小さかった。・・・」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130206/chn13020612060004-n1.htm
 でもまあ、現在のところ、ボクとしては、中共当局の指示の下で中共海軍がやった可能性の方が高い、とふんでいる。
 何もなくても、ホットライン構築は図られるべきだ。↓
 「日中防衛ホットライン構築、政府が要請の方針・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130206-OYT1T01529.htm?from=ylist
 さてと、下掲のような毎日の認識は誤りだと私が考えていることはご承知だろう。↓
 「・・・オバマ米政権・・・には、中国による挑発行為が日中間の軍事衝突を誘発しかねないことへの危機感がある。軍事衝突が起きれば、オバマ政権が掲げる「アジア太平洋重視」の外交・安全保障戦略が根本から揺らぎ、2期目の政権の対外構想が破綻しかねないからだ。・・・」
http://mainichi.jp/select/news/20130207k0000e030151000c.html
 だって、「中国による挑発行為」がエスカレートし、日中間の緊張が高まり、日本が再軍備に踏み切り、これが(絶対に軍事衝突を回避せざるをえない)中共当局を追い詰め、あわよくば早期の中共の瓦解を図る、というのがオバマ政権の「アジア太平洋重視」外交・安全保障戦略のキモだからだ。
 このことを、裏付けるのが、昨年8月に発表された、共和党のアーミテージ(Richard L Armitage, who served as deputy secretary of state for George W Bush)と民主党のナイ(Joseph S Nye Jr, a former Pentagon and intelligence official in the Bill Clinton administration and Dean Emeritus of Harvard’s Kennedy School of Government)両御大による「超党派」共同論文である”The Japan-US Alliance. Anchoring Stability in Asia”だ。
 (昨年10月には、この二人が揃って日本を訪問している。)↓
 <日本は、一流国家でとどまれるかどうかの瀬戸際にある。↓>
 ”・・・For Japan,・・・there is a decision to be made. Does Japan desire to continue to be a tier-one nation, or is she content to drift into tier-two status? If tier-two status is good enough for the Japanese people and their government, this report will not be of interest・・・
 <一流国家でとどまりたいのなら、まずもって、日本で最も信頼性の高い組織である自衛隊は、それに課されたアナクロな諸制約を解かれなければならない。↓>
 Japan’s Self-Defense Forces (JSDF) – now the most trusted institution in Japan – are poised to play a larger role in enhancing Japanese security and reputation if anachronistic constraints can be eased.・・・
 <集団的自衛権行使の禁止は、米日同盟の障害になっている。↓>
 The irony, however, is that even under the most severe conditions requiring the protection of Japan’s interests, our forces are legally prevented from collectively defending Japan.… Prohibition of collective self-defense is an impediment to the [US-Japan] alliance.・・・
 <集団的自衛権行使等を解禁することで、自衛隊は米軍と、平和時、緊張時、危機時、及び有事全てにおいて、手を携えて行動するようになってほしい。↓>
 Japan should expand the scope of her responsibilities to include the defense of Japan and defense with the United States in regional contingencies. The allies require more robust, shared, and interoperable ISR (Intelligence, Surveillance and Reconnaissance) capabilities and operations that extend well beyond Japanese territory. It would be a responsible authorization on the part of Japan to allow US forces and JSDF to respond in full cooperation throughout the security spectrum of peacetime, tension, crisis, and war.・・・
http://www.atimes.com/atimes/Japan/OB06Dh01.html
 なお、アジアタイムスに掲載されたこの論考↑(というか長文投稿)の筆者は、中共当局の息がかかった人物が書いたものと推察される・・だって肩書きすらつけていない・・が、上記共同論文の中身については、正しく引用されているとふんで紹介した。
 話は全く変わる。
 この話が事実だとすれば、まことにお気の毒なことではあるけど、天は細野に千載一遇の名誉挽回の機会を与えたってことだなあ。
 逆に言えば、細野にとって、不倫は極めて高くついたと言えるだろう。↓
 「細野豪志議員 民主党代表選辞退の陰で愛娘誕生直後の死・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/7388240/
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太田述正コラム#6014(2013.2.7)
<エリザベス1世の時代(その3)>
→非公開