太田述正コラム#6155(2013.4.19)
<皆さんとディスカッション(続x1874)>
<太田>(ツイッターより)
 「AKB48中国姉妹グループ、ジェット・リーの娘が加入へ…インドネシア・ジャカルタを拠点とするJKT48や台湾を拠点とするTPE48が結成されたのに続き、昨年、SNH48の結成<された。>…」
http://j.people.com.cn/206603/8213214.html
 リーは既にシンガポールに逃げ出してるが
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%BC
、この娘さんの国籍はどうなってるんだろう?
 それにしても、インドネシア、台湾、それに中共にAKBができて、韓国にできてないってのは考えさせられちゃうねえ。
 北朝鮮だけじゃなく、韓国も文化的に東アジアの異端児になっちゃったってことかなあ?
<qprC5xGc0>(「たった一人の反乱」より)
 工作活動のやりすぎで感覚が狂っただけとちゃう?
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130418/its13041811110000-n1.htm
 当然台湾のみならず世界中でやらかしてるだろうし。
 昔から2chでも異様な日本企業叩き&韓国企業上げの書き込みが多くて気持ち悪かったからな。
 こんな事ばかりやってりゃそりゃセンス腐りもするわ。
<太田>(ツイッターより)
 恥ずかしい話2題。
 その1:銃規制強化法案に反対した米上院議員45名のほぼ全員が全米ライフル協会系から政治資金提供を受けている。
http://www.guardian.co.uk/world/2013/apr/18/pro-gun-groups-donated-senators
→米国の恥。
 その2:既に40人を超えるところの、主としてイスラム教徒の死者が出ているミャンマーでイスラム教徒に対するヘイト・スピーチを繰り返す一人の有力仏僧と、この問題に真剣に取り組もうとしないタイン・セイン大統領とアウンサン・スーチー。
http://www.guardian.co.uk/world/2013/apr/18/buddhist-monk-spreads-hatred-burma
→ミャンマーの恥にして仏教の恥にしてノーベル平和賞の恥。
<TA>
≫「初期のキリスト教の著述家達によって不朽のものとされた迫害の修辞は、この世界に係る両極化された見方を創造し、それは暴力に次ぐ暴力を生み出すに至ったのだ。」(コラム#6152(未公開)」と書評子がモスの指摘を要約しているところ、米国の対外政策・・には限りませんが・・における「両極化された」バカチョン式情勢認識とそれが「暴力に次ぐ暴力を生み出すに至った」ことをあなたは否定するわけですか?≪(コラム#6153。太田)
 違います。アメリカにおいてキリスト教(一神教)に由来するそういった類の「情勢認識」がより顕著であることの論述、もっと言えば、コラム#6154「米国の地勢と対外政策」(未公開)でなされたような比較論的論述が不足しているように感じた、ということです。
→迫害妄想/殉教マニア的発想は、聖書由来では必ずしもないものの、原理主義的キリスト教の属性の一つだと、私はモスの本(の書評等)を通じて受け止めたましたが、この私の受け止め方には疑問符が付くということですか? それとも、この私の受け止め方は正しいが、米国は原理主義的キリスト教勢力が先進国としては異常なほど強い国であり、その傾向は歴史をさかのぼれば遡るほど大きい、とかねてから私は指摘してきているところですが、この私の指摘は誤りである、ということですか?
 いずれにせよ、これらと「比較論的記述」の過不足とは何の関係もないのではありませんか?(太田)
≫それなら、殉教マニア的発想が「両極化」的な物の考え方ないし「暴力」志向につながらないことを典拠でもって示すか、米国に「両極化」的な物の考え方ないし「暴力」志向が存在しないことを典拠でもって示すかする必要があります。できないでしょ?≪(同上)
 繰り返しますが、そのご意見を否定・反論しているのではなく、アメリカにおいてキルクムケリオーネス運動(コラム#6152(未公開))のような「殉教マニア的発想」の存在の提示、あるいはその発想が顕著であることの論述が必要だと思うのです。
→だから、キリスト教は世界宗教だと昨日注意喚起したのですよ。
 原理主義的キリスト教徒は、自分が迫害妄想/殉教マニア的発想に憑りつかれていない場合でも、迫害妄想/殉教マニア的発想に憑りつかれているキリスト教徒(憑りつかれていると装っているキリスト教徒を含む)・・ただし、これらキリスト教徒が異端者でない場合に限る・・と自分を同定し、そのようなキリスト教徒に強いシンパシーを抱くはずだ、ということです。
 例えば、日本でキリシタン弾圧をした際、踏み絵を踏むことを拒んで、権力を持つ当局によって惨殺されることを選んだところのキリシタン達に対して、外国にいた当時のカトリック教徒達は強いシンパシーを抱いたはずだ、ということです。
 (キルクムケリオーネス運動は異端ですからね。)
 あなたは、そうは思わないのですか?(太田)
≫日支戦争においては、キリスト教徒たる蒋介石夫妻に代表される支那の対日抵抗者達を、キリスト教と縁なき強大で野蛮な日本帝国に抗するか弱き殉教者達と見て・・というか、そんなイメージを宋美齢らが米国に売り込んで・・、同じ信徒が大部分を占める米国が手を差し伸べた、という側面があるわけですが、これ以外に、なお、実例が必要ですか?≪(同上)
 「宋美齢ら」の活動がアメリカ以外でもなされてそれが奏功したのがアメリカだけ、というのなら納得できるのですが、そうでないのなら、「実例が必要」だと感じます。
→宋美齢は、従って彼女と結婚してキリスト教に改宗した蒋介石もメソジストですが、メソジストは英国教の異端たる(18世紀に誕生した)新興プロテスタント教会であり、米国・・プロテスタント教会で2番目の信徒数を誇る・・くらいでしか「市民権」がありません。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%BD%E3%82%B8%E3%82%B9%E3%83%88
 それだけでも、「売り込」み先は米国にほぼ限定されるわけですが、それに加え、宋美齢は米国に留学した英語の達人です。(英語以外もできたという話はありません。)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%8B%E7%BE%8E%E9%BD%A2
 しかも、米国は支那の運命を左右できる力を持った大国でした。
 ですから、「「宋美齢ら」の活動がアメリカ以外で」なされたはずがないのですよ。
 これでも、まだ、「実例が必要」ですか?(太田)
≫そもそも、キリスト教は世界宗教ですよ。≪(同上)
 コラム「迫害を捏造したキリスト教」シリーズはキリスト教一般について書いたに過ぎない、ということのようですが、私はこれをアメリカの異常性について書かれたものと誤解(誤読?)していました。
→私は両方について書いたつもりです。(太田)
<IZcZrxIM0>(「たった一人の反乱」より)
 ボストン・マラソンのテロは気の毒だけど、イラクに8歳の子供は居ないのかな?              
<太田>
 こういう記事(典拠)を付けてくれな。↓
http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-22209841
 まー、人の命の値段は国によって違うってのは厳然たる事実だからねえ。
 それでは、その他の記事の紹介です。
 ボクの指摘と同じことをプロ棋士達が言ってるねえ。↓
 「・・・第2、3局も一度はプロ棋士側が優勢になったが、時間切迫や疲労で決めきれず逆転負けを喫したという内容。プロ棋士を圧倒するというほどではなかった。こうした点から、多くのプロ棋士は「まだコンピューターが名人を超えたわけではない」と伊藤氏の言に反論している。・・・」
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO54078230X10C13A4000000/
 こんな重要なことまで、軍事を放棄した属国民の我々は、宗主国の準機関紙のNYタイムス様に教えてもらわなきゃならないんだねえ。↓
 <中共の国防白書で、初めて核の先制使用はしないとの記述が落とされた。
 それが、うっかりミスなどではないことは、下掲からも明らかだ。↓>
 ・・・A Chinese white paper on defense, released on Tuesday, falls into this category and now demands our attention, because it omits a promise that China will never use nuclear weapons first.・・・
 <習近平は、総書記就任後の昨年12月、第二砲兵(戦略ミサイル軍)で、核兵器は、中共の大国としての地位を戦略的に支えていると演説した。これは、毛沢東以来の、核兵器を貶める姿勢からの大きな転換だ。↓>
 Last December, shortly after being selected as general secretary of the Chinese Communist Party, Xi Jinping, who last month became China’s president, gave a speech to the Second Artillery Force, which is responsible for China’s land-based nuclear weapons. In the past, borrowing Mao Zedong’s imagery for China’s adversaries, Chinese officials have generally played down the value of nuclear weapons, describing them as “paper tigers.” But in a significant rhetorical shift, Mr. Xi is reported to have said that nuclear weapons create strategic support for the country’s status as a major power. In the speech, Mr. Xi did not repeat China’s no-first-use promise.・・・
http://www.nytimes.com/2013/04/19/opinion/is-china-changing-its-position-on-nuclear-weapons.html?ref=opinion&_r=0&pagewanted=print
 2009年に出た本からの要約だが、確かにそうだな。↓
 <ユダヤ人なんて存在するのか? 共通の祖先がいたか疑わしいし、共通の言葉もないし、宗教イコール民族じゃ本来ありえないし、そもそも宗教的でない「ユダヤ人」が大部分だ。シオニズムは政治的立場であり、それに反対するユダヤ人も多い。↓>
 ・・・Jews have little in common with each other. They had no common “ethnic” lineage owing to the high level of conversion in antiquity. They had no common language, since Hebrew was used only for prayer and was not even spoken at the time of Jesus. Yiddish was, at most, the language of Ashkenazi Jews. So what is left to unite them? Religion? But religion does not make a people — think of Muslims and Catholics. And most Jews are not religious. Zionism? But that is a political position: one can be a Scot and not a Scottish nationalist. Besides, the majority of Jews, including many Zionists, have not the slightest intention of going “back” to the Holy Land, much preferring, and who can blame them, to stay put in north London, or Brooklyn or wherever. In other words, “Jewish People” is a political construct, an invention.・・・
http://www.guardian.co.uk/books/2013/apr/18/invention-land-israel-shlomo-sand
http://www.slate.com/blogs/behold/2013/04/17/paolo_patrizi_gentle_giants_examines_the_daily_lives_of_sumo_wrestlers_in.html
 プロヒューモ事件の回想録だが、彼の相方たる、かの高級娼婦のキーラー嬢のまぶしい御肢体が拝めるでよー。↓
http://www.thedailybeast.com/newsweek/2013/04/15/the-scandal-that-rocked-britain.html
—————————————————————————————————————————————————-
太田述正コラム#6156(2013.4.19)
<ローズベルトとホロコースト>
→非公開