太田述正コラム#6384(2013.8.12)
<皆さんとディスカッション(続x1988)>
<太田>(ツイッターより)
 日本の主要紙に載る書評は、短くても、これみたいにムッチャ長くても、書評対象について殆んど何も教えてくれない。
 ただ、この書評、マルクス主義、東大型近代主義者(マルクス・ヴェーバー主義者。含著者)、そして朝日への鎮魂歌に思えた。
http://book.asahi.com/ebook/master/2013080800002.html?ref=comtop_list
 ノルウェーの首相が、人気挽回策としてお忍びでタクシー運転手になりお客さんと政治談議等をし、FBに動画をup。
http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-23655675
 8年ぶりにハンドルを握り、オートマ車なのにクラッチと間違ってブレーキを押したりしたんだと。
 しかも、話をしながらだろ。
 あぶねー!
<Makoto Hirose>(2013.7.1)http://www.hirosemakoto.com/2013/07/post-1451.html
 –太田述正氏の天命について–
 防衛庁(当時)の元キャリアで『実名告発 防衛省』などの著者である太田氏をご存知の人も多かろう。
 日本にとって極めて重要な働きができる方である。
 しかし、彼の潜在能力というか潜在威力が発揮されているとはとても言えない。
 氏の天命はいびつになった日米防衛協力の実態を英文で告発する書籍を執筆する事である。
 緻密な方であるから微細に語られるかもしれないが、新渡戸の『武士道』か岡倉の『茶の本』くらいの簡明な本が望ましい。
 かく言う私は実は親米派である。
 言ってみて理屈にあっているなら米国人の多くは改善する意志も能力もあると信じる。
 これまでで日米関係(特に防衛協力関連で)で不満を英語で語る人が少なすぎるのだ。
 だから訳のわからない人物が双方で横行することになるのだ。
 本はできれば米国の一流出版社が良かろうが日本の出版社でも良い。
 とは言え講談社インターナショナルもなくなったし英文出版なら米国となろうか。
 勝手に他人の天命なり使命を語るのは良い趣味とは言えないがお許し下さい。
<太田>
クリスチャンや親米派ないし米国人等のご仁を全面否定するつもりなどさらさらないものの、ボクによる、分からないこと、不思議に思ったことをDIYで解明する、というまことにもって個人的な営みが、これらの人々に対し、彼らが抱く世界観の根底からの見直しを迫る「成果」を次々に生み出しつつあることに、つくづく罪作りだなという思いを禁じ得ない今日この頃だな。
 そんなボクに誰がした?
 そんなのボクの天命でも使命でもないと思うけど、お前は世界で初めて出現したカウチポテト革命家だと言われりゃ、そんな気はする、ということにしておこうか。
 それでは、その他の記事の紹介です。
 「増えているという」はねえだろ、共同もこれを載せた産経もよー。
 BBCなんて、5月1日の時点で、両国での事件を論じたコラム
http://www.bbc.co.uk/news/magazine-22356306
を掲載しとるぞ。
 英国は両国の旧宗主国だったが、日本だって仏教国だろが。↓ 
 「ミャンマーで仏教徒によるイスラム教徒排斥運動が高まってから、スリランカでも昨年以降、同様の事件が増えているという。・・・」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130811/asi13081123230001-n1.htm
 インドの国産原潜の原子炉運転開始、及び国産空母の進水、をニュースにしない日本の主要メディア。
 インドにおいて、日本は当然、ロシアに取って代わらなきゃならないし、日本も原潜、空母を持つべきだ。↓
 India has activated the reactor on board the INS Arihant nuclear submarine, the first to be designed and built in India.・・・
 Experts say is the first ballistic missile submarine known to have been built outside the five recognised nuclear powers.
 <インドは、既に昨年、米英仏露中に続く原潜運用国入りを再度果たしている。↓>
 Last year, India rejoined those countries – the US, UK, France, Russia and China – in being an operator of nuclear-powered submarines when it formally commissioned a Russian-built submarine into its navy.・・・
 <しかも、今回の原潜は戦略核搭載予定だ。原潜も潜水艦搭載核ミサイルも国産。↓>
 The fact that this submarine, the nuclear reactor that powers it, and the ballistic missiles that it will fire are all manufactured locally in India – though there may have been some assistance from Russia – is a significant technological achievement. ・・・
 <インドは、1991年までソ連製の原潜を運用していた。↓>
 India had previously operated a Soviet nuclear submarine until 1991.
 <ソ連時代以来、ロシアはインドと軍事協力をしており、インドの軍事装備の70%はロシア製。↓>
 India and Russia are long-time allies, and Russia supplies 70% of India’s military hardware.・・・
http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-india-23648310
 「インドの国産空母、きょう進水式・・・」
 インドは米国、ロシア、英国、フランスに続き、世界で空母の建造能力を持つ5番目の国となる。・・・
 インドはまた、17年ごろにビクラントより大きい第2の国産空母「ビシャル」(6万5000トン)の建造に着手する計画だ。1980年代に英国から購入した空母ビラート(2万8700トン)、今年末にロシアから買収する「ビクラマーディティヤ」(4万5400トン)を含めると、インドの空母は10年後に3~4隻に増える。」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/08/12/2013081200366.html
 インドネシアで1965~66年に起こった9月30日事件(コラム#6330(未公開))を念頭に置きながら、下掲を読んで欲しい。↓
 <つい最近まで、インドネシア人は労働組合員になろうとはしなかった。↓>
 ・・・ throughout the Suharto dictatorship and there was still a lot of intimidation preventing them from organizing in 2001.・・・
 <かつて、労組員であっただけで、共産党員ないしそのシンパとみなされて虐殺された事件があったからだ。↓>
 It turned out they were afraid to organize a union because their parents, uncles, aunts, grandparents had been in a union that had been quite effective until ’65. They were accused of being communist sympathizers just because they were in a union, put in concentration camps by the army and dispatched out to local death squads to be killed. The plantation workers we were working with were afraid this could happen again. ・・・
http://www.atimes.com/atimes/Southeast_Asia/SEA-02-090813.html
 米国人の慈善支出の対所得比は2%でやや減り気味なんだね。↓
 ・・・Rates of charitable giving have fallen since 2005. Last year, Americans gave 2 percent of their income to charity, slightly less than they gave in 1971,・・・
http://www.nytimes.com/2013/08/11/magazine/a-save-the-world-field-trip-for-millionaire-tech-moguls.html?ref=world&_r=0&pagewanted=all#h
 日本では、深刻な精神障害中、統合失調症はともかく、鬱病や躁鬱病で治療を受けてない人が少なくないので論外だけど、治療を受けてると様々な問題が生じるっていう米国でのおハナシだよ。↓
 <精神障害以外のビョーキにかかってもロクな治療を受けられないらしい。(心配し過ぎだとか虚言だとかにされ易い。)↓>
 ・・・ patients with a serious mental illness receive worse medical care than “normal” people.・・・
 ・・・people with a serious mental illness — including bipolar disorder, major depression, schizophrenia and schizoaffective disorder — end up with wrong diagnoses and are under-treated.
 <深刻な精神障害の人は、それ以外のビョーキに罹り易い・・例えば、双極性障害の人は偏頭痛、過敏性大腸症候群、僧帽弁逸脱症を発症し易い・・のでなおさら困るとさ。↓>
 That is a problem, because if you are given one of these diagnoses you probably also suffer from one or more chronic physical conditions: though no one quite knows why, migraines, irritable bowel syndrome and mitral valve prolapse often go hand in hand with bipolar disorder.・・・
 <深刻な精神障害の人は、そうじゃない人より命が平均で25年も短い。↓>
 ・・・people who suffer from a serious mental illness and use the public health care system die 25 years earlier than those without one.
 <自殺が多いことは確かだが、それは30~40%の要因でしかない。↓>
 True, suicide is a big factor, accounting for 30 to 40 percent of early deaths.・・・
http://www.nytimes.com/2013/08/11/opinion/sunday/when-doctors-discriminate.html?ref=opinion&_r=0
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太田述正コラム#6385(2013.8.12)
<日支戦争をどう見るか(その22)>
→非公開