太田述正コラム#6450(2013.9.14)
<皆さんとディスカッション(続x2021)>
<太田>(ツイッターより)
 「…防衛予算の増加、自衛隊の権限拡大…など、安倍政権は…「中国の脅威」を…うまく利用してきた。…」
http://j.peopledaily.com.cn/94474/8400021.html
 中共がインド国境や南シナ海で強く出て東シナ海では寝転んでることもできたのにそうしなかったのは日本の「独立」を望んでいるから、が僕の結論。
<太田>
 もちろん、単純に考えれば、日本が「独立」すれば、日米が現在のように「緊密」じゃなくなるだろうって思惑が中共当局にあるってことなんだろうが、その底には、(米国と比較しての)日本に対する敬意や信頼があるんじゃないかな。
 これは、毎日、人民網を読み込んでいる私が到達した大きな仮説だ。
 とにかく、この「好意」に応えて、我々は「独立」を果たそうじゃないか。
<太田>(ツイッターより)
 中韓の恥ずかしい話。
 「北京を訪れた…外国人観光客は延べ248万5千人で…昨年比で…15.0%減…」
http://j.peopledaily.com.cn/94473/8400151.html
「…動けなくなった「アジア最大の揚陸艦」…」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/13/2013091301198.html
 公害と軍のダメぶりは深刻だ。
<4FBEqtG.>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
 95歳男「日本統治よかった」発言で殴り殺される 韓国ネットでは「死んで当然」「正義の審判だ」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130913-00000002-jct-soci
 統治時代を知る老人と知らない中年。
 どちらの意見が正しいのかは知らんが人殺して懲役5年か。
 韓国って意外と罪軽いんだな。
<太田>
 冒頭で中共について記したこととも関連するが、韓国の対日姿勢の根底にあるのは、自国の近代化を日本によって与えられたという事実が彼らの高いプライドをずたずたに引き裂いている一方で、いつまで経っても(、以下、初めて書くけど、経済はもとよりだが、)日本の人間主義的文明度に追いつかないことからくる絶望的な対日劣等感だ。
 具体的なデータがないという前提の下だが、中共と韓国での日本文化の浸透ぶりは、米国を含む他の第三国の文化の浸透ぶりを圧しているんじゃないか。
 東南アジアでも、多かれ少なかれそんな印象を受ける。
 日本が統治・占領したことがあって・・支那の場合は漢人人口の過半を「占領」下においた・・、かつ仏教国であるかかつて仏教国であったところは、日本の人間主義文化を受け入れる基盤があるってことだ、という気がする。
 つまり、共産党支配という氷河期が終わりを迎える兆候のある現在、日本がかつて抱いた大東亜共栄圏の姿が次第に顕在化しつつあるって思うんだな。(AKB48進出地域
http://ja.wikipedia.org/wiki/AKB48#.E6.97.A5.E6.9C.AC.E5.9B.BD.E5.A4.96.E3.81.B8.E3.81.AE.E5.B1.95.E9.96.8B
http://ja.wikipedia.org/wiki/JKT48
参照!)
 そこには、人間主義とは極めて疎遠の文明を持つ米国が座る席はない。
 相当大胆なことを言ってるんで、ぜひ私を批判して欲しいねえ。
 それでは、その他の記事の紹介です。
 「軍隊を持つことは軍事国家への入り口だ」並の愚論だな。↓
 「秘密保護法案 軍事国家への入り口だ・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013091302000147.html
 現在の米国の「厭戦」ムードを的確に表すセンテンスだ。↓
 ・・・After Sept. 11, 2001, we were all New Yorkers; now we are all realists.・・・
http://www.washingtonpost.com/opinions/book-review-the-road-to-war-presidential-commitments-honored-and-betrayed-by-marvin-kalb/2013/09/13/cc3df3aa-1bd9-11e3-8685-5021e0c41964_print.html
 ウィルソン米大統領についての新しい伝記の書評だ。
 
 <ウィルソンが連邦準備準備制度を創ったんだね。↓>
 ・・・<Wilson,> as one of the first truly modern presidents, whose creations (the Federal Reserve ) and ambitions (collective security through a League of Nations) still help determine our national direction,・・・
 <国際連盟的なものについては、彼の前任者のタフトが、既に国際仲裁制度構想をぶち上げてたんだね。↓>
  Taft, in fact, propounded the idea of peace through international arbitration well before Wilson conceived of his League of Nations. Wilson effected a meaningful shift but not a clean break.・・・
http://www.washingtonpost.com/opinions/wilson-by-a-scott-berg/2013/09/06/f044a01e-0e82-11e3-85b6-d27422650fd5_print.html
 かつての日本に対する偏見を持ってる英国人のヘースティングスがなかなかいいこと言ってると思ったら・・。↓
 <武功を立てた勇ましい兵士はキチガイかアホだから昇進させてはいけないとさ。↓>
 ・・・Nobody who wins a Victoria Cross or Medal of Honor should be promoted, because the suicidal courage needed to secure such awards identifies most of their recipients as too mad or too stupid for higher command.・・・
 <英軍はとてもじゃないがドイツ軍の敵じゃなかったって。ドイツ軍は物量に負けただけだと。↓>
 ・・・ while the British Army had always been near the top of any world rankings, the Wehrmacht stood higher. ・・・
 ・・・ Professor Sir Michael Howard・・・wrote about the Germans: “It cannot too often be stated: they were better than we were. We battered our way across Europe with a minimum of finesse and a maximum use of high explosives.”・・・
 <やっぱやらかしてくれたよ。ドイツと日本は占領することで自由民主主義の押し付けに成功しただと。↓>
 Whatever the shortcomings of occupation policy in Germany and Japan after 1945, the western allies were then empowered to impose liberal democracy. ・・・
http://www.ft.com/intl/cms/s/2/03cb60c8-1950-11e3-80ec-00144feab7de.html#axzz2eom4nBbA
 きれいな部屋にいると保守的になるってオハナシ。↓
 ・・・people greatly preferred convention in the tidy room and novelty in the messy room. ・・・
 <雑然とした部屋にいると独創的になるんだって。↓>
 ・・・the subjects in both types of rooms came up with about the same number of ideas, which meant they put about the same effort into the task. Nonetheless, the messy room subjects were more creative, as we expected. Not only were their ideas 28 percent more creative on average, but when we analyzed the ideas that judges scored as “highly creative,” we found a remarkable boost from being in the messy room — these subjects came up with almost five times the number of highly creative responses as did their tidy-room counterparts. ・・・
http://www.nytimes.com/2013/09/15/opinion/sunday/its-not-mess-its-creativity.html?ref=opinion&_r=0
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 一人題名のない音楽会です。
  ユリア・フィッシャーの3回目です。
Brahms Violin Concerto(注) オケ?
http://www.youtube.com/watch?v=xcIGDivTS_g
http://www.youtube.com/watch?v=xRaaL6U1HmI
http://www.youtube.com/watch?v=1iCrPC4XtDk
http://www.youtube.com/watch?v=1v_4uuLNbGg
Brahms Double concerto(注) Daniel Muller-Schott(Cello) Christoph Poppen指揮 Deutsche Radio Philharmonie
http://www.youtube.com/watch?v=nDiwB_RhVG0
http://www.youtube.com/watch?v=I1Gz26m_siE
http://www.youtube.com/watch?v=jkkVTQdq3jw
(注)どちらの曲も、ブラームスの親友のヨーゼフ・ヨアヒム(Joseph Joachim。1831~1907年)がバイオリンを担当し初演している。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%82%BC%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%A8%E3%82%A2%E3%83%92%E3%83%A0
 バイオリン協奏曲は、「1879年1月1日 ライプツィヒ・ゲヴァントハウスにて、ヨーゼフ・ヨアヒムの独奏、ヨハネス・ブラームス指揮のライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団により演奏された。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E5%8D%94%E5%A5%8F%E6%9B%B2_(%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%B9)
 ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲は、「1887・・・年9月にドイツのバーデン=バーデンのリヒテンタールに近いクララ・シューマンの邸宅でヨアヒムとハウスマン、ブラームスのピアノによる試演が行われた後、10月18日にケルンのギュルツェニヒザールで2人の独奏、ブラームスの指揮によりオーケストラで正式に行われた。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%81%A8%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AD%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E4%BA%8C%E9%87%8D%E5%8D%94%E5%A5%8F%E6%9B%B2_(%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%B9) 
(続く)
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太田述正コラム#6451(2013.9.14)
<啓蒙主義と人間主義(その4)>
→非公開