太田述正コラム#6576(2013.11.16)
<皆さんとディスカッション(続x2084)>
<太田>(ツイッターより)
 「…日本<の>…オタクが熱狂した怪獣・ロボット物やSF作品はハリウッド映画にも大きな影響を及ぼした。…」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/11/15/2013111501353.html
 せっかくの日本讃嘆記事を埋没させないためにも、
http://sankei.jp.msn.com/life/news/131115/imp13111513400003-n1.htm
なんて記事は載せるなかれ。
 「 「暴政は永遠には続かない」モンゴル大統領が北で演説…」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/11/16/2013111600494.html
 スゴーい!
 モンゴルの自由民主主義はまさにその遊牧的伝統に根差すもの(コラム#997)だと改めて思うね。
 金正恩より中共当局にこの記事、ぜひ熟読してもらいたいもんだわ。
</7VraN9E>(「経った一人の反乱(避難所)」より)
 あまちゃんの役者の質は皆高かったな。
 東北が舞台で、ああいうなのを(よく分からんが)人間主義的ドラマとでも言うのだろうか。
<h/ltILxI>(同上)
≫歌舞伎的手法で作られる日本の映画やドラマは表現に現実感が乏しくスベッている≪(コラム#6574。ZTYhb8cI)
 それは、あなた個人の評価でしょう。
 最近のドラマでも半沢直樹、現在放映中のドクターXは歌舞伎的手法で作られてますよ。一部の評論家の賛美ではなく視聴率や興業収入、売り上げが基準です。
 元々日本の芸能は歌舞伎的手法で作られている部分が多く、スポーツにもそれは及んでいます。
 プロ野球の伝説的選手長嶋茂雄は意図的に歌舞伎的手法を取り入れました。
 ファンにどういう仕草がウケるのが考えていたのは彼だけです。
 サッカーより野球の方が人気があるのは、歌舞伎的シーンが野球の方が多いからでしょう。
 高校野球が人気があるのは歌舞伎度が高いからです。
 最後のランナーが内野ゴロで一塁にヘッドスライディングする、校歌が流れて斉唱する勝ちチーム、泣きながら甲子園の砂を取る負けチーム、終戦記念日の12時に黙祷する両チーム。これらは全てケレンであり歌舞伎的シーンです。
 芸能に話を戻せば、時代劇、現代劇、アイドル、ジャニーズ事務所、AKB48、ビジュアル系ロック、矢沢永吉、幸田くみ、EXILE、小室哲哉は歌舞伎的手法を体現している例です。
<太田>
 日本では、日常生活に演技がそぐわないだけに、劇では、能楽はそうじゃないが・・能楽は表情も語りもゼロだし動きも最低限に抑えられているという意味では日本人の日常生活を理念型したものと言えそう・・、演技が逆に非日常的な大げさものになっても不思議はない。
 歌舞伎はまさにそうだと思うね。
 ただし、大げさなだけだと嘘っぽ過ぎるので、演技を「見え」等の形にパターン化することで「洗練」させてるんだってのがボクの考えだ。
<TA>
≫それでは、その他の記事の紹介です。・・・PS4についての長文記事だ。≪(コラム#6574。太田)
 前々からの素朴な疑問なのですが、(日本の?)最新ゲーム機器に太田さんが関心を寄せる理由がよくわかりません。太田さんが「極め付きに新しいもの好きな人間であること」(コラム#5951)に由来するもの、というだけなのでしょうか。
<太田>
 それもあるけれど、日本の個人や企業の世界での「活躍」ぶりを紹介したいのと、ゲーム機器については、日本発のゲームソフトと総合的に捉えなければならないところ、それが、日本の・・というか普遍的な・・人間主義・・クールジャパン・・の広報宣伝の一翼を担っている、と考えているからです。
<TA>
 <コラム#6555についてですが、>
 ツバキを飛ばす。
 →
 ツバを飛ばす。<では?>
<太田>
 「ツバキ (曖昧さ回避)
 ・・・
 唾液・・・」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%84%E3%83%90%E3%82%AD_(%E6%9B%96%E6%98%A7%E3%81%95%E5%9B%9E%E9%81%BF)
 「唾液は、日本語の話し言葉では唾(つば、つばき)や涎(よだれ、ゆだれ)とも言う。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%94%BE%E6%B6%B2
<TA>
 <コラム#6575についてですが、>
 〆て
 →
 締めて<では?>
<太田>
 〆は、「主な使用方法としては、手紙などを封書で相手方に送る際、しっかりと封書の口を「閉め」たことを強調する時など。また「締め」、「絞め」、「占め」の意味で使用されることがある。(例:締切→〆切・・・」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%80%86
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 昭和天皇=今上天皇=NHK、だったのね。↓
 「NHKで歌えなかった 島倉さんの「おっ母さん」・・・」
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/131116/ent13111606530000-n1.htm
 小泉元首相と鳩山元首相は、日本の戦後の首相の中で、単細胞の双璧だな。↓
 「・・・放射性廃棄物の最終処分場<が見つからないことを理由に>・・・即時原発ゼロを主張する小泉純一郎元首相・・・」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131116/plc13111613270009-n1.htm
 日本が炭酸ガス排出基準を引き下げたことで、第三世界を中心に袋叩きに遭ってるけど、原発を即時ゼロにしちゃった場合、小泉サンどうしてくれるの?↓
 The UN climate talks in Warsaw, Poland, were faced with a new crisis on Friday, after Japan, the world’s fifth largest greenhouse gas emitter, slashed its plans to reduce emissions from 25% to just 3.8% on 2005 figures.
 The move was immediately criticised as “irresponsible” and “unambitious” by developing countries and climate groups at the talks.・・・
http://www.theguardian.com/global-development/2013/nov/15/japan-scaling-back-cut-greenhouse-gases
 時あたかも、NYタイムスが、炭酸ガス排出抑制を念頭に置いた原発推進の小特集を組んでるぜ。↓
http://www.nytimes.com/roomfordebate/2013/11/14/is-nuclear-power-the-answer-to-climate-change
 1933年の段階で、英国人のSF小説家のHG・ウェルズが、民主主義への嫌悪感を表明してたんだね。
 (ボクの言う、イギリス人の民主主義嫌いの現れだ。(太田))↓
 ・・・In 1933 HG Wells predicted that democracy would soon be discarded as “altogether too slow-witted for the urgent political and economic riddles, with ruin and death at hand”.・・・
http://www.theguardian.com/books/2013/nov/15/confidence-trap-david-runciman-review
 スペインで、ピアノ騒音で階下の住民を4年間にわたって苦しめたピアニストの卵が、検察によって20か月の懲役刑を求刑された。
 (ボクもエジプトから帰った当座住んでた木賃アパートで大学か高校の受験生(女子)の父親から怒鳴り込まれたことがあったな。(太田))↓
 Spanish prosecutors are seeking a 20-month prison sentence for a professional pianist whose former neighbour is suing over alleged noise pollution.・・・
 ・・・the pianist – a conservatoire student at the time – practised her piano for eight hours, five days a week from 2003-2007.・・・
http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-24967042
 配偶者を亡くした人は、慢性的な物理的痛みに強くなるんだって。↓
 A new study suggests that the widowed do better with chronic pain than married people — or anyone else.・・・
http://healthland.time.com/2013/11/15/why-widows-feel-less-pain/
—————————————————————————
 一人題名のない音楽会です。
 寺井尚子の第四回目です。
 寺井作曲の取り残し分です。
Pure Moment
http://www.youtube.com/watch?v=EyHfA8fKo0Q
Stolen Moment
http://www.youtube.com/watch?v=BoO152IWVoo
 それでは、再び、広義のポップス篇に戻ります。 
イタリア映画「ニュー・シネマ・パラダイス」の主題曲「愛のテーマ」(注) Ennio Morricone作曲
http://www.youtube.com/watch?v=SFVcX8I37JE
 Ennio Morricone指揮
http://www.youtube.com/watch?v=RwDf2DCX_1A
(注)Love Theme from “Cinema Paradiso”。1988年公開のイタリア映画より。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%8D%E3%83%9E%E3%83%BB%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%B9
You are my everything Roger Penzabene作曲(注)
http://www.youtube.com/watch?v=wufCfxKBqL4
 The Temptations
http://www.youtube.com/watch?v=Wp05C4q9SsE
(注)1967年にThe Temptationsのために作られた曲。
http://en.wikipedia.org/wiki/You’re_My_Everything
First Love 宇多田ヒカル作曲
http://www.youtube.com/watch?v=6o0uJjxj_Sw
 宇多田ヒカル
http://www.youtube.com/watch?v=_Q5-4yMi-xg
フー・リア(注) Richard Galliano作曲
http://www.youtube.com/watch?v=Tp_xvVj6w-s
 Richard Galliano(アコ-ディオン) Fou rire
http://www.youtube.com/watch?v=WE4ISWQVS9k&list=PLwmqtiHbqNKtWdJLJby2o1jpD-b3SgVxA
(注)ガリアーノは1950年生まれのフランス人。1996年にリリースされた彼のNew York Tangoの中に収録。
http://www.lastfm.jp/music/Richard+Galliano/New+York+Tango
http://en.wikipedia.org/wiki/Richard_Galliano
真珠採り(注) Georges Bizet作曲
http://www.youtube.com/watch?v=pX68CD2bLYw
 ALFRED HAUSE楽団
http://www.youtube.com/watch?v=iWZXR7agefQ
(注)「1863年<に>・・・フランスの作曲家ジョルジュ・ビゼーが作曲した3幕からなるオペラ・・・。・・・テノールのアリア「耳に残るは君の歌声」(通称「ナディールのロマンス」<を>・・・アルフレッド・ハウゼ楽団が 『真珠採りのタンゴ』として編曲・演奏し、世界的に流行した。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9C%9F%E7%8F%A0%E6%8E%A1%E3%82%8A
バラ色の人生(注) Marguerite MonnotとLouis Guglielmi作曲
http://www.youtube.com/watch?v=bkYDUbrASwE
 Edith Piaf
http://www.youtube.com/watch?v=HkFy9nE2zWo
(注)La Vie en rose。「1946年のエディット・ピアフ(Edith Piaf)の代表曲。ピアフ作詞」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%BA
http://en.wikipedia.org/wiki/La_Vie_en_rose
ラスト・タンゴ・イン・パリ(注) Gato Barbieri作曲
http://www.youtube.com/watch?v=yvVP7W6BGuc
 Paul Mauria楽団
http://www.youtube.com/watch?v=hQ17MqkOab8
(注)「1972年のイタリア映画。1970年代前半の映画にして大胆な性描写(一般映画として、アナル・セックスの描写がある初の映画と言われる)が世界中に物議を醸し<た。>」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%B4%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%91%E3%83%AA
 Barbieriは1932年生まれのアルゼンチン人。
http://en.wikipedia.org/wiki/Last_Tango_in_Paris
http://en.wikipedia.org/wiki/Gato_Barbieri
(続く)
——————————————————————————————————————————————-
太田述正コラム#6577(2013.11.16)
<『史上最大のボロ儲け』を読む(その2)>
→非公開