太田述正コラム#6912(2014.5.3)
<皆さんとディスカッション(続x2252)>
<太田>(ツイッターより)
ウクライナ軍がウ東部の叛徒占拠下の市に向けて攻勢作戦を開始したが、すぐ2機のヘリを撃墜された。
http://www.theguardian.com/world/2014/may/02/ukraine-crisis-pro-russian-forces-claim-assault-on-slavyansk-live-updates?view=mobile
 ウ政府自身が言ってるが、プロの兵士が高度な兵器を使わなきゃあ2機も落とせない。
 ただ、ウ政府の方も、徴兵を復活したが、頼りないこと夥しい。
 ウクライナ政府側も、軍が関与する武装住民部隊をつくって親露叛徒に対抗し始めた。
http://www.csmonitor.com/World/Europe/2014/0501/Kiev-s-new-gambit-in-eastern-Ukraine-a-militia-of-its-own
 ボランティアだからウ正規軍より士気が高いだけじゃなく、叛徒と戦う際に手加減しなくても済むからねえ。
 とまれ、ウクライナの泥沼的内戦への突入は不可避ってカンジ。
<08OaNDTY>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
≫戦後日本における文系研究者に比しての理系研究者への私の敬意は裏切られた。≪(コラム#6910。太田)
 「STAP論文の3調査委員に対する新たな告発に関して「画像切り貼り」だけでなく「画像使い回し」の疑いを報じたのは毎日新聞だけ?
http://t.co/RomUR8DUzN
 この画像使い回しの疑義が互いに実験条件の同じ画像に対してのもので、全く見当外れの告発だったら毎日はどうするの?」
 「毎日新聞やスポーツ報知新聞で、画像使いまわし(流用)の疑義も報道されたが、これが全くの言いがかりで見当違いのトンデモ告発。同じFigure内に掲載された縮小版の細胞画像とその一部の細胞集団の拡大版を載せたもの(互いに同一の実験)を、告発者が「画像流用、捏造である」と指摘していた。」
「これが、理研調査委員に対して検討違い(言いがかり)の指摘をした不当な告発文書の一部です。告発は悪意を持ってなされた可能性もあります。
http://4.bp.blogspot.com/-R5habHlRKsA/U2OtIn9ypjI/AAAAAAAABVY/f0mNUCtjeZQ/s1600/1.png
http://twilog.org/JuuichiJigen/date-140502/asc
 太田さん、太田さんが土地鑑のある記事で、それが日本人による場合は疑ってかかるんだから、理系に関する記事も同じようにお願いしますね。こういう事例もあるし。
 「元村有希子 九州大学教育学部卒業 ゲーム脳を肯定的に報道したという点は科学ジャーナリストとしての経歴という点で特筆に価する。」
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B8%B5%C2%BC%CD%AD%B4%F5%BB%D2
 「2006年 科学ジャーナリスト大賞 毎日新聞記者 元村有希子=ブログを含む「理系白書」の報道に対して」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%91%E5%AD%A6%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E8%B3%9E
<太田>
 最初、キミが何が言いたいのか分からず、弱っちゃった。
 せめて、下掲のようなソースを引用して欲しかったな。
http://j-trix.com/866.html
 結局、キミが言いたいのは、3調査委員について、画像使いまわしの疑いまで報道したのは毎日系で、その記事には元村さんが関わっているってことらしいね。
 だからどうっての?
 この3人に係る「画像切り貼り」疑惑は残ったままじゃあないの?
<ねこ魔人>
 ・・・最近縄文モードと弥 生モードの交替の分かりやすいイメージについて議論が なされているようですが、私には思い当たる作品がござ います。
 私はそれを、るろうに剣心という作品の主人公で、幕末に新政府側について幕府側の重要人物を殺して回り、幕末後の明治にはそれを悔い、人を斬ることのできない逆刃刀のみを帯刀して不殺を誓った緋村剣心の心の移り変わりに見ることができ、その不殺の誓いは憲法9条とうり二つであり、さらには剣心自身は敵を倒すことのできない自衛のためのみを武器を持っているという点で自衛隊を体現していると思います。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%8B%E3%82%8D%E 3%81%86%E3%81%AB%E5%89%A3%E5%BF%83_-%E6%98%8E%E6% B2%BB%E5%89%A3%E5%AE%A2%E6%B5%AA%E6%BC%AB%E8%AD% 9A-
<Chase>
 日本の歴史の図示について、縄文基層をTAさんのアイデアの水面に見立て・・・<た改訂版をつくり>ました。・・・
<太田>
 ちょっとどうかと思います。
 ・・・「歴史」の味噌汁内の弥生の波動を点線で表したらどうです?
<Chase>
 太田さん、皆さん、修正しました。
<太田>
 サンキュー。
 こうして図<・・いずれ公開するが、乞うご期待・・>にしていただいたおかげで、「縄文モードの深化」で自分が何を潜在的に考えていたのかがはっきりしたように思います。
 弥生モードの時代がだんだん短くなり、縄文モードの時代がだんだん長くなっているんですよね。
 (第三次縄文モードは現在進行形なので、いつ終わるのかは分かりませんし、日本がモード変遷を脱する可能性もありますけどね。)・・・
 <ところで、>講座2回目用のアングロサクソン・欧州対比図に頭を悩ましています。
 レイアウト以前に、コンテンツを整理するのが大変だなあ、というカンジですね。
 何か手がかりありませんかねえ。
<Chase>
 以前、私のブログで太田さんの思想をいくつか図解していた時の一つにアングロサクソン・欧州対比図もありました。
http://blog.zaq.ne.jp/fifa/category/15/2
 当時、太田さんのコラムでいろいろとコメントもいただいておりました。
http://blog.ohtan.net/archives/51408767.html
http://blog.ohtan.net/archives/51408767.html
 私のブログのカテゴリ欄に思想というカテゴリがありますが、その中にいくつかの図解が残っています。
 お役に立ちそうなものがありましたら、仰ってください。・・・
<k.k>
  –クリーンインストール下準備7–
≫いや、そうではなく、G-Mailアドレスが宛先として明記してあるメールは当然G-Mailで受信され(それが更にThunderbirdに転送されるのかどうかは忘れました)、xx@ohtan.netが宛先として明記してあるメール「も」G-Mailで受信しており、ただし、それが更にThunderbirdに転送されるのです。≪(コラム#6908。太田)
 つまり、
[宛先:xxx@ohtan.netのメール]
 ↓
[xxx@ohtan.net](→[発信者:xxx@ohtan.netとしたメール])
 ↓(↑)
[xyz@gmail.com]←[宛先:xyz@gmail.comのメール]
↓↑     →[発信者:xxx@ohtan.netとしたメール]
↓↑
 送受信(POP) (同期(IMAP)の方が・・・)
↓↑
[Thunderbird]
なわけですよね。ThunderbirdでGmailのメールを見られるようにする設定方法が下記のページです。
*IMAPの設定方法
http://synclogue-navi.com/thunderbird-gmail
*POPの設定方法
http://synclogue-navi.com/thunderbird-gmail-pop
 上記のページの最後の方を見ていただければ、設定が終わると「xyz@gmail.com」とアカウントが表示されるのがわかると思います。
 ところが、太田さんの環境の場合、
xyz@gamil.com という表示は、Thunderbirdのフォルダの中には存在しません。≪(コラム#6910。太田)
と「xyz@gmail.com」が存在せず、代わりに
xxx@ohtan.netです。(コラム#6910。太田)
と「xxx@ohtan.net」が存在しています。
 さらに、Gmailから取得したはずのメールのアーカイブフォルダの親も「xxx@ohtan.net」なわけですよね。ということは、Thunderbirdの設定が一般的なものとは違うということですよね。
 この辺の特殊事情ってなんなんでしょうか?
 (Thunderbirdは「特定のフォルダ」に収まった全てのメールを一つのファイルにするんですね。ですから、その「特定のフォルダ」と同層にフォルダを作成して、過去メールをそこへ移せば、ファイルの大きさを抑えられるのですが、太田さんのように特殊なフォルダ構造では、どの層に保存用のフォルダを作成してよいか確信が持てない状況です。)
 それから、特に理由がなければ、Thunderbird-Gmail間はPOPからIMAPへの変更を考慮してみてはどうでしょうか?
 (私、てっきりIMAPだと思い込んでました。)
*「POPにするか?IMAPにするか?」
http://enterprisezine.jp/iti/detail/1451
(ThunderbirdはメールをPC側に保存できます。)
*「POPとIMAPの違い:POP と IMAP のどちらを使用するか迷っている場合は、IMAP を使用することをおすすめします。」
https://support.google.com/mail/troubleshooter/1668960?hl=ja
<太田>
 現在のThunderbirdのコンテンツ全てをMozBackupで保存しておきますので、あなたのお好きな、Thunderbirdの設定を決めてください。
 私の方で、その設定通りにしますよ。
 (なお、G-Mailのメルアドは2種類あります。
 片方は、現在、全く使っていませんが、そちらも、Thunderbirdに転送される設定になっているはずです。)
 メールログは私の方で、適宜、各種フォルダにカット・ペーストするとして、その間、消失するものが出たとしても、諦めます。
ところで、先ほど、(何回か起こっていることですが、wordへのコピペができなくなり、)電源を切ろうとしても「windowsキー+Cキー」がきかなくなり、左の一番下の「窓」をクリックして電源ボタンを表示させ、再起動をかけたところ、(前回もそうだったと思いますが、)windows修復画面になり、リフレッシュを選んだら、windowsインストールディスクの挿入を求められ、結局、電源を切り、再起動させました。
 また、j5createは、本日は、EpsonパソコンのThunderbirdが起動している状態でもDellパソコンとつながりました。
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 ヘンテコリンな指標だが、とにかく世界一はお目でたい。↓
 「・・・日本は90カ国中90位と最も悲惨ではない国に選ばれた。」
http://news.livedoor.com/article/detail/8797593/
 習近平閣下、新疆ウィグル地区対策よりも対日対策を優先、お願い。↓
 「本社世論調査:9条改正反対51%…前年比14ポイント増・・・」
http://mainichi.jp/select/news/20140503k0000m010085000c.html
 死刑だー。↓
 「沈没船乗員、着替えて乗客偽装か・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/8798956/
 ウクライナ東部は、18世紀にロシアがオスマントルコから奪って以来、最も非ロシア的にしてコスモポリタンな地域であり続けた歴史があるんだと。(プーチンは全然そのことが分かってない、と。)↓
http://www.latimes.com/opinion/commentary/la-oe-herlihy-russia-ukraine-odessa-20140501,0,1564808.story#axzz30dFJPpeI
 プーチンの反欧米(West)論を分析した記事だ。
 (それが、反アングロサクソン論であることに気付かず、或いは気付いてもそう指摘はできない、ドイツのメディアの限界ってやつだな。(太田))↓
 ・・・”It seems to me that the Russian person or, on a broader scale, a person of the Russian world, primarily thinks about his or her highest moral designation, some highest moral truths,” he said in the interview.
 <欧米は、個人的成功・繁栄、唯物主義的皮相性、価値減衰、女性的、柔弱、伝統的絆の解体でもって、すなわち、非ロシア的なものとして形容される。↓>
 In contrast to this is a West that is fixated on personal success and prosperity or, as Putin states, the “inner self.” In the view of its president, the battle Russia is waging is ideological in nature. It is a fight against the superficiality of materialism, against the decline in values, against the feminization and effeminacy of society — and against the dissolution of all traditional bonds that are part of that development. In short, against everything “un-Russian.”・・・
http://www.spiegel.de/international/world/speeches-by-russian-president-putin-betray-fascist-inspiration-a-967283.html
 女性は月経周期によって左右されていないことが明らかになった。↓
 Study Finds That Women Aren’t Run by Their Periods・・・
http://www.slate.com/blogs/xx_factor/2014/05/02/menstrual_studies_debunked_women_do_not_make_mating_decisions_based_on_their.html
 ピラミッドの石は、木製のそりに載せて、砂を湿らせることによって摩擦係数を減らし、引っ張って運んだことが分かった。↓
http://www.washingtonpost.com/news/morning-mix/wp/2014/05/02/the-surprisingly-simple-way-egyptians-moved-massive-pyramid-stones-without-modern-technology/?hpid=z4
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 一人題名のない音楽会です。
 John Ogdonの3回目です。
Beethoven Piano Sonata No.8 in C Pathetique. 前にも記したように、私のよく弾く曲。第1楽章の出だしのテンポは遅過ぎる!
https://www.youtube.com/watch?v=fBAfhA5_rAU
 以下は、ベートーベンの変奏曲小特集です。
Variations on an original theme: Turkish march, 6 Variations in D in the Turkish March from “The Ruins of Athens” Op. 76(注)
https://www.youtube.com/watch?v=nHXrK_y3d9I
(注)この有名なトルコ行進曲(コラム#3757)が、『アテネの廃墟』(1811~12年)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%86%E3%83%8D%E3%81%AE%E5%BB%83%E5%A2%9F
・・当時、ギリシャはオスマントルコ支配下にあった・・の中の曲であることは覚えておいてよかろう。
Variations on the romance ‘Une fievre brulante’ aus der Oper “Richard Coeur de Lion” von A.-E.-M.Gretry WoO.72(注)
https://www.youtube.com/watch?v=YUqdZLMFYJA
 「トルコ音楽の特色は何よりも打楽器をふんだんに使うことにあった」
http://books.google.co.jp/books?id=WFYYEu2cJp0C&pg=PA35&lpg=PA35&dq=%E3%82%A2%E3%83%86%E3%83%8D%E3%81%AE%E5%BB%83%E5%A2%9F&source=bl&ots=2CO2pEUv_W&sig=AoM-aGPeFR1QRU6fO6qWgpDjvj4&hl=ja&sa=X&ei=PHVkU9KgEsPvkQW9sIC4CQ&ved=0CFAQ6AEwBzhQ#v=onepage&q=%E3%82%A2%E3%83%86%E3%83%8D%E3%81%AE%E5%BB%83%E5%A2%9F&f=false
(注)「主題は、1784年にパリで初演されたアンドレ=エルネスト=モデスト・グレトリ(1741-1813)のオペラ《獅子心王リチャード》のロマンスより。彼はベルギーに生まれ、主にフランスで活躍した作曲家である。」
http://www.weblio.jp/content/8+Variationen+%C3%BCber+das+Thema+Une+fievre+brulante+aus+der+Oper+Richard+Coeur+de+Lion+von+A.-E.-M.Gretry+WoO.72
Variations on a Russian Dance, WoO 71 12 Variations (in A) on a Russian dance from Paul Wranitzky’s ballet ‘Das Waldmadchen’ (注)
https://www.youtube.com/watch?v=weOfid_PHVU
(注)パウル・ウラニツキー(Paul Wranitzky。1756~1808年)はオーストリア帝国のモラヴィア(チェコ)出身の作曲家。
http://en.wikipedia.org/wiki/Paul_Wranitzky
Variations on ‘Rule Britannia’<(コラム#3757)>, WoO 79
https://www.youtube.com/watch?v=Bs0NTnCAggM
Six easy Variations on a original theme, WoO 77
https://www.youtube.com/watch?v=z1KV7aguHE0
Variations on the duet ‘La stessa, la stessissima’ from Antonio Salieri<(注a)(コラム#3979)>’s opera Falstaff(注b), WoO 73
https://www.youtube.com/watch?v=t8TZrpdvEbA
(注a)アントニオ・サリエリ(1750~1825年)は、映画『アマデウス』ですっかり悪者にされたがフィクション。「生前は神聖ローマ皇帝・オーストリア皇帝に仕えるカペルマイスター(宮廷楽長)としてヨーロッパ楽壇の頂点に立つ人物であり、またベートーヴェン、シューベルト、リストらを育てた名教育家でもあった。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%8B%E3%82%AA%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%AA
(注b)「サー・ジョン・フォルスタッフ(Sir John Falstaff)は、ウィリアム・シェイクスピアの<3つの>作品に登場する架空の人物。大兵肥満の老騎士。臆病者で「戦場にはビリっかす」、大酒飲みで強欲、狡猾で好色だが、限りないウィット(機知)に恵まれ、時として深遠な警句を吐く憎めない人物として描かれ<ている。>」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%83%E3%83%95
Beethoven – 32 Variations in C minor, WoO 80(注)
https://www.youtube.com/watch?v=g02JaVmNYmE
(注)1806年作曲。
http://en.wikipedia.org/wiki/32_Variations_in_C_minor_(Beethoven)
⇒説話をテーマにした曲が多い、ベートーベンの変奏曲からもうかがえるのは、(リチャード獅子心王、ルール・ブリタニア、ジョン・フォルスタッフ、という具合の、)18世紀末~19世紀初の欧州におけるイギリスの存在の大きさです。(それ以外は、ロシアとトルコが顔を出している程度です。)(太田)
(続く)
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太田述正コラム#6913(2014.5.3)
<戦争の意義?(その6)>
→非公開