太田述正コラム#7481(2015.2.12)
<皆さんとディスカッション(続x2536)>
<太田>(ツイッターより)
 「…IS…に焼殺された…パイロット<は>…、殺害される前に大量の鎮静剤を飲まされ…<た>から…怖がっている様子がなかった<し、>…感覚器官もすぐに焼き尽くされるため、本人は痛みを感じな<かったはず>」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150210-00000023-xinhua-cn
だとさ。
 また、「独自<の>…ファトワ<を>…を支配地域… 住民らに配布し<ている>。…ムハンマドの言行録には「火を使って苦痛を与えるのは神のみだ」と記されている<が、>…<それ>は『真に罰を与えうるのは神のみだ』という意味だ」との解釈を主張。14~15世紀の高名なイスラム法学者…の著述を根拠に「ムハンマドの側近が背教者を焼き殺した事例がある」として、ISの行為を正当化している」と。
http://mainichi.jp/select/news/20150212k0000m030028000c.html
 初代カリフも焼殺しているらしいし、とにかく、Isisは一見無茶苦茶をやってるようで、実に用意周到だ。
 イスラム教の枠内では言葉の戦いで連中には勝てんさ。
 インドがGDPの計算方法を変えたこともあり、同国の経済成長率が中共のそれを抜こうとしている、という結果が出た。
 GDPは、現在、インドが中共の4分の1でしかないが・・。
http://blogs.wsj.com/indiarealtime/2015/02/11/its-official-india-has-passed-china-to-become-the-worlds-fastest-growing-economy/?mod=irt&mod=irt
 何はともあれ、結構なことでやんす。インドネシアはどうなんだろ?
<hzjEu.Ug>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
 中国・訪日ブームの陰で気づいた対日認識の根本的な欠陥
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4208?page=1
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4209
 この記事、太田コラムに出てきたのかな?
 とりあえず、筆者は中国の対日政策が変化していることには、きづいているのだが、何が言いたいのかわかりにくい。
 2002年の「対日新思考」を起点として、経済と軍事による脅し、一方で知日路線に舵をきっていくということかな。
 GDPの変遷で、対日政策を変化させてきたことは、わかる。
<太田>
 以下は、http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4208?page=1 からだ。
 冒頭のこのくだりだけでアウチだな。
 筆者が軍事音痴だから、と好意的に解しておこう。↓
 「尖閣<攻勢>・・・は、単に中国が日本との歴史的関係に強烈な不満を感じて抗議し、「中国の正しい立場」を日本人にも理解させる云々というものではない。中国が、既に強大化した自国の都合に応じて周辺地域を含む秩序を変え、中国が主導し圧倒する地域・世界秩序をつくろうとしているのである。
 習近平政権が掲げる「中国夢」外交の本質は、中国の超大国化・覇権国家化である<、>・・・<いや、>中国を再び世界に君臨し尊敬を受ける「天朝」にすることなのであろう。」
 誰でもすぐ気が付くこの点を、しかし、(私以外で)書いた、というのはエライ!↓
 「<ところが、>彼らの日本に対する絶賛は、ことによると「中国こそ世界で最も親日なのではないか」と思わせるほどである。」
 またもやアウチ。
 結局、冒頭のような誤った前提からはこういう誤った認識しか出てこないってことだ。↓
 「中国では、日本・外国を訪問できる富裕層ほど、より日本を冷静に見ることができ、そうではない貧困層ほど日本・外国に対して、共産党の宣 伝を真に受けて強硬になるという図式が明確にある。相対的に貧困な「憤怒青年」は、現実の中国社会で明らかに存在感を示すソフトパワー・日本を直接見るこ とができる富裕層への嫉妬も含めて、日本への反発を強める。富裕層は多かれ少なかれ共産党とつながっていることから、共産党はそんな社会的な不満をそらす ためにも、少なくとも国益というレベルでは反日ナショナリズム・外国叩きに依存せざるを得ない、と解釈することもできる。」
 そんなことすら予測できないほど中共当局はアホだとキミは言うのかい?↓
 「中国に好感を持たない日本国民の割合が93%に達したという調査結果は、「正しい中国、反省する日本」という論理によって中国が利益を受ける 図式が完全に終わったことを意味する。」
<6fQtj8Qu>
≫男性差別社会だからこそ、女性がひきこもってても離婚されない、という状況が背景にあるんだろ。≪(コラム#7479。太田)
 なんか、これを思い出しました。単純に家族に優しい(甘い)だけじゃないですかね。
 「・・・かつて「国際連盟」の労働部長であった・・・アルベール・トーマは、「日本では家族制度が強固なため階級闘争、つまり労働運動の激化を仕掛けることは非常に困難である。何故ならば、労働者は失業しても労働運動などする必要はない。家族が暖かく迎え入れてくれるからである。この家族制度をなんとかしない限り、日本へ階級闘争を持ち込むことは難しい」といっているのである。・・・」
http://inri.client.jp/hexagon/floorA6F_he/a6fhe801.html
<太田>
偽ユダヤ人イザヤ・ベンダサンの「著作」で懲り、実はそれが山本七平だと知ってからも読み続けた山本の諸著作でも徹底的に懲り、ユダヤ人を標榜する著者による日本語本など、一切読まないことにして現在に至っているのだが、この「モーゼ」の言ってることは、天皇制に関しては、かなりイイ線行ってるね。
 だけど、戦前の家族制度に関しては、遺憾ながら、引用されているトーマの言を含め、間違ってるんだな。
 というのは、それは、江戸時代の、権力担当者たる武家を中心とした父系の家族制を、欧州の家族制を盛り込んだ仏・独民法を継受して策定された民法でもって全国民に形の上で広げたものであり、妻問婚で母系の家族生活を営んでいた大部分の国民にとっては間尺に合わない代物であったからこそ、戦後、民法の家族法部分の改正によってあっという間に元の木阿弥になってしまったわけさ。
 (なお、武家等の家族制すら、必ずしも入り婿養子ではない養子によって存続が図られる、能力主義が加味されたものであり、欧米の「家族」とはかなり様相が異なっていた。)
 以上を踏まえた上で、もう一度考えてごらん。
 関連だが、「モーゼ」よりも数等倍ひどいのが、戦後の日本の知識人達だな。
 わたしゃ恥ずかしー!↓
 「日本はイスラームの「性差別」を責められるか 案外多い「共通点」とは・・・」
http://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%e6%97%a5%e6%9c%ac%e3%81%af%e3%82%a4%e3%82%b9%e3%83%a9%e3%83%bc%e3%83%a0%e3%81%ae%ef%bd%a2%e6%80%a7%e5%b7%ae%e5%88%a5%ef%bd%a3%e3%82%92%e8%b2%ac%e3%82%81%e3%82%89%e3%82%8c%e3%82%8b%e3%81%8b-%e6%a1%88%e5%a4%96%e5%a4%9a%e3%81%84%ef%bd%a2%e5%85%b1%e9%80%9a%e7%82%b9%ef%bd%a3%e3%81%a8%e3%81%af/ar-AA9h19L#page=2
<太田>
 その後も、「アクロニスノンストップバックアップが停止しました」というポップアップが時々出るのですが、どうしてなんでしょう?
<K.K>
 まず、ノンストップバックアップを停止させても、問題を引き起こしていたらしい「afcdpsrv.exe」というサービスは、[有効]の状態であるという認識に立ってください。
 「afcdpsrv.exe」が、システムバックアップのスケジュール管理を行っているかどうかはわからないのですが、行っている可能性もあるので、[有効]のままにしておく方がよいと思います。
 次に、2月7日に、ノンストップバックアップを停止させようとした際、既にノンストップバックアップは停止状態であったことを思い出してください。
 恐らく、パソコンを起動させてからノンストップバックアップを停止させようとするまでの間に、既にトラブルが起こり強制終了させられていたのだと思います。
 あの日、この状態からノンストップバックアップを削除してしまったわけですが、あの時、削除ではなくパソコンを再起動させていれば、ノンストップバックアップは停止状態からもう一度稼働状態になったはずです。
 全くの推測ですが、ノンストップバックアップの削除と同時に削除されるべきノンストップバックアップを再稼働させようとする設定がどこかに残っているからではないかと思います。
 (つまり、ノンストップバックアップを再稼働させようとする設定が残っている→パソコンを再起動させるとノンストップバックアップが再稼働させられる→他の設定は削除されているのでノンストップバックアップは停止する、ということかなと思います。繰り返しになりますが、あくまで推測です。)
 100%解決するとは言えませんが、あまりにもポップアップが煩わしいようであれば、下記の手順で、もう一度ノンストップバックアップを設定・稼働させた後、停止・削除させてみてください。
 
 1.AcronisTrueImageを起動させてください。
 2.[その他のバックアップ]→[ノンストップバックアップ]をクリックしてください。
 3.[ノンストップバックアップ]ウインドウで、[ドキュメント]フォルダ左のチェックボックスにチェックを入れてください。(サイズの大きいフォルダにチェックを入れると、1回目のバックアップに時間が掛かりますが、[ドキュメント]フォルダであればそれほど時間はかからないと思います。)
 4.右下の[今すぐバックアップ]ボタンをクリックしてください。
 5.バックアップが終わりましたら、[ノンストップバックアップ☆]の右の方の停止ボタンをクリックしてください。
 6.パソコンを再起動させてください。(「ノンストップバックアップが停止しました」というポップアップが出るはずです。)
 7.AcronisTrueImageを起動させて、ノンストップバックアップが停止状態([開始]ボタンが押せる状態)であることを確認した後、ノンストップバックアップを削除してください。
 8.問題のポップアップが出るか、しばらく様子を見てください。
<太田>
 よーく分かりました。
 それでは、その他の記事の紹介です。
 久しぶりに、スタンフォード・ビジネススクールで読んだ「ケース」のうちの良質なものに接した時の感動が蘇った。↓
 「速報!大塚家具、父・勝久会長が「退任」へ 娘・久美子社長との”肉親同士の争い”に決着 ・・・」
http://www.msn.com/ja-jp/news/money/%e9%80%9f%e5%a0%b1%ef%bc%81%e5%a4%a7%e5%a1%9a%e5%ae%b6%e5%85%b7%ef%bd%a4%e7%88%b6%ef%bd%a5%e5%8b%9d%e4%b9%85%e4%bc%9a%e9%95%b7%e3%81%8c%ef%bd%a2%e9%80%80%e4%bb%bb%ef%bd%a3%e3%81%b8-%e5%a8%98%ef%bd%a5%e4%b9%85%e7%be%8e%e5%ad%90%e7%a4%be%e9%95%b7%e3%81%a8%e3%81%ae%e8%82%89%e8%a6%aa%e5%90%8c%e5%a3%ab%e3%81%ae%e4%ba%89%e3%81%84%e3%81%ab%e6%b1%ba%e7%9d%80/ar-AA9hbYg#page=2
 で、感動を与えてくれた大塚久美子(1968年~)社長のプロフィールを調べてみて納得。↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%A1%9A%E4%B9%85%E7%BE%8E%E5%AD%90
 ところで、拙宅でのオフ会に出席した人は皆ご存知の(縮小できる)木製食卓、この大塚家具で買ったものだよ。
 やはり大塚家具で買ったところの、食卓用の椅子が10年以上経った時点で次々に壊れ始めたのには往生したが・・。
 そんだけ時間が経っていても、大塚家具がタダで修理してくれたのは有難かったけれど、次々に壊れるので、途中から修理に出すのが面倒くさくなり、結局、引っ越しの時に、椅子は全部処分してきた。
 それでは、その他の記事の紹介です。
 改めて中共小特集といこう。
 汚職撲滅運動が経済成長を鈍化させているとさ。↓
 <役人が仕事をしなくなってしまっている。↓>
 ・・・Across China, more than 100,000 officials have been disciplined since President Xi Jinping’s anti-corruption drive began, according to the government’s own figures. As a result, many others are sitting on their hands, delaying decisions and failing to grant approvals for investment projects・・・
 <賄賂なしで仕事をする方法を知らないから。↓>
 ・・・officials were not used to a system that ran without corruption.
 “Developers don’t believe that, without bribing, they would get a project, and officials don’t believe that, without bribing, they could be promoted,” he said. “They don’t trust a clean system.・・・
 <そもそも、中共じゃあどんな仕事もリスクだらけ。賄賂がもらえないとなれば、誰もリスクを冒そうとはしなくなる。↓>
 “If we do things, we are exposed to all kinds of risks, including political risks. And we don’t have financial incentives.”・・・
 <これは、汚職撲滅運動への消極的抵抗でもある。↓>
 ・・・officials are engaged in a form of non-cooperation, of “passive resistance” to President Xi’s efforts to overhaul the party.・・・
http://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/without-corruption-some-ask-can-the-chinese-communist-party-function/2015/02/10/c69693e8-b12f-11e4-bf39-5560f3918d4b_story.html
 ところで、ハンガリーの首相まで、自国の政治経済がモデルとすべきはシンガポールと中共だと言い出した。
 (可哀想に。日本をモデルにしなさい!(太田))↓
 ・・・the Hungarian prime minister, Viktor Orban, recently announced that he wants to build an “illiberal democracy” modeled on Singapore and China.・・・
http://www.nytimes.com/2015/02/12/opinion/jochen-bittner-can-angela-merkel-be-the-next-leader-of-the-free-world.html?ref=opinion&_r=0
 面白いのが、日本型政治経済制度中の経済制度を継受しなさいと当局から締め付けを受けてきた中共人民が、そんなこと言ったって容易なこっちゃないよ、と発した悲鳴を紹介した記事だ。↓
 「・・・明治期に日本に滞在した外国人の記録を見ると、日本人は怠惰かつ散漫、規律がないといった記述が大量に見られる」とした。そして、戦後に日本が高い技術力を身に着けたのは企業と銀行が株式を持ち合う金融体制や、企業間の協力、年功序列など制度的な理由によるものであり、このような制度でもたらされた「安定的な生産条件において、良質な製品が生産されるようになり、さらには日本人の妥協を許さないという品格を作り上げた・・・。
 ・・・しかし、われわれは日本の技術を神話化する必要もなければ、日本やその他の製造業大国の生産プロセスや組織制度を盲目的に移植することも不可能<だし>、改革開放後の中国は労働力の流動が激しいため、日本のような企業制度の構築は不可能であり、「匠」が育って生きていくには不適当である・・・。
 また、日本の製造業は衰退の方向に進んでおり、その発端になったのは現在の日本製品の「過剰な品質」であるという、ある研究者の見解を紹介。リズムの速い現代生活では製品のライフサイクルも短く、高品質商品よりも品質はやや劣るが廉価な商品のほうが割に合う・・・。
 さらに、情報技術の発展に伴い、現代の製造業は技術共有の時代に入った<ところ、>新しい技術革新はすぐに模倣される。技術的な差は徐々に消えていく傾向にある。デジタル時代は高速伝播、高速コピーの時代であり、『匠』の時代はすでに遠いものとなったのかもしれない・・・。
 <結論的には、それでも、やっぱり、日本型経済体制の継受しかない、と自分で自分に言い聞かせている。↓>
 ・・・中国製造業が飛躍するネックとなっているのは「制度」であ<って、>「創造的な破壊」が革新的な生産技術を生むと・・・<某>経済学者<は指摘しており、>中国において包摂性のある制度を構築できなければ、既存技術のパクリだけで終わってしまう<のであって>、便座や炊飯器の技術はどこが強いなどと言ったことを論じるよりも、技術革新にはどのような制度的環境が必要なのかを考えるほうがよい・・・。」
http://www.msn.com/ja-jp/news/money/%e6%97%a5%e6%9c%ac%e8%a3%bd%e5%93%81%e3%81%ae%e3%80%8c%e9%81%8e%e5%89%b0%e3%81%aa%e5%93%81%e8%b3%aa%e3%80%8d%e3%83%bb%e3%83%bb%e3%83%bb%e7%a5%9e%e6%a0%bc%e5%8c%96%e3%81%99%e3%82%8b%e5%bf%85%e8%a6%81%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%84%ef%bc%9d%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e3%83%a1%e3%83%87%e3%82%a3%e3%82%a2/ar-AA9gY6X#page=2
 天然果汁還元100%ジュースについての疑問(コラム#7465)に答えてくれているようなくれていないような・・。↓
 「フルーツジュースが身体に良いのは本当か? 最新の研究で明らかになった思わぬ落とし穴・・・」
http://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%e3%83%95%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%84%e3%82%b8%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%82%b9%e3%81%8c%e8%ba%ab%e4%bd%93%e3%81%ab%e8%89%af%e3%81%84%e3%81%ae%e3%81%af%e6%9c%ac%e5%bd%93%e3%81%8b%ef%bc%9f-%e6%9c%80%e6%96%b0%e3%81%ae%e7%a0%94%e7%a9%b6%e3%81%a7%e6%98%8e%e3%82%89%e3%81%8b%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%81%a3%e3%81%9f%e6%80%9d%e3%82%8f%e3%81%ac%e8%90%bd%e3%81%a8%e3%81%97%e7%a9%b4/ar-AA9etna#page=2
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太田述正コラム#7482(2015.2.12)
<日本の中東専門家かく語りき(その8)>
→非公開