太田述正コラム#8153(2016.1.14)
<皆さんとディスカッション(続x2872)>
<太田>(ツイッターより)
 「「帝国の慰安婦」著者に賠償命令 名誉毀損認定=韓国地裁…」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/01/13/2016011302684.html
 被告側の声を載せていない欠陥記事。
 朝日の記事
http://digital.asahi.com/articles/ASJ1F4JLTJ1FUHBI018.html?rm=693
を見習いな。
 産経は沈黙、他の邦紙も沈黙か簡単な共同電を載せただけ。
 困ったもんだ。
<太田>
 関連記事だ。
 翌日の今日、被告側の声だけの記事を載せた。よちよち。↓
 「「国民感情に従った判決」 朴教授著書出版社が裁判所を批判–敗訴の朴裕河教授が控訴へ…」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/01/14/2016011400847.html
<太田>(ツイッターより)
 「…学術書・教養書の品揃えでは上海で一番だと私が思っている書店では、入り口すぐの場所にある新刊・注目本のコーナーで最も目立っていたのは、日本事情を紹介することで有名な北京の雑誌「知日」…」
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/258513/011300019/?n_cid=nbpnbo_mlt&rt=nocnt
 当然。
 習ちゃんの「愛読書」も紹介されてる。
<bw6q33dE>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
 オバマ最後の一般教書演説
 「今日の脅威は悪の帝国(複数)よりも破綻しかけの国家から来る」
https://youtu.be/wuI0fP4kc64?t=31m12s
 悪の帝国(複数)≒WW2悪の枢軸=大日本帝国も含意ってこと?
<c0kPQ3t.>(同上)
 「悪の帝国」は米国の幼稚な世界観に寄り添った表現でしょ。
 これからはテロとかゲリラみたいな不正規戦を仕掛けてくるよ(引き揚げようぜ)って。
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 昨日、風呂場のTVで22:30過ぎにNHK見てたら、戦国時代末期の超有名医師の曲直瀬道三(1507~94年)・・晩年、キリスト教入信・・
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9B%B2%E7%9B%B4%E7%80%AC%E9%81%93%E4%B8%89
の生涯をドラマ仕立てで取り上げていて、道三に、キリスト教が戦争を嫌っているだの、慈悲を説いているだの、言わせてたが、徹底的な「キリスト教美化≒宗主国米国賛美」路線、全く変わってないんで鼻白んだな。
 縄文モード化、まだ進むのかしらん?↓
 「刑法犯109万件戦後最少=ピークの4割以下―殺人・窃盗も最低記録・・・」
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e5%88%91%e6%b3%95%e7%8a%af%ef%bc%91%ef%bc%90%ef%bc%99%e4%b8%87%e4%bb%b6%e6%88%a6%e5%be%8c%e6%9c%80%e5%b0%91%ef%bc%9d%e3%83%94%e3%83%bc%e3%82%af%e3%81%ae%ef%bc%94%e5%89%b2%e4%bb%a5%e4%b8%8b%e2%80%95%e6%ae%ba%e4%ba%ba%e3%83%bb%e7%aa%83%e7%9b%97%e3%82%82%e6%9c%80%e4%bd%8e%e8%a8%98%e9%8c%b2%e3%80%81%e8%ad%a6%e5%af%9f%e5%ba%81%e3%81%be%e3%81%a8%e3%82%81/ar-BBoaOIv?ocid=iehp#page=2
 SMAP解散ショックを、BBCやWSJも報道しただー。↓
 Japan gripped by fate of pop group SMAP・・・
 <いくらアジアをK-POPが席巻したったって、頂点に君臨してるのはSNAPだとよ。↓>
 Although Korean pop (Kpop) has now largely overtaken Jpop in terms of popularity in Asia and beyond, SMAP and others like it are seen as among the first to spark a boy band craze in Asia.・・・
http://www.bbc.com/news/world-asia-35299532
 Longtime Japanese Group SMAP Discussing Break Up・・・
http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2016/01/13/longtime-japanese-group-smap-discussing-break-up/
 一昨日、(コラム#8149で)取り上げたエエ話への中共人民の声が出ていた。↓
 「・・・捜狐が<この話>を掲載したのは日本時間12日午後2時過ぎで、日本時間の同日午後6時までに3700以上のコメントが寄せられた。
 「いいね」が最も多いのは、「古い東方の伝統的な美徳が、今も日本では光り輝いている」などと主張した。同コメントは、中国では先祖が残した美しいものが、急速な「功」と目先の「利」を求める者のために失われたと主張した。
 別のコメントは日本社会が高校生を大切に扱っていることをに注目し、「日本は教育を重視する。わが国もじっくりと考え、反省するに値することだ」と主張した。やはり多くの「いいね」を集めている。
 反日的な書き込みもあるが、「いいね」を多く集めているわけではない。「私は日本を恨んでいる。われわれをいじめたことがあるからだ。ただし私は日本を敬服している。なぜなら彼らは本当に偉大な民族だからだ」と、複雑な心情を吐露するようなコメントもある。」
http://news.infoseek.co.jp/article/searchina_1599690/
 で、そのついでに、恒例の中共当局と人民の日本礼賛特集をどーぞ。
 それぞれ、少し長めに引用したよ。
 これが、感動せずにおられるかってんだ。↓
 「・・・記事はまず、中国企業の「平均寿命」の短さを指摘。中国の中小企業の存続時間は平均で2.5年で、大きなグループ企業で7も~8年という。欧米企業は40年、日本企業は58年だ。日本では創業150年以上の企業が数千社あるのに対し、中国で現在も存続する創業150年以上の企業は、たった5社だ。記事は、「職人の国」である日本を支えてきた根底に、長期に渡り高い技術を育成してきた「長寿の中小企業」があると指摘。日本には著名な大企業だけでなく、さまざまな分野で国際的に高い地位を持つ「隠れた王者」の企業が多いと論じた。さらに、日本企業は「本業」と「長期投資」を重視しする点が、儲かると判断すればすぐに金融や不動産などに手を出す中国企業とは違うと指摘。さらに、日本企業は株主の利益を重視する欧米企業とも違い、社会(に対する貢献)と職員を重視するので、投資効率は低いが、長期に渡って継続的に利益を出していると評価した。  記事は、「目先の利益」を重視するのは、企業の場合も個人の場合も中国人の特徴と指摘。だからこそ、企業は迅速な「多元化」を求めるとの考えを示した。一方で、日本人は1つのことに徹底的に取り組むと紹介・・・
 記事は、日本の大企業は「本業に打ちこんだ結果」として規模が大きくなったと指摘。中国企業が「本業が未完成」であるのに他の事業に次々と手を出すことを、問題視した。・・・
 記事は続いて、日本人と中国人は「技術に対する理解が違う」と指摘。中国人経営者は、「世界最新の設備」を導入することには熱心だが、日本人のように時間と費用をかけて人材を育成することには熱意を示さないと主張した。・・・」
http://news.searchina.net/id/1599211?page=1
 「・・・文章は冒頭部分で、世界保健機関(WHO)の最新のリポートでも、日本の医療体系は世界のトップと評価されたと紹介。日本は医療水準の質の高さ、医療負担の公平性、国民の平均寿命の長さが評価されたと論じた。一方、中国については60位台と指摘した。・・・
 文章は日本人の平均寿命が伸び続けたのは「30年の長きにわたる努力の結果」と評価。また、政府が癌、糖尿病、心脳血管症のために巨額の予算を投じていることや、先進的な機器を使った健康診断が一般的に行われており、費用が必要としても低額と論じた。   さらに、日本では行政主導による食生活の改善運動や、公的予算による受講料が無料の健康講座も開催されていると紹介。日本人の平均寿命の長さの理由ついては、「質の良い空気や飲食物だけでなく、庶民の健康管理に積極的に取り組んでいる政府の功績が、さらに大きい」と評価した。・・・」
http://news.searchina.net/id/1598839?page=1
 「・・・まず記事は、日本人の仕事に対する精神と責任感に注目し、日本人ツアーガイドが中国人旅行者1人1人に対して常に気を配っていたという様子を紹介。中国人客に呼ばれればすぐに走って駆けつけて用件を聞き、観光地でも移動中の地下鉄でもツアー客全員がそろっているか、はぐれた客はいないかを絶えず気にかけていたと紹介した。中国人であれば、旅行者の1人を見失ったとしても、それは自分の責任ではなく相手の責任と考える人も少なくない。むしろ自分に迷惑をかけたという理由で旅行客を叱責することもあるかも知れない。日本人からすれば、日本人ツアーガイドが見せた対応はごく当たり前のものだが、中国人から見れば驚き以外の何ものでもないのだろう。記事はさらに街にゴミが落ちていないことの背後には日本人の「自律精神」があると指摘。人が多ければそれだけゴミも増える中国と違い、日本は「乗客でいっぱいの地下鉄」の車内でさえゴミが見当たらないと紹介。さらに鼻をかんだティッシュをポイ捨てせずにカバンに収める日本人を目にしたと伝え、環境を美しく保つためであれば自分の鞄を「犠牲」にすることもいとわない日本人の精神を称賛した。また日本人が何事においても列を作って並ぶ姿を記事は「日本独特の光景」と紹介。なぜなら中国の場合、電車やバスに乗るときに列を作って並ぶことはしないからだ。記事は日本人1人1人が社会全体の質に対する責任感を持っていることを称賛したうえで、この意識は日本では偽物や海賊品の流通が少ないことにも表れていると論じた。記事は日本の高度に発展した社会の背後には責任感や自律心などがあるとし、その精神に学ぶ価値があると主張している。・・・」
http://news.searchina.net/id/1599678?page=1
 「・・・中国メディアの今日頭条は・・・「中国では給与が10倍になって、物価が半分になって初めて、日本など先進国と同等の暮らしやすさが実現する」との見方を示した。  さらに、教育や福祉など、日本の各種制度の充実ぶりを紹介したうえで、日本と中国という言葉を使わずに、暗に「ある国とある国の差は中国人が想像しているより大きい」と指摘。中国の国としてさらに充実するためには「真剣かつ絶え間ない努力が必要だ」と指摘し、日本人だって戦後50年にわたって努力してきたのだとし、日本と中国の国としての制度や、国民の暮らしぶりにはGDPの数値では計り知れないほど大きな差があると論じた。  また記事で興味深いのは、東京をはじめとする日本では、明らかな貧富の差が見えにくいと論じている点だ。中国人が人びとの貧富の差を語るのは、中国でそれだけ貧富の差が明確に目についてしまうためだろう。中国ではボロボロの服を着て路上でゴミを漁る人のすぐそばを、超高級車が走り抜けるといった光景は珍しいものではない。中国は社会主義国ではあるが、貧富の差は日本以上に深刻なのだ。」
http://news.searchina.net/id/1599434?page=1
 「低迷する中国生地市場で日本企業がプラス成長・・・
 聡明」な日本企業は中国の顧客をわざわざ訪問してヒアリングを行い、中国の顧客の生産サイクルに合わせた、新しい商品企画体系を打ち出した・・・
http://news.searchina.net/id/1599665?page=1
 なお、こういう類の記事は、実は、習ちゃんは、それでよしと目を細めている、と受け止めるべきなんだからね。↓
 「・・・中国メディアの環球網はこのほど、・・・日本の防衛費の「巨大さ」に注目し、日本が軍事大国への道を突き進んでいると主張した。・・・170カ国の・・・2002年から12年の武器輸入額の累計を比較<すると、1位の>日本は2位の英国と3位の韓国の金額の合計にほぼ等しい1661億ドル(約19兆5005億円)に達した<、と>。・・・
 <また、>今年度予算で日本はイージス艦、6機のF-35A、17機のSH-60などを導入する予定だが、「これらは日本の領域外での使用を想定したものである」と主張している。・・・」
http://news.searchina.net/id/1599646?page=1
 何のことだかチンプンカンプン。↓
 「アプリでチューニングするヘッドホン・・・」
http://www.asahi.com/shopping/column/editors_choice/SDI201601126846.html?iref=comtop_fbox_u07
 台湾で蒋介石の曽孫が議会選挙に立候補したとさ。
 二世候補だし、大したことなさそうだな。↓
 As Taiwan’s ruling KMT party wanes, a familiar name steps out–The great-grandson of the late dictator Chiang Kai-shek came home to Taiwan two years ago to be close to family. Now he’s running for office at a time when the KMT needs fresh faces.・・・
 Chiang<(注1)> studied law and diplomacy here before attending law school at the University of Pennsylvania. Upon graduation, he joined a law firm in Silicon Valley where he soon became a partner. ・・・
  His decision to stand for the legislature came with a twist. His father, John Chiang<(注2)>, a former foreign minister, had represented the same district until four years earlier when he was defeated in a primary by Lo Shu-lei. The younger Chiang easily defeated Ms. Lo for the nomination.・・・
http://www.csmonitor.com/World/Asia-Pacific/2016/0113/As-Taiwan-s-ruling-KMT-party-wanes-a-familiar-name-steps-out
(注1)蔣萬安(1978年~)
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E8%94%A3%E8%90%AC%E5%AE%89 ←学歴が書いてない!
(注2)蔣孝嚴(1942年~):蒋経国の婚外子。
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E8%94%A3%E5%AD%9D%E5%9A%B4
 原油価格の下落でイラク政府もイラクのクルド地区も破産状態で、対Isisどころじゃなくなりつつあるとさ。↓
 Iraq and the Kurds Are Going Broke・・・
http://www.nytimes.com/2016/01/14/opinion/iraq-and-the-kurds-are-going-broke.html?action=click&pgtype=Homepage&clickSource=story-heading&module=opinion-c-col-left-region&region=opinion-c-col-left-region&WT.nav=opinion-c-col-left-region&_r=0
 破綻に終わった恋愛を描いた小説10選だって。
 トルストイの『アンナカレーニナ』はもちろん入っているが・・。↓
http://www.theguardian.com/books/2016/jan/13/top-10-failed-romances-in-fiction-anna-karenina-tolstoy-women-in-love-lawrence
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太田述正コラム#8154(2016.1.14)
<映画評論47:スター・ウォーズ/フォースの覚醒(その3)>
→非公開