太田述正コラム#8319(2016.4.6)
<皆さんとディスカッション(続x2955)>
<太田>(ツイッターより)
 「…ホロコーストは史上最大の「強盗殺人」でした…大量に奪われた財産<の>…返還・補償<に関しては、独は完全、西欧諸国は相当、>東欧の場合は、基本的に返還がなされていません。」
http://blogos.com/article/170603/
 フムム、こいつは面白い。武井彩佳学習院女子大准教授、天晴。
 件のタックスヘイヴン利用、キャメロン英首相の亡父、盧泰愚・韓国元大統領の息子の名前も。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM05H7W_V00C16A4EA2000/
http://koreajoongangdaily.joins.com/news/article/article.aspx?aid=3017156&cloc=joongangdaily%7Chome%7Cnewslist1
 日米の政治家の話が出てこないところを見ると相対的にクリーンだということ?
<太田>
 関連記事だ。
 アイスランド首相は結局辞任。(上掲日経記事)
 キャメロン英首相も窮地に。↓
 David Cameron left dangerously exposed by Panama Papers fallout・・・
http://www.theguardian.com/news/2016/apr/05/david-cameron-left-dangerously-exposed-by-panama-papers-fallout
http://www.theguardian.com/politics/2016/apr/05/what-david-cameron-did-and-didnt-say-about-his-fathers-offshore-trust
 こんなことまで炙り出してくれたぞー。↓
 「英国の金融関係者と手を組んでいた北朝鮮・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/04/06/2016040600958.html
 なぜ、タックスヘイヴンを使うのがよくないかを5歳の子供に分かるように解説したとさ。(ヒマのあるご仁は、掲載マンガをご覧あれ。(太田))↓
http://www.theguardian.com/world/2016/apr/05/how-to-explain-offshore-banking-and-when-it-is-naughty-to-a-5-year-old
 本件の関連で、英国がらみのチョー面白いコラムに遭遇!
 本日の有料読者向けコラムに回すね。
<太田>(ツイッターより)
 「鳩山元首相「日中関係悪化の大部分の責任は日本にあり」…」
http://j.people.com.cn/n3/2016/0405/c94474-9040105.html
 中共当局が実は極めて親日的であると正しく肌で感じているらしいが、そこから先が理系博士とは思えぬ非論理性。
 当局期待通りの後任の菅、野田両首相の対中対応を批判するとはね。
<太田>
 関連記事だ。
 創価大学卒業生で、全部知ってる程さん、「2つの論理がかみ合わない言葉、さらに言えばまったく関連のない言葉」を日本人の間で作り出させたのが中共当局だってキミ達まだ気づかないの、との有り難ーい注意喚起をなさっただ。↓
 「・・・中国の程永華駐日大使は4日、日本の中国に関するメディアの報道にみると、ここ数年、2つの言葉がしばしば登場していることがわかると述べた。「爆買い」と「中国包囲網」だ。中国新聞社が伝えた。
長年にわたり対日実務を手がけ外交を知り尽くした程大使でも、2つの論理がかみ合わない言葉、さらに言えばまったく関連のない言葉が同時に報道に登場するのが不思議だという。・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2016/0405/c94476-9040193.html
<xMMq7zPM>
≫上官の命令がないのに投降したのは単なる敵前逃亡ですよ。≪(コラム#8317。太田)
 軍人は勝手に捕虜になっちゃいけないのか。
 これは知らなかった。
 ところで上官の命令というのは、どのくらい上の人の命令があれば敵前逃亡にならないんです?
 小隊長は小隊が投降するかどうかを決めることが出来て、分隊長は分隊が投降するかどうかを決めることが出来るという感じなんですかね?
 それとも勝手に投降されたら作戦に支障が出かねないという事になると、独立して作戦を遂行できる最小単位の師団長以上でないと無理とかかな?
<太田>
 「敵前逃亡とは、兵士などが軍事遂行命令を受けているにもかかわらず、戦わずに逃亡すること。この行為は重大な軍規違反であり、・・・多くの国の軍隊では、戦闘放棄し逃げ出した部下を上官がその場で射殺する即決銃殺刑を、部隊の規律と秩序を維持するために認めている。
 <日本の旧軍の場合、例えば海軍では、以下の通り。>
海軍刑法第七十三条 故ナク職役ヲ離レ又ハ職役ニ就カサル者ハ左ノ区別ニ従テ処断ス
一 敵前ナルトキハ死刑、無期若ハ五年以上ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス・・・」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%B5%E5%89%8D%E9%80%83%E4%BA%A1
 つまり、「軍事遂行命令」を与えた者が、この場合の上官です。
 もとより、味方の組織が壊滅状態になってしまっている状況等においては、個人の判断で投降することは許されるでしょう。
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 どうもイマイチ、事情がよー分からんちん。↓
 「LINE–関東財務局が立ち入り検査・・・」
http://mainichi.jp/articles/20160406/k00/00m/040/159000c
 中共当局の日本礼賛記事は、本日は1つだけどーぞ。↓
 「・・・中国商務新聞網・・・記事は、日本企業がインターネットを通じた中国進出を加速させていると伝え、中国人消費者はモノを買うだけでなく、アフターサービスも中国にいながらにして受けることができるようになっていると指摘し、日用品から食品、精密機器まであらゆる日本製品がネットで購入できるようになっていると報じた。
 今後、日本を訪れて日本製品を爆買いする中国人消費者は減少していくのだろうか。記事は中国の南開大学日本研究院の関係者の話として、「中国人がわざわざ日本を訪れて爆買いするのは正常な現象とは言えず、越境ECで中国人消費者のニーズを満たせていなかったために起きた現象」と指摘した。
 越境ECとは国境を超えた電子商取引を指す。経済成長によって中国が豊かになり、中国人消費者の所得が向上するにつれ、中国の人びとは質の高い生活を求め始めている。買い物の利便性を考えた時、今後は日本を訪れての爆買いではなく、中国国内にいながら注文し、日本から取り寄せるような越境ECが中心となっていく可能性が高いことを示唆した。
 また記事は、日本の大手企業が相次いで中国の通販サイトに出店していることを紹介、こうした動きは中国の消費者にとってはメリットであると指摘する一方、中国企業にとっては脅威にほかならないと指摘。中国人消費者のニーズが年々高度化するなかで、中国企業では消費者のニーズを満たすことができず、インターネットを通じて中国市場に進出する日本企業は脅威であると伝えている。」
http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e4%ba%ba%e3%81%ae%e7%88%86%e8%b2%b7%e3%81%84%e3%81%af%e8%bf%91%e3%81%84%e3%81%86%e3%81%a1%e3%81%ab%e7%b5%82%e3%82%8f%e3%82%8b%ef%bc%9f%e3%81%9d%e3%82%8c%e3%81%a7%e3%82%82%e6%97%a5%e6%9c%ac%e4%bc%81%e6%a5%ad%e3%81%8c%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e4%bc%81%e6%a5%ad%e3%81%ae%e8%84%85%e5%a8%81%e3%81%aa%e3%83%af%e3%82%b1/ar-BBrmjCX?ocid=iehp#page=2
 それでもサンダースの行く手は厳しい、他方、トランプが党大会までに指名を決めることはほぼ不可能になった、という論調だね。↓
 <ウィスコンシン予備選でサンダースとクルーズが大勝利。↓>
http://www.bbc.com/news/election-us-2016-35975079
http://www.bbc.com/news/world-us-canada-35975059
 ハーヴァード、スタンフォード等の一部エリート大入学に向けての米国民の過熱を憂うる声だ。↓
 Our dangerous obsession with Harvard, Stanford and other elite universities・・・
https://www.washingtonpost.com/news/grade-point/wp/2016/04/05/our-dangerous-obsession-with-harvard-stanford-and-other-elite-universities/?hpid=hp_hp-more-top-stories_gp-eliteschools-810pm%3Ahomepage%2Fstory
 ジェファーソンは神でも悪魔でもないとさ。
 (いや、彼の「神」の側面ばかりに焦点があてられてきてたんだから、当分の間は、「悪魔」の側面ばかりに焦点をあてるべきなんだよ。(太田))↓
 Thomas Jefferson, Neither God Nor Devil・・・
http://www.nytimes.com/2016/04/06/books/thomas-jefferson-neither-god-nor-devil.html?hpw&rref=books&action=click&pgtype=Homepage&module=well-region&region=bottom-well&WT.nav=bottom-well&_r=0
<太田>
 このところ、目のかゆみが殆ど納まっていたのですが、昨夜、眼が痒くて時々目が覚めるという経験をしたので、本日午前、眼医者に行ってきました。その結果、かゆみが始まる以前から点眼してた2種類に加えて、3種類の点眼薬と軟膏を処方されました。
 (医師、私のアレルゲンの一つであるオオアワガエリ、
http://www.nika3.net/?p=367
知りませんでしたね。
 インターネットに載ってますよ、と言っておいたんだけどすぐ覚えられない名称だし、多分、調べないでしょうね。
 インターネット時代、プロとアマの知識の差は殆どなくなったと言ってもよさそうです。)
 点眼薬は、いずれも、毎日5回使わなければいけないのですが、少しずつ時間を空けて点眼しなければならないので、大変です。
 ところで、例によって待合室に置いてある週刊誌(文春、朝日)を貪り読んだところ、朝日の方に、東大や京大の高校別合格者数が2回にわたって載っており、東大合格者数(前後期込み)で、母校の日比谷が53人で11位に躍進していることを発見しました。
 (1~10位は私立か国立です。)
 53人中現役が27人と浪人が多いのも私の頃と同じです。
 この分なら、5位内に入るのもそう遠くないような印象を受けました。
 都立じゃ西も躍進していたけれど、国立だけじゃなく、公立の高校で上位校が増えることは、私立に通える金持ちの子弟だけがトクをしない、という観点からとてもいいことだと思います。
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太田述正コラム#8320(2016.4.6)
<タックスヘイヴン–大英帝国の残影(その1)>
→非公開