太田述正コラム#8381(2016.5.7)
<皆さんとディスカッション(続x2986)>
<太田>(ツイッターより)
 トランプが目の敵にしてる日韓独の思いやり経費一覧が出てる。
 独は僅かだ。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/05/06/2016050600588.html
 NATO分担金の他に思いやりなんて前はなかったはずだが?
 まさかとは思うが、彼、日韓独への米軍駐留は、戦後対ソ抑止を米に肩代わりさせた日本の陰謀の所産だと考えてる?
 「…石破茂地方創生相は…トランプ氏の日本の核保有容認発言に関し、「唯一の被爆国たる日本が核兵器を保有することになれば、NPT(核不拡散条約)体制の脆弱(ぜいじゃく)化を招き、賛同しがたい」と批判した。米軍による日本防衛の対価として、駐留経費の全額負担を求めるとの発言にも「(米軍の日本防衛と基地提供義務が記された)日米安保条約をもう一度、よくお読みいただきたい。日本は米国が同盟を結んでいる多くの国よりも多 い負担を納税者が負っている」と反論し、「キャンペーンの一環としておっしゃっているのか、あるいは日米安保条約を読んだことがないのか分からない」と皮肉った。…」
http://www.asahi.com/articles/ASJ572T9TJ57UHBI006.html?iref=comtop_6_03
 トランプの「哲学的」問いかけに対して、もう少し、タテマエ論の範囲内でも気の利いたこと言えないのかねえ。
 安倍チャンと同じ自民党2世有力政治家とはいえ、一時自民党外で武者修行してきた経験がありながら、情けない限りだ。
<おきしも>(同上)
 石破や佐々江ってとんでもないアメポチですね。
 憲法を改正といいながら自主防衛は微塵も考えて無いという。
 これでは見下されて当然でしょう。
<nxR9qaJs>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
 トランプ氏、日本に駐留米軍費用要求 年5830億円全額払え
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2016/05/06/kiji/K20160506012531360.html
 正直言って、思ったより金額が少ないな。日本のアメリカ国債保有残高は140兆円ぐらいだろう。
http://blogos.com/article/110310/
 これでは、トランプ効果は思ったほど大きくないかもしれないね。
<太田>
 トランプは、日韓が「自主防衛」に切り替わることで、日韓から米軍を撤退(廃止)できる、とふんでるんじゃないかな。
 そうすりゃ、在日韓米軍の中間司令部たる米太平洋軍の西太平洋・インド洋分の兵力や経費・・総兵力や総経費の3分の2?・・も削除できるかもよ。
 これと同じようなことを、欧州・中東・アフリカでもやるのよ。
 そうなりゃ、相当の「節約」額になるで。
<MH>
 –「東芝≒ウェスチングハウス」–
≫習ちゃん東芝救済に動く? とまれ、FT買収後の日経、企業記事で精彩を欠いてる
ね。≪(コラム#8377。太田)
 こんなものは嘘っぱちの与太話です。
 WHは中国と「契約締結」したわけではありません。
 「契約交渉中」とあるだけです。
 私が前述(コラム省略)しましたが、東芝の原発(≒ウェウティングハウス)がらみの話は全部デタラメだと思った方が正解です。
⇒相手が否定してないんだから、「契約交渉中」であることは事実なんだろ。
 そんなんまとまらなくたっていいのよ。
 自前の原発輸出に大わらわの習ちゃんが、東芝原発の輸入に関心を示したってだけで、大きなインパクトがあらーな。(太田)
 そもそも東芝の不正経理問題の大元はWH社の減損会計であり、それが今年3月末の東芝メディカルのキャノンへの売却金:約6655億円を決算寸前に入金処理させた(これも
方法に問題があるが省略)ことで漸く減損会計が可能になっただけの話です。
 「東芝、やっと認めた原子力事業の巨額減損・・・
 メディカル事業の売却前では、東芝の自己資本は2016年3月末に1500億円まで落ち込むと予想されていた。ここに3800億円の売却益を加算することで、WHののれんを減損しても債務超過に陥らないような「余裕」が生まれたわけだ。・・・
 東芝連結で、今後15年間に45基(2月4日に46基から下方修正)の新規受注を目指す計画は変えなかった。
 だが、この計画は現実味が乏しい。東芝がWHを買収した当時の社長、西田厚聰氏は「2015年度までに33基の新設受注を見込む」と公言した。後に東芝は39基へ上方修正した。
 ところが、WHが受注し建設しているのは8基にとどまる。
 本誌が入手した内部資料によると、現在の計画は“結論ありき”で策定されたものと言わざるを得ない。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/110879/042600330/?P=1
 「関連記事、東芝、原発幹部さえ疑う「64基計画」・・・
 「苦し紛れ」に基数を増加・・・
 東芝は本誌(日経ビジネス)が指摘するまでWHの経営状況を開示せず、2012年度と2013年度に巨額減損を計上し、赤字に陥っていたことを隠蔽してきた。室町は会見で「不十
分な開示姿勢を深くおわびしたい」と陳謝。2006年の買収以降、WHが2億9000万ドル(約350億円)の累積営業赤字に陥っていることも明らかにした。
 一方で2014年10月の「減損テスト」の結果、東芝が連結で抱えるのれんについては減損が不要であると説明した。
 そのうえで発表したのが、冒頭の64基計画である。ただこの計画も、内部資料を基に分析すると“結論ありき”で策定されたものと言わざるを得ない。
 下のグラフで示したように、東芝は原子力事業の利益が2018年度以降に急増するとしている。電力・社会インフラ事業グループを所管する副社長の志賀重範は「全世界で約
400基の新設計画がある」と強調。WHが米国と中国で計8基を建設している実績が、有利に働くと説明した。」
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/110879/120100165/
「東芝、ついに原発減損。それでも続く嘘と先送り・・・
 東芝はこの会社(※WH社)を2006年に6000億円超で買収した。
 「高すぎるんじゃね?」
 市場関係者の多くは疑問を呈したが、東芝は「2015年までに世界で39基を新規受注する」と豪語した。確かに、そんなに受注できるなら、元が取れるかもしれん。みんなそう思った。
※これには三菱重工も入札参加したが、重工提示額は2千億円。東芝が3倍の6千億円で買収したと聞いて、重工は「東芝はバカだな」と笑ってたそうな。確かに今から鑑みると重工の提示金額は妥当であった(重工OBより聴収)
 だがリーマン・ショックと東京電力の福島第一原発事故を経て、原発の市場環境は氷河期に突入。ぜんぜん売れなくなってしまったのだ。
⇒世界中の誰もあの事故、予想できなかったんだからしゃーないよ。(太田)
 「やっぱ高すぎたんじゃね?」
 決算発表のたびに、アナリストは問い続けた。
 会社を買った後で、その会社の価値が下がったら、簿価を時価に合わせる会計処理が必要になる。これを減損という。
 「減損やるでしょ?」
 アナリストが聞くたびに、東芝は「やりません。ウエスチングハウスは好調です」と強弁してきた。
 「じゃあ、財務状況を開示してくれ」とアナリストが言うと「それはできません」と逃げた。
 その不正がばれた。(東芝が雇った)第三者委員会が立ち上げられ、不正の全貌を明らかにした(本人談)。だがウエスチングハウスは調査の対象から外された。
 「それはおかしいでしょ。一番怪しいのはウエスチングハウスでしょ」
 「ウエスチングハウスは好調」と言い張る東芝に対し、日経ビジネスは食い下がった。そしてついに、ウエスチングハウスが単体でこっそり減損していた事実を突き止める。
 「ほらみろ、やっぱりあるじゃないか」
 それでも東芝は「ウエスチングハウスの減損を開示しなかったのは謝るが、東芝本体が減損する必要ない」と言い続けた。
 「いや、それはおかしい。子が1000億円も減損してるのに、親は関係ないって、どんな親やねん」
 日経ビジネスはしつこくしつこく食い下がった。
 真実というのは、いつまでも隠しおおせるものではない。
 ついに今日(※2016年4月27日)、東芝は「原発事業で2600億円を減損する」と認めたのである。
 記者会見した室町社長はウエスチングハウスの巨額減損について「重く受け止める」と語った。だが、志賀重範副社長は「今回の減損は東芝の資金調達力が落ちたことが原因で、ウエスチングハウスの事業そのものは順調です」と付け加えた。
 そう。まだ東芝は全てを語っていないのだ。
 ウエスチングハウスの企業価値は「2029年までに64基を新規受注する」というバラ色の計画を根拠に、算定されているのである。」
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/280248/042600021/
 戦後70年。日本に作られた全ての原発が54基。それをはるかに上回る原発を(2016年から13年間で)作るというのだ。まあ、そうなれば、確かに大儲けですね。
 東芝の原発の件は日経ビジネスの上記の集中連載を全部読んでウンザリしてしまい、どうにも空しい限り。
 今後、残存した原発部門とフラッシュメモリ部門だけでは東電同様に配当は不可能で実質国有化は必須です。
 フラッシュメモリ(NAND)部門は毎年巨額の設備投資が必要な大消耗戦であり、相手がサムスン、サンディスク等の韓国・米国企業。
 現状は良いですが今後の設備投資金の調達はどうするのでしょう。
 原発で儲けた資金を流用するなんて冗談にもなりません。
 –「三菱自動車」–
≫とんでもない。自動車を分離したのも、それから筆頭株主であり続けたのも、元重工社員だった中村氏(下掲参照)の長期政権・院政を許したのも、現在の相川社長を自動車に入れ最終的に社長にしたのも重工なんだから、整理縮小した上で重工が吸収すべきだ≪(同上)
 だからそんな事はないですよ!
 前回のリコール問題(2004年)で三菱自工から分離した、三菱ふそうトラック・バス社は三菱金曜会メンバーですが主要株主はダイムラーベンツ社で、三菱グループは人事権すらありません。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E8%8F%B1%E3%81%B5%E3%81%9D%E3%81%86%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%90%E3%82%B9
株主構成
ダイムラー:89.29%
三菱東京UFJ銀行:2.38%
三菱重工業:2.38%
三菱商事:2.38%
その他三菱グループ:3.57%(三菱グループ合計10.71%)
 日本は資本主義じゃないという太田さん理論ですが、そんな道理は外資には通用しません。
⇒通用します!
 世界中で、資本主義国なんてのは、広義のアングロサクソン諸国だけですよ。
 ドイツもまた、もーちろん、資本主義なんかじゃああーりません。↓
 「ドイツの会社に占めるAG<(株式会社)>の割合は、日本の会社に占める株式会社(KK) の割合と比較して格段に少ない。・・・<しかも、AGの>執行役会構成員(Vorstandsmitglied)は、監査役会 (Aufsichtsrat)により選任・監督される。・・・500人を超える従業員を有する<AG>の監査役会は、株主の利益を代表する監査役と従業員の利益を代表する監査役から構成される。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BE_(%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84)
 ドイツは、上掲から分かるように、日本とは違って、堂々と、自国が、資本主義≒株式会社主義、じゃないことを「宣言」しているワケです。(太田)
 三菱はダイムラーに事実上名義貸ししているだけです。
 ダイムラーブランドの方が世界的には有名なので、日本国内だけ「三菱ブランド」に拘って残す意味が外部の私には全く理解できませんが、「大人の事情」とやらがあるのでしょう。
 「三菱ふそうは2016年現在どうなっているのか?」
http://www.vorkers.com/company.php?m_id=a0910000002ZSOj
 社員の口コミレポートを読むと三菱ふそう社は完全にドイツ・インド化してしまい、部品もインド製であり、下請けもダイムラー子会社のインドを利用しているとあります。
 記載の様に新品は良いですが品質や耐久性は疑問です。
 再度、人身事故で大リコール問題になるかも知れません。
 しかも現在進行形で退職勧奨とリストラを行っているとあります。
 三菱グループは知ってるでしょうが、僅か10%の株式保有では何も口出しできません。
 三菱ふそうの内情が「スリーダイヤ」保持にも拘わらずこの様なのに、何で自工だけを重工に吸収するのでしょう。
 先ずあり得ません。
 三度目の正直という言葉がありますが、仏の顔も三度までという言葉もあります。
 「自動運転タクシー公道実験へ、GMとリフトが1年以内に」
http://jp.wsj.com/articles/SB10826412792031674182204582048212867248998
 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)と配車サービスの米リフトは、電気自動車(EV)「シボレー・ボルト(Bolt)」の自動運転タクシーの公道試験走行を1年以内に開始する。
 GMは1月にリフトへの5億ドル(約540億円)出資を発表したばかり。これとは別に自動運転システムを開発する新興企業クルーズ・オートメーションを10億ドルで買収する予定で、試験走行は同社買収で獲得する技術に頼ることになりそうだ。クルーズは約2年にわたり自動運転技術の開発を進めている。
 GM シボレーボルトの2016年レビュー。
 (EVとPHVとの両モデル)
http://www.cleanmpg.com/community/index.php?threads/52755/
 私的にはカッコも良いですし、性能がこれだけあれば十分でしょう。バッテリー技術開発には将来性があります。
 逆に燃料電池車の水素燃料を使い発電するやり方は、現状の地下液体ガソリンタンクの代わりに水素タンクの気化爆発物を据え置くことから軍用は兎も角、民用には危険性が増加するだけで筋が悪いと思います。
⇒「燃料電池車と電気自動車を比較するのはナンセンス」
http://carview.yahoo.co.jp/author/sinya_yamamoto/20160316-50000085-carview/
という意見もあるようで・・。(太田)
 関連記事(米ブルームバーグ 前述のWSJ翻訳記事よりもこちらの方が詳しい)
http://www.bloomberg.com/news/articles/2016-01-04/gm-invests-500-million-in-lyft-to-bolster-alliance-against-uber
 記事のリフト(LYFT)社は有名なUberのライバル企業。未だ知名度は低いが、運用者(ドライバー)にはUberよりも好評だとか。
 「UberのライバルLyftの運転手に話を聞いてみた・・・
 Lyftは、初めて登録するドライバーに対しては、最初の4週間に1000ドルの売り上げを保障する(地域による)。60回運転し、50時間は運転状態でなければならないなどの条件があるが、自分で1000ドル到達しなければ、Lyft側が補填してくれる。
 また、運転する時間が長くなればなるほど、ドライバーの取り分が高まる仕組みがあったり、ユーザーが簡単にチップを加算できるようにアプリがデザインされていたりするのも、ドライバー達は評価しているようだ。Uberの料金は、一般的にはチップ込みと理解されているのだが、ドライバー側から見るとチップは全く含まれていないらしい。
 それ以外にも、「Lyftの方がクリエイティブで、面白い仕組みを出してくる。それをすぐUberが真似をする」と言ったドライバーもいた。」
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/061700004/100700042/?P=1
 今回LYFTは自動運転車をGMと共同で開発するので、将来はドライバーは不要になるのですが、日本の自動車メーカーはもっと危機感を覚えて良いはずです。
 三菱重工も恐らくその辺は理解してると憶測出来ますので、尚更自工みたいな「お荷物」を背負い込みたくないでしょう。
 前回も書きましたが、Google、アップル、Uber、ダイソン、テスラに買収された方が一般社員は将来性が見えて幸せなはずです。
 三菱ふそうみたく単なる名義貸しで何の意味のない残り方をしても社員は夢も希望もありません。
 最近欧州で自動運転トラックがコンボイを組み、クロスボーダー運転してロッテルダムに到着しています。
 「自動運転トラックがやってくる。そして、数百万の職を自動化する」
 先日、自動運転トラックの輸送団がヨーロッパを横断し、ロッテルダムの港にたどり着いた。自動運転トラックほど自動化によって職を減らすもの、または経済を効率化させるものはない。
 トラック1台分の積み荷をロサンゼルスからニューヨークまで輸送するのは、現在4500ドルのコストがかかる。その75%が人件費だ。だが、自動運転トラックを導入することによる恩恵は、人件費の削減だけではない。」
http://jp.techcrunch.com/2016/04/30/20160425the-driverless-truck-is-coming-and-its-going-to-automate-millions-of-jobs/
 これの元記事はガーディアン(2016年4月7日)
 Convoy of self-driving trucks completes first European cross-border trip
https://www.theguardian.com/technology/2016/apr/07/convoy-self-driving-trucks-completes-first-european-cross-border-trip
⇒自動運転車って、10~20年のスパンじゃあ、人間がいつでも運転を代われる状態で乗ってればという条件下で実現されるってだけであり、現在と基本的に変わんないよ。
 この話をとりあげた日本のフォーラムがあるね。そのあたりの事情がよく分かるで。↓
http://it.srad.jp/story/16/05/06/0640257/
 自動運転自動車全般については、日経の記事がある。↓
 <この話だったんだー。↓>
 「独ダイムラーは米国とドイツで、トラックの自動運転技術を公道実験している。3月に独西部デュッセルドルフで、高速道路でトラック3台が自動運転しながら隊列走行するデモを世界で初めて公開した。2025年までの実用化を目指す。
 <日本も頑張ってるようね。↓>
 日本でも要素技術の開発が進む。いすゞ自動車や日野自動車など国内4社と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は13年、大型トラックの隊列走行を実験した。・・・
 走行エリアやルートを限定した上でドライバーが不要な完全自動運転車の開発も進む。ロボット開発ベンチャーのZMP(東京・文京)とディー・エヌ・エー(DeNA)が共同で設立したロボットタクシーだ。
 同社は2月末から神奈川県藤沢市で実証実験を始めた。今後は走行ルートに右左折を組み込んだり、無人営業を想定した車内サービスを試したりする予定だ。
 20年の東京五輪までに限定エリアでの「無人タクシー」のサービス開始を目指す。」
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO00332560S6A500C1M11400/ 
 ロサンゼルスタイムスも記事を載せてる。↓
 <上の記事に登場しなかったトヨタだって、米国内で、ハーヴァード/MIT、ミシガン、スタンフォード各大学の門前町に研究室を設けている。↓>
 Toyota Research Institute, that automaker’s artificial intelligence and robotics division its three labs. ・・・ Cambridge, Mass.,・・・Ann Arbor, Mich.・・・Palo Alto・・・
 <10年から20年後には実用化される(が、繰り返すけど、人間がいつでも運転を代われる状態で乗ってることが前提だからね。)↓>
 When will driverless cars become common on America’s highways?・・・
 Ten to 20 years from now.・・・
http://www.latimes.com/business/hiltzik/la-fi-hiltzik-driverless-cars-20160506-snap-story.html (太田)
 トラックも乗用車もこの状態ならば三菱グループはふそうも含めて自動車部門を完全に放擲したほうが良いでしょうね。
 維持する意義も必要性も全くありません。
⇒さあてね。
 三菱自動車には、三菱ふそう以上に、グループの思い入れが強いからなあ。↓
 「グループ各社の社用車は、三菱自動車工業・・・及び三菱ふそうトラック・バス・・・の車両が多い。また、三菱自動車から新型車が発売される際には、グループ社員限定の事前発表会が行われる。・・・三菱グループ各社が浦和レッドダイヤモンズ(通称「浦和レッズ」。前身は三菱重工業サッカー部で、現在の筆頭株主も三菱自動車工業である)のオフィシャルパートナーに名を連ねている。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E8%8F%B1%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97#.E4.B8.BB.E8.A6.81.E4.BC.9A.E7.A4.BE (太田)
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 いつも、中共官民の日本礼賛の声ばかり紹介してきたけど、日本礼賛の声は方々から聞こえてくるってオハナシ。↓
 「・・・爪切りとかボールペンといった、ほんとうに“これが?”というような製品が、海外で高い評価を得ているんです。細部まで芸が細かくて、“これこそがMADE IN JAPAN”という評価なんです・・・」
http://news.infoseek.co.jp/article/dailyshincho_507161/
 「・・・「Seki EDGE」で知られる爪切りや、「フリクション」「ジェットストリーム」といった日本製筆記具は海外で高い評価を受けており、その理由を「製品として出来がよく、どこで買ってもハズレがない」・・・。・・・
 花王<の>・・・「メリーズ」は中国でも生産されているのだ。それなのに、かさ張る紙オムツをわざわざ日本で買って中国に持ち帰る・・・
 <また、>小林製薬の「熱さまシート」<は>・・・1994年に日本で発売されると、96年には香港に進出。いまではアジアにとどまらず、欧米でも人気を博しているのだが、「日本で売られている商品も、実は中国で製造されていて、パッケージに“MADE IN CHINA”と明記されています」
 ・・・それなのに、どういうわけか国内のドラッグストアで、中国人たちの爆買いが止まらないのである。だが、たしかに違いはある。国内向けと中国向けとでは、パッケージの雰囲気もよく似ているが、言うまでもないけれど日本向けは、商品名から使用方法まで日本語で表記されている。
 「MADE IN JAPANの雰囲気が大事なんですよ。日本で売られているもののほうが、安心感があるんでしょうね」・・・
 キユーピーマヨネーズは、北京で85%、上海でも60%という驚異的なシェアを誇るほど、中国人の食生活に浸透している。・・・
 <中国でだけではない。>フランスで広まった、まごうかたなき“欧米の味”であるはずのマヨネーズだが、アマゾンなどでは日本製が、長期にわたって売れ行きランキングのベストテンに入っているのだ。・・・」
http://news.infoseek.co.jp/article/dailyshincho_507163/
 「世界がうらやむ「サシミで食あたりしない国」ニッポン・・・
 <私の言う、日本型政治経済体制における、エージェンシー関係の重層構造ってやつだな。(太田)↓>
 <日本で>魚が・・・消費者にまで届くには、(1)漁業者、(2)漁協、(3)産地仲買人、(4)荷受、(5)仲卸、(6)小売店を経なくてはならない。築地はこのうち(4)と(5)が取引をする場所(消費地卸売市場)ということになる。日本全国にはこういう市場が300ほど存在している。
 シンプルに考えれば、こんなややこしいルートをたどらず、できるだけ漁業者と消費者の間をショートカットしたほうが良さそうにも思えるのだが、実はこの複雑さが、日本人の誇る魚食文化を支えているのだという。・・・
 卸売市場流通では日常的にサンプル検査が行われ、衛生的に基準を満たさないものは排除されてきました。またどの業種・業態においても専門的知識と的確なハンドリングのノウハウ、高いモラルとプライドを持った魚の専門家が水産物を扱い、刺身で食べることを当然の前提とした迅速な流通と適切な品温管理を行っています。彼らはまた、豊富な知識と柔軟な技能によってどんな魚でも的確に扱うことができます。
 だから、これだけいろんな魚種が刺身で食べられていますが、お腹をこわす人は全国的にも年間を通してほとんどいないのです。これ自体が奇跡的で、世界中でここまで柔軟で高度な流通システムは他にありません。・・・
 <人間主義であるな。(太田)↓>
 この流通システムは、そこで働く「人」を信頼し、「人」に依存してきた制度だと言えます。
 一方、主としてアメリカを起点とするHACCP(危害分析重要管理点)などの安全性認証制度は、そこで働く人々がプロではないことを前提としたものです。
 経験の浅い非正規労働者でも最低限の衛生管理が実現できるように、厳しい規制や管理制度を重視するのです。「人」を信用しない社会の産物です。・・・
 ともすれば、最近は市場原理を優先して、水産物の流通に関しても「合理化」を進めようとする動きがあるという。<しかし、>「日本が世界に誇る高機能な水産物流通システムを捨て去り、代わりに米国発のシステムを導入する必要はない。それは日本の魚食文化の放棄です」・・・」
http://www.dailyshincho.jp/article/2015/03161630/?all=1
 <人間主義的植民地統治のスゴサってやつだ。(太田)↓>
 「・・・それにしても・・・<ドイツ⇒日本⇒米国の統治を経験した>パラオ<では、>・・・日本が統治した他の地域と比べても、島民たちの親日感情は強い。彼らは今でも日本時代を懐かしみ、好意を持ってくれている。
 それはなぜか。
 理由は1つではない。島の人たちが証言するように、他の統治者とは異なり、日本人が島民に溶け込み、できるだけ平等な扱いをしようとしたことはその中でも大きな要因である。・・・ 」
http://www.dailyshincho.jp/article/2015/09291800/?all=1
 「・・・アメリカは日本統治時代のミクロネシアを知らなかったため、島が経済的に栄えていたことなど知らなかった。戦後、アメリカ人が見たパラオの人たちは疎開先から戻ってきたばかりだったので、ボロボロの衣服をまとい、体中が汚れた姿だった。それを見たアメリカ人は、それがパラオ人の真の姿だと思い込んでしまったのだ。
 そのため、アメリカ人は勝手に「パラオ人には原始的な生活をさせておけばいい」と考えたのである。その後、誤解は解けたのだが、それでもなお島民がアメリカ時代を高く評価しない理由があるのだという。
 それは皮肉にも彼らがもたらした「自由」の弊害だった。
 アメリカはドイツや日本とは異なり、島民に指図をせず「自由」を与えた。しかし、多くのパラオの人々にとって「自由」とは聞いたことのない言葉だったため、混乱が生じてしまう。
 日本人の父親を持つトミオさん(仮名)の話。
 「戦争が終わって、アメリカが来て、だいぶ違った生活になりました。アメリカ人は日本人と違って、『おまえたち、あれやれ、これやれ』っていっさい言わないで、『おまえたち、自分でやれー、好きなようにやれー』って。
 だからそこで私たちは初めて自由って何なのかアメリカ人から学びました。その自由とは、何でもしたい放題、好き勝手にやっても良いことだと受け止められた」・・・」
http://www.dailyshincho.jp/article/2015/10090850/?all=1
 ガーディアンが、本選でトランプが負けると決めてかかるべきじゃない、という記事を載せてるね。↓
 Reality check: are Trump’s odds of winning the US election really so slim? ・・・
http://www.theguardian.com/news/reality-check/2016/may/06/donald-trump-odds-winning-us-election-reality-check
 それについては、ロサンゼルスタイムスが引用した「選挙専門学者」の言葉が全てじゃないかな。↓
 ・・・“Can Trump win? If the election were held today, the answer is clearly no,・・・But I don’t think anyone can say definitively what will happen in the fall,”・・・
http://www.latimes.com/nation/politics/la-na-general-election-map-20160506-story.html
 そのトランプ、英国のEUからの脱退をご推奨。↓
 ・・・Mr Trump, who has emerged as the Republican presumptive nominee for the US presidency, told Fox News: “I think the migration has been a horrible thing for Europe, a lot of that was pushed by the EU.
“I would say [the UK] are better off without [the EU], personally, but I’m not making that as a recommendation, just my feeling.・・・
http://www.bbc.com/news/uk-politics-eu-referendum-36219612
 ・・・It’s not surprising that Trump feels sympathy for Brexit supporters, whose anger over immigration and frustration with bureaucrats and political elites is echoed by the Republican base.・・・
https://www.washingtonpost.com/news/worldviews/wp/2016/05/06/donald-trump-supports-the-brexit-because-of-course-he-does/
 遅すぎたが、当然だろ。↓
 「国連による国内総生産(GDP)の計算方法見直しで、・・・09年に決まった新基準では、「費用」と見なしてGDPから除外していた企業の研究開発費を「投資」としてGDPに加えることになった。このほか防衛装備費や不動産の仲介手数料、特許使用料も加える。・・・」
http://www.sankei.com/economy/news/160506/ecn1605060033-n1.html
——————————————————————————-
 一人題名のない音楽会です。
 内田光子特集を3回に分けてお送りします。
 1回目はベートーヴェンです。
 この有名な曲を今まで取り上げたことがなかったようです。
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番(注) 指揮:Mariss Jansons オケ:Bavarian Radio Symphony
https://www.youtube.com/watch?v=AlCGX4_3C3M&nohtml5=False
(注)「1800年の作。1803年4月5日にウィーン・・・において作曲者自身の演奏で初演された。ベートーヴェンのピアノ協奏曲の中、唯一の短調である」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%8E%E5%8D%94%E5%A5%8F%E6%9B%B2%E7%AC%AC3%E7%95%AA_(%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%B3)
(続く)
—————————————————————————————————————————————–
太田述正コラム#8382(2016.5.7)
<入江曜子『古代東アジアの女帝』を読む(その5)>
→非公開