太田述正コラム#9026(2017.4.11)
<皆さんとディスカッション(続x3309)>
<太田>(ツイッターより)
 「サムスン御曹司の拘置所での模範囚ぶりに韓国ネットが感心=「品位があるしメンタルもすごい」「これまで忙しくて休めなかっただろうから…」…」
https://news.infoseek.co.jp/article/recordchina_RC_174734/
 拘置所暮らしは同じでも、国のトップより首位財閥の(事実王の)トップの方がずっとまともなようで、韓国のガバナンス、まだまだ機能してる部分はありそうだ。
 なお、朴おばさん自身の様子が出て来ないが、こんな記事も発見。
 「シャワーまで完備!朴前大統領の独房生活の様子とは?=韓国ネット「一般人より良い暮らし」「ドラマを見る時間を…」…」
http://www.recordchina.co.jp/b174203-s0-c10.html
 「…東西冷戦が終わって、新たな国際紛争時代に入り、国の教育改革は経済的要請に加えて軍事的要請の比重が高まった。安倍流教育政治がそれまでと異質なのは、そのためだ。
 私はこれを冷戦後の新ナショナリズムとして、戦後保守のナショナリズムとは区別したほうがいいと考える。
 「戦前回帰」「復古主義」という批判は遺憾ながら的外れで、実は右翼も保守も天皇も伝統も国体も、理念や思想らしいものがあるように見せるための「借り物」にすぎず、実態は旧来と違った形の「部分的な戦争」参加も含めた新たな国際競争を生き抜くため国家総力戦体制を手探りで、言葉を変えればかなり行き当たりばったりで作ろうとしているのではないだろか。…」
https://mainichi.jp/sunday/articles/20170410/org/00m/010/001000d
 森友「事件」をここまで懸命に考えた毎日の記者に拍手しておこう。
 確かにこの「事件」、冷戦終焉後の日本の「右」の退廃ぶりを白日のもとに晒してくれたわけだが、この記者の「分析」の限界を指摘せよ。
<ブービータスキチ>(同上)
 属国を「是」とした国民「総意」の産物の数々だってことだ。
 戦後の自民党という国賊集団の歴史=日本国民の歴史であり、この記者はその核心に辿り着けず。
<太田>
 そりゃそうなんだが、戦後の「右」と「左」の政治勢力のリーダー達は、大部分は無意識的ながら、暗黙裡に連携しつつ、(しかも中共とさえ事実上連携しつつ、)米国をして、日本を経済的に庇護させつつ、冷戦を戦い続けさせ(=対露(ソ)抑止をやらせ続け)、その間に日本は総動員体制を解除しないまま経済高度成長政策(=軍事費負担能力の高度成長政策)を追求することで対露(ソ)示威を行う、という戦略をものの見事に遂行していた、というところまではよかったんだけど、日本が、冷戦に勝利した(=冷戦終焉の)瞬間、国民の暗黙の総意の下、総動員体制が自然解除され経済高度成長を終わらせたまではともかくとして、いずれにせよ今度は、「独立」を果たし、世界の警察官役の一端を担うための再軍備をやらなきゃならなくなったのに、それを担う政治勢力が生まれないまま、「左」の政治勢力は極楽往生を遂げて消え去ったのに対し、「右」の政治勢力は、単なる宗主国米国の買弁(=ゾンビ)に堕した形でこの世に留まって現在に至ってるってワケだ。
 その結果、それまでは名だけだったのに、実においても、日本は米国の属国・・ハイポリティックスを完全放棄した存在・・になってしまったということ。
 冷戦終焉後の日本の政治勢力の、このゾンビ状況を端的に象徴してるのが、日本の、とりわけ自民党政権の、歴代首相の質(=学歴、キャリアパス等)の急速な低下であり、閣僚の質の劣化だ。
 第一次安倍内閣の時もひどかったが、第二次安倍政権じゃ、安倍夫人まで乱入した形で更にひどくなっている。↓
 「逆上大臣、泣く大臣、守る首相と問題企業の同根–復興相問題に映る、資質なきリーダーの「見下し力」・・・」
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/200475/040700100/?n_cid=nbpnbo_mlpum
 「出来の悪い大臣が多すぎないか–稲田、今村、金田・・・この人たちで大丈夫?・・・」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49694?utm_source=editor&utm_medium=mail&utm_campaign=link&utm_content=list
<ekKWd84O>
≫半島の南半分で北朝鮮が行った一般住民殺害は、米軍による北半分の都市爆撃が結果としてそれを超える一般住民殺害を行ったと考えられることから相殺しておつりがくる勘定ですが、南半分で「右」派が行った「左」派の一般住民殺害に関しては、それらを韓国政府が多かれ少なかれ隠蔽してきたこともあり、それぞれの関係者達ないし子孫において、前者は強い罪悪感、後者は強い恨みとなって、それぞれトラウマの形で、現在もなお韓国内で蟠っている、と思われるのです。≪(コラム#9020。太田)
 仮にこれが正しいとすると、韓国が滅んで北朝鮮に併合された方が、理不尽な反日は薄まるし、危機感を持った日本政府は再軍備に進むだろうし、一石二鳥の様な気が。
<太田>
 そりゃ、毛沢東なら間違いなく、スターリンならほぼ、フルシチョフなら多分、反対するだろな。
 賛成する可能性が<高い>のはトルーマンぐらいだろ。
 この4人が生きてりゃの話だが・・
 朝鮮民族は、世界一アタマがいいくせして、にもかかわらず、北じゃ悍ましい金体制を構築して国際犯罪をやらかし続けてきたし、南じゃ、碌な政治的リーダーを生み出せないまま不条理な反日感情を噴出し続けてきてるってんじゃ、信頼性ゼロであるところ、そんな南北を統一させようもんなら、対外的に、これまで以上のトンデモないことをやらかす恐れがあるので、見通しうる将来にかけて、南北を、現在の分割状態のまま、互いにいがみ合わせ続け、若干なりとも半島外向けにヘンなことをやらかすエネルギーを削いでさしあげることが、地球全体というか、関係諸大国側にとってはもちろん、朝鮮民族自身のためにも、イイことだよっちゅうこと。
<太田>
 昨日夕刻、8日のオフ会で小銭入れを忘れて行った読者がウチに取りに来たので、ミニオフ会を開催。(1時間半程度。)
 私からは、以下のような話をした。
 次回のオフ会より後、私が解き明かすべき大きな懸案が残っていないし、今後新たに見い出すこともできそうにないが、その最大の理由は、私がもはや実社会に生きていないからだろう。
 もう一つ。
 日本には、ぜひ「独立」して欲しいし、そのためにも太田コラム読者が減らずに増えて欲しいのだが、他方、私自身の懸案解明が進捗するにつれて・・それがそろそろ終わりに近づいているわけだが・・、読者の中で、自分の実存を脅かされるような思いをさせられる人、いや、悪くすると人格崩壊の恐れが出てくる人、も増えていくであろうことから、そんな人には、無理せず、太田コラムを読むのを止めるようかねてから呼びかけてきたところであり、この際、改めてこのことを、強く訴えることにしたい。
 嫌韓・嫌中論者や「敬虔な」キリスト教徒はもとよりだが、これまで、「右」や「左」に一定程度以上思い入れがあってそのために何らかのコミットをしてきた人も、そうした方がよかろう。
 私が解明したうち最大のものの一つは、戦後日本における、「右」、「左」、の「思想的」存在根拠などなく、その「政治的」存在意義もまた、冷戦終焉によって失われた、ということだからだ。
 
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 なかなか勇気ある学者だねえ。↓
 「「軍事研究容認」と叩かれても伝えたいこと–大西隆・学術会議会長「避けてきたテーマに向き合う時」・・・」
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/16/031500046/040600006/?P=1
 シリア空軍の作戦機の20%をあのトマホーク攻撃で破壊した、と米政府。
 (さあね?)↓
 A US air strike in response to a suspected chemical attack damaged or destroyed 20% of Syria’s operational aircraft, the US has said.・・・
http://www.bbc.com/news/world-middle-east-39561102
 米国民がそこまで成熟したハズがないが・・。↓
 Donald Trump’s Approval Rating Relatively Flat After Syria Airstrikes・・・
ordering actions in Panama and Grenada.
http://www.newsweek.com/donald-trumps-latest-approval-rating-rises-slightly-syria-airstrikes-581965
 トランプ政権になってから、米軍によるシリア空爆は活発化しており、一般住民の被害が急上昇してる(ってんだから、トランプの論理はムチャクチャ)。↓
 After reports of civilian deaths, U.S. military struggles to defend air operations in war against militants・・・
https://www.washingtonpost.com/world/national-security/after-reports-of-civilian-deaths-us-military-struggles-to-defend-air-operations-in-war-against-militants/2017/04/10/838e950a-1893-11e7-855e-4824bbb5d748_story.html?hpid=hp_hp-top-table-main_pentagon835p%3Ahomepage%2Fstory&utm_term=.881c09b03177
 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。
 <子供を連れてどうぞ、と日本へ行けキャンペーン。↓>
 「・・・今日頭条は・・・幼い子どもを連れての日本旅行について説明する記事を掲載した。
 記事は、子どもを旅に連れていくことは視野を広げるとともに幼いころの素晴らしい記憶を残してやるうえで有意義であるとする一方、「出かける前の諸々の考慮や準備も欠かせない」と説明。そのうえで、4歳と6歳の子どもを連れて東京、京都、大阪を巡った経験を紹介している。
 特に子連れの旅行では常に緊張感があるトイレの問題についてアドバイスしており、「大型ショッピングセンターを利用しているときに、子どものトイレを済ませておくとよい」とした。また、道中で緊急事態となった場合は近くのコンビニに行けばトイレを借りられ、言葉が通じなくても「店員さんは、子どもを見ればだいたい状況を理解してくれる」と伝えた。
 このほか、日本では食べ歩きがマナー違反とされている事、エスカレーターの乗り方、公共の場所、特に電車内では静かにすること、畳の部屋に上がるときは靴やスリッパを脱ぐこと、温泉の入り方、宿のチェックイン時間、バスやタクシーの利用方法といった、日本滞在の基本となるようなルールについて説明した。・・・
 <人間主義のススメであるね。↓>
 記事はまた、日本での旅をスムーズに進めるうえでの大きなポイントを示している。それは「問題を解決する際、他人の立場をよくよく考え、必要以上に他人に迷惑をかけないこと。言葉の交流が難しいときには、心からの笑みを浮かべるというのも良いコミュニケーションの方法である」というものだ。」
http://news.searchina.net/id/1633327?page=1
 <人間主義の日本へ行って働けキャンペーン。↓>
 「・・・捜狐・・・記事は、日本で3年間に渡って働いたという中国人女性たちが得た貴重な経験について紹介している。
 記事が紹介した経験は生活のあらゆる面に及んでいるが、その貴重な経験の1つは、中国国内で根拠もなく「日本人は中国人に対して友好的ではない」と言われているのとは異なり、現実の日本人はとても平和的で、外国人にも敬意を払う民族であることが理解できたというものだ。道に迷った場合でも、日本人は熱心に助けてくれると説明している。
 さらに、日本に滞在していた3年間で「大部分の日本人は友好的で、民度も非常に高いことが理解できた」と説明し、中国国内で聞いていた日本人と実際の日本人には非常に大きな違いがあることがわかったと指摘、「日本人と交流するにあたっては何ら緊張する必要もなければ、身構える必要もなかった」と論じた。」
http://news.searchina.net/id/1633380?page=1
 <日本の、人間主義錬成児童教育の紹介。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「日本の児童の昼ごはんは、まるで道徳の授業のようである」とする記事を掲載した。記事は、「細かい部分にまで注意する日本人にとってみれば、単なる昼ご飯の中にも実に多くの学問がある」としたうえで、日本の児童の昼食は単に飲食関係の教育にとどまらず、環境保護や衛生、そして、感謝の教育にもなっているのだと説明した。
 そのうえで、小学校で一般的に見られる給食の様子を紹介。児童が当番で配膳などを担当し、担当者は白い白衣に帽子をかぶり、マスクをするとした。そして、検査係の児童が給食当番の白衣や手洗い状況などをチェックし、クリアすると給食室からおかずを受け取って教室に運ぶと説明している。また、給食のおばさんへの感謝の言葉を伝えることも紹介した。
 おかずを教室に持ち帰ると、主食、おかず、牛乳などをそれぞれの担当児童が流れ作業で配膳していき、全てそろったら「いただきます」の号令で食べ始め、最後も全員で「ごちそうさまでした」の号令で締めくくる。食べた食器や牛乳パックは各自がきれいに片付け、当番が給食室に返す。記事は、このようなルーティンによって「小さいころからゴミの分別や、きれいに食べる事、浪費をしない事を学ぶのである」と説明している。
 中国のネットユーザーからは「日本に思うことはいろいろあれど、子どもの教育に関しては反省させられる」、「日本では子どもの教育にしっかりお金がかけられている。実に尊いことだ」など、ポジティブな意見が多く寄せられた。」
http://news.searchina.net/id/1633367?page=1
 <日本のシェアリングエコノミーの根底にも人間主義がある、と諭している。↓>
 「・・・今日頭条が・・・日本においてこのシェアリングエコノミーは部屋以外にもポルシェのような高級車やルイ・ヴィトンといったブランド品の貸し出しにも広がっていると紹介する記事を掲載した。
 記事は、中国でも近年、さまざまなモノをシェアするビジネスが拡大していることを指摘する一方、日本でシェアリングエコノミーが拡大している背景には必ずしも経済的な要因だけが存在するわけではないと指摘した。
 続けて、日本では少子高齢化によって空き家が増えているが、こうした空き家を貸し出して、シェアする動きが広がっていると紹介する一方、民泊ホストになる日本人のなかには、経済的利益がすべてではなく、「何か他の人のためにできることをしたいという気持ち」で部屋を貸し出す人もいると紹介。外国人旅行客たちは民泊ホストから地元の話を聞かせてもらうことで、日本の旅がより楽しくなると指摘し、まさにこの点から喜びを得るために民泊ホストになる人もいるとの見方を示した。
 また記事は、日本では高級ブランド品をシェアできるサービスも存在すると紹介。特に若い世代の消費者に歓迎されており、「高級ブランド品の所有権は放棄しつつ、使いたい時だけ使うという使用権を手にするというシェアリングは日本の若い世代にとって非常に利便性が高い」のだと伝えた。」
http://news.searchina.net/id/1633362?page=1
 <人間主義も持ち出しつつ、日本のゴミ処理を称賛。↓>
 「・・・捜狐は・・・日本の「街中にゴミ箱がないこと」は中国人旅行者を悩ませると伝える一方、日本のゴミ処理を称賛する記事を掲載した。
 記事は、多くの中国人旅行者が日本ではゴミ箱探しで困っていると紹介。きれいな日本でゴミをポイ捨てするのは気が引けるし、海外で中国のメンツをつぶすようなことをしないためにも「文明的」な言動を心掛けたいが、街中にゴミ箱がほとんど見当たらないというのは、中国人にとって「いじめ」とすら感じられるようだ。
 では、日本人はゴミをどこに捨てているだろうのか。記事は「それはコンビニだ」と主張。まるで日本人がみなコンビニでゴミを捨てているかのような言い方だが、これはゴミを持ち帰る習慣が中国にはないためだろう。・・・
 一方で記事は、日本を「世界でも最もゴミ分別が厳格な国」と指摘し、理由をいくつか挙げている。その1つが、「90年代のダイオキシン問題」だ。・・・
 別の理由は「ルールを守る国民性」だ。日本では、ゴミのポイ捨てなどのマナー違反は法律で罰せられるが、そもそもルールを守らないと「社会常識のない人」とみなされ、生活していくのが大変だと紹介。人が見ていないところでもマナーを守るのは、集団主義社会特有の「第三者の視線」があるからだと分析した。
 記事は、こうした理由で日本は自然と環境保護の面で「世界の模範国家」になっているとした」
http://news.searchina.net/id/1633288?page=1
 <日本車を買えキャンペーン。↓>
 「柔らかくて安全でないと誤解される日系車、衝突安全テストで結果を出せる理由・・・」
http://news.searchina.net/id/1633325?page=1
 <日本車が素晴らしいものとなった歴史的所以を説明しつつ、暗に中共自動車メーカー群に奮起を促している。↓>
 「我愛車は・・・自動車工業における中国と日本の差はどこにあるのかというテーマについて論じる記事を掲載し、かつて中国自動車工業はソビエト連邦の歩みについていかざるを得なかった時期があると紹介、これが日中自動車工業の現在の差につながっていると論じた。
 記事はまず、「民族的感情を除けば、日本という隣国は認めざるを得ない国」であるとし、特に自動車産業において日本は世界的に重要な役割を果たす国であると指摘。近年の中国でも品質を高める自動車メーカーが現れつつあるとしながらも、まだまだ日本車の品質には及ばないのが現状であるとし、「日本と中国の自動車産業の差は時間にして20-30年、先端技術の領域においては50年以上はある」と論じた。
 続けて、現在のロシアに世界レベルの自動車ブランドは存在していないと指摘。それは、ソビエト連邦が様々な面で多くの間違いを犯しており、むだな回り道を多く重ね、挙句の果てに自分ではどうにもならなくなり解体するに至ったためと説明し、貧しかった頃の中国はソ連に追随していたが、ソ連の動きが当時の中国自動車工業発展の方向をひどく曖昧にしたと論じた。
 記事は一方で、朝鮮戦争やベトナム戦争の時期において、米国は前線の戦車や戦闘機の修理や補給を確保するために日本の協力が不可欠だったと説明、このことがこの時期における日本の機械工業の発展を加速させたと指摘し、現在における日本と中国の自動車工業のレベルの差を形成する一因となったという見方を示した。」
http://news.searchina.net/id/1633320?page=1
 <日本の技術力全般を称賛。↓>
 「・・・ 米国の経営コンサルティング会社であるマッキンゼー&カンパニーのシンクタンクであるマッキンゼー・グローバル研究所は2013年、「破壊的核心技術:生活、ビジネス、国際経済の変化を促進」と題するレポートを発表した。
 このレポートは、すでに実用化された、あるいは2025年時点で実現可能であると思われる12の破壊的核心技術について、その経済的潜在力を評価したものだ。同レポートによれば、経済的潜在力は大きな順にモバイルインターネット、知的業務の自動化、モノのネットワーク化、クラウド、先端ロボット技術、自動運転技術、次世代遺伝子技術、エネルギー貯蔵技術、3D印刷、次世代材料、石油探査・掘削技術、新エネルギーとなっている。
 では、この12の破壊的核心技術における日本の実力はどの程度のものだろうか。中国メディアの今日頭条が7日付で掲載した記事は、日本企業はこの12の技術のうち、90%において世界のトップ3に入っていると説明した。
 この記事の目的は中国企業に警告を発することにある。日本の家電メーカーがB2C業務を縮小していることに対して「中国の家電メーカーは決していい気になってはいけない」と警告し、技術力という真の実力の点では「中国はまだ日本よりはるかに後れている」と指摘した。
 この警告の根拠として12の破壊的核心技術における日本の実力に言及したわけだが、さらに日本企業のB2C業務の縮小は、利益の少ない「お荷物」を放り出して、利益が大きく、競争の少ないB2B業務に軸足を移しているのであり、「決して中国企業の台頭が日本企業を衰退させているのではない」と論じた。
 さらに日本の家電メーカーが撤退したのは製造とセールスであって技術と研究開発ではないと指摘し、世界で販売されているほとんどすべてのスマートフォンには日本メーカーの製品が数多く搭載されており、米アップルのiPhoneを構成する部品の多くが日本メーカーの製品であることは確かな事実として知られているとも論じた。」
http://news.searchina.net/id/1633324?page=1
 <日本の国産戦闘機開発に、事実上エール。↓>
 「・・・今日頭条は・・・X-2の研究開発における日本の動機について論じる記事を掲載した。
 記事は、かつてX-2開発の狙いは「F-35の購入価格を値切ることにある」とする見方があったと紹介。だが、日本はF-35を値切ることに失敗したものの、X-2の研究開発は停止しなかったと説明、この見方は間違っていたと論じた。
 続けて日本のX-2開発の意図について、世界では第5世代戦闘機の研究開発が進められており、中国でも同分野の技術が著しく進歩していると指摘。中国はすでに殲ー20および殲ー31という第5世代戦闘機の開発に成功しているとし、こうした「厳しい現実」は日本を「針のむしろ」の状況に追い詰めたと主張。それゆえに現在持っている技術を使ってX-2の研究開発に着手し、何とか中国に対抗しようとしているのが本当のところだと主張した。
 それでも記事は、日本は世界で4番目に有人ステルス機の開発に成功した国家であるゆえに、将来もしかすると単独で次世代戦闘機を開発する国になるかもしれないとし、「中国は絶対に日本に対する警戒を怠ってはならない」と結論した。」
http://news.searchina.net/id/1633342?page=1
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太田述正コラム#9027(2017.4.11)
<下川耿史『エロティック日本史』を読む(その17)>
→非公開