太田述正コラム#10354(2019.2.4)
<皆さんとディスカッション(続x3973)>

<太田>(ツイッターより)

 「ネット利用時間の最多はフィリピン、最少は日本…<で>1日…3時間45分。世界での平均時間は6時間42分…世界の総人口の57%がネットを利用…」
http://news.livedoor.com/article/detail/15965352/
 うーむこりゃ意外だな。
 日本文明の人間主義って、他人との会話も情報入手もフェース・ツー・フェースを好むってことなのかねえ。

<HH>

 太田さん、先週はお疲れさまでした。お変わりなくお過ごしですか。
 ちなみに私は旅の疲れか、週の後半から変調をきたし、この週末は終日、床に臥せっておりました。
 ちなみに私は太田さんが東大に合格したころ生まれているのですが、そろそろ旅行が終わった後にきちんと休暇をとらないと身体がつらい年齢になってきたのかもしれません。

<太田>

 出張幹事、まことにお疲れ様でした。
 また、副幹事の猫魔人さんにも大変お世話になりました。

<HH>

 ところでこの一両日のコラムで以下の記載がありました。

≫繰り返すが、全ては当時の陸軍次官、杉山元の差し金なんだからね。≪(コラム#10350。太田)

 この一言、思想としては理解できても現実の行政として今ひとつピンとこなかったんですが<昨>日のコメントで氷解しました。

≫ネットや評論家連中は何故関東軍が独断で動けていたのかよく考えないのかな?
 武器や兵員、作戦計画、金など、まさか関東軍独自で運用していたと思っているのか。
 どう考えても参謀本部の黙認の下に行動してないと辻褄が合わん。≪(コラム#10352。pLHqF9g7)

 省部の役割の違い、この場合、杉山「次官」がポイントで彼が予算を差配できる軍政の事実上のトップとして意義を認めた、そう理解すべきなんですね。
 そしてこのような国家資源配分の問題が決断の背後にあると考えると帝国陸軍と並んで日本のもうひとつの頭脳であった大蔵省にも密教としての島津斉彬コンセンサスに気がついていた人はいたんだろうな、そんなことを風邪で頭が回ららない中でも、想像してしまいました。

<太田>

 ご指摘の予算だけじゃなく、関東軍に石原莞爾らを送り込んだ人事も、また、平時なんですから、満州事変に係る軍事的対処方針も、ことごとく、参謀本部ではなく陸軍省の所管であり、これら全てを所管していたのは陸軍大臣と次官(杉山)の2人だけであり、こんな場合は、地位の上下ではなく、実力の上下で、どちらに実質的権限があったかが決まります。
 私は、杉山だと見ているわけです。
 なお、私は、大蔵省にも島津斉彬コンセンサスに気付いていた人はいなかったのではないか、と見ています。
 例えば、賀屋興宣は、大蔵「官僚時代には陸海軍予算を担当し、少壮軍人達とも親しかった<ところ、>・・・1937年(昭和12年)には第一次近衛内閣で大蔵大臣となり、「賀屋財政経済三原則」を発表して日中戦争戦時の予算の途を開<き、また、>・・・1941年(昭和16年)の太平洋戦争開戦時の東条内閣で再び大蔵大臣を務めて戦時経済を担当したが、東郷茂徳外務大臣と共に米英に対する開戦には終始反対だった<ことに加え、>・・・<極東>裁判では日本の共同謀議について戦勝国から問われたが、これについて賀屋は<・・私はこれを賀屋の本心だと見ています(太田)・・>「軍部は突っ走るといい、政治家は困るといい、北だ、南だ、と国内はガタガタで、おかげでろくに計画も出来ずに戦争になってしまった。それを共同謀議などとは、お恥ずかしいくらいのものだ」と語っている」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B3%80%E5%B1%8B%E8%88%88%E5%AE%A3
始末ですからね。

<豊丘時竹>(2019.2.3)http://toyotoki11.hatenablog.com/entry/2019/02/03/111445

 –安倍チャンのストラトレジストは洋子さん、北朝鮮の核を眠らせ日本の核を起こす–
 ・・・洋子さんの件とトランプ大統領が執るかもしれない施策の二つ<を紹介する>。
 <後者では、>太田さんは日本が核を持つのを勧めているように思える。

URL;https://www.ohtan.net/blog/archives/12304

<太田>

 それでは、その他の記事の紹介です。

 あかんわー。↓

 「千葉小4女児死亡事件、母も逮捕へ 暴行を黙認した疑い・・・」
https://www.asahi.com/articles/ASM1Z432LM1ZUDCB00D.html?iref=comtop_8_01

 コメントのしようがないわ。↓

 「受験制度激変で、もう誰も一般入試では早稲田、慶應に入れない・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/15968838/

 なおみフィーバーの続き。↓

 「かわいいだけじゃない 大坂なおみの不思議な魅力・・・」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40760720R00C19A2000000/
 <あちゃー、残念。「日本人」なるが故の彼女の高い精神性がこれでズタズタに?↓>
 「大坂なおみを支えた“勝負曲”に海外脚光 米人気ラッパー本人も祝福「Win win win…」・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/15970748/

 貴重な情報である。↓

 「都道府県平均バストサイズ格差 最大のEカップが多い4県は・・・」
https://news.infoseek.co.jp/article/postseven_857302/

 最近、中共の値が高いね。
 操作してる?↓

 「「北東アジア」のIQ平均値は高い。中国(106.8)、シンガポール(110.6)、香港(108.8)、韓国(106.4)、日本(105.4)・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/15970766/

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <よろしい。↓>
 「・・・中国メディア・上観は・・・「日本では下水やガスの地下管路を80年間使えるのに、どうしてわれわれはたった13年で全部掘り起こさなければならないのか」とする記事を掲載した。
 記事は、これまで中国の都市開発においては「スピード」を第一の指標とする風潮がもてはやされていたと紹介。一方で近ごろでは「急いては事を仕損じる」と考えられるようになり、スピードよりも質を重視する発展が国内の共通認識になっているとした。しかし、それでもなおスピードばかりを求めようとする行動が様々な場面で見られると指摘している。
 また、都市の建設や管理では特に多くの点において急いではならず、地下に埋設する下水管やガス管など、リスクが高いうえに地上からは見えない設備については特に慎重さが求められるとする一方で、現実には「見えるものだけ重視し、見えないものは軽視する」現象がなおも後を絶たないと指摘。「ドイツや日本に比べるとその差はあまりにも大きい。どうして彼らのパイプは80年、100年と使用可能なのに、われわれの所では13年で完全に掘り起こす工事が発生してしまうのか」と疑問を投げかけた。
 記事はそのうえで、近年中国国内でもてはやされている「匠の精神」について言及。真の「匠の精神」とは、単なる「完ぺき主義」ではなく、長期的な効果という観点から全体を把握し、考えることに通じるとした。そして、地下管路についていえば「1本のパイプがどれだけ長持ちするかを知り、なおかつ埋設後に出現するであろう問題をはっきりと認識したうえで、最高の品質を確保しなければならない。最初の努力があってこそ、その後の安心や効率の良さが得られるのだ」と論じた。
 さらに、「スピードを重視しない」ということは行動をむやみに引き延ばすことでは決してなく、計画やデザイン、意思決定を細かい部分まで念入りにやることであると指摘。「計画時により厳密に、周到にやっておけば、その後の事がスムーズに運ぶのだ」としている。」
http://news.searchina.net/id/1675300?page=1
 <少し前の記事のほぼ使いまわし。↓>
 「茅台酒が日本でなぜこんなに安いんだ! 「でも日本なら品質的に安心・・・」・・・中国メディアの一点資訊・・・」
http://news.searchina.net/id/1675301?page=1
 <あーそーだったの。↓>
 「中国メディア・東方網は・・・サッカー・アジアカップで惜しくも準優勝に終わった日本代表が今大会でもロッカールームをきれいに片づけて会場を離れたことが賞賛される一方で、「我が国の代表監督は更衣室で暴れて帰ったらしい」とする記事を掲載した。・・・」
http://news.searchina.net/id/1675302?page=1
 <同じく。↓>
 「中国で「富裕層の象徴」であるトヨタ・アルファード、日本でこんなに見かけるとは・・・中国メディアの百家号・・・」
http://news.searchina.net/id/1675320?page=1
 <一般論で言えば人間主義ってことなんだが、戦勝意識が潜在意識のどこかにあった?↓>
 「・・・中国メディアの捜狐は・・・「米国人を憎まない日本人の感覚が分からない」とする記事を掲載した。
 記事はまず、第2次世界大戦が世界に与えた破壊力を振り返った。戦勝国・敗戦国の別を問わず、すべての国が打撃を受け、本当に益を得た国は1つもなかったと指摘。中国ももちろん大きな損失を受けたが、日本の受けた打撃はなんといっても人類史上初となる原子爆弾の投下で、これまでにない破壊力だった。
 記事の中国人筆者は、「この道理で言えば、日本は米国を非常に憎み恨むべき」なのに、それが全く感じられないと指摘。日本人は米国に「むしろ感謝」さえしていると当惑気味に伝えた。実際、今の日本人で米国や米国人を「非常に憎み恨んでいる」人はあまりいないだろう。これは反日感情の強い中国とは対照的だ。では、なぜ「日本は米国を憎んでいない」のだろうか。
 筆者は、「日本は原子爆弾を投下される前から攻撃をある程度予測し、投降を考えていた」と主張。日本全体が全面攻撃をしている中での原爆投下だったらもっと被害はもっと大きくなり、天皇の名声にも影響を与えかねなかったが、そうではなかったとも指摘した。その上、戦後の米国による経済的支援と改革が日本の急速な経済復興を促進したことは明白であり、日本には米国を恨み続けるよりも、むしろ感謝さえする心境になったのだと分析した。」
http://news.searchina.net/id/1675303?page=1
 <習ちゃんがそうご希望に?↓>
 「日韓が「唾を飛ばし合う」ように互いを批判・・・だが「一時的」・・・中国メディアの新京報・・・」
http://news.searchina.net/id/1675305?page=1
 <定番。↓>
 「中国では駐車場が見つからないのが普通なのに、日本はどうやって解決している?・・・今日頭条・・・」
http://news.searchina.net/id/1675306?page=1
 <ま、頑張ってちょーだい。↓>
 「・・・中国メディアの捜狐・・・記事は、将来的に「日本の高級米を買う必要はなくなる」と主張。中国においしい米がないのは、日本よりも品質の研究が遅れたためであり、「中国の土地の広さ、中国人の賢さと勤勉さ」をもってすれば、中国における高級ブランド米の開発は時間の問題であると論じた。」
http://news.searchina.net/id/1675312?page=1
 <ウーム、こそばゆいである。↓>
 「中国メディア・中国証券報・・・記事は、日本のコンビニ業界では近年「100円コーヒー」がブームになっていると紹介。その背景には「価格の安さ」、「カフェに負けないほどの品質の高さ」、「買い物のついでに利用できる便利さ」があるとし、「低価格で便利なコンビニコーヒーはセルフ式コーヒーマシンの開発、サプライチェーンのコスト削減、商業生態の充実、消費理念の革新といったイノベーションが重なった結果なのだ」と説明した。
 また、コンビニコーヒーの出現と人気がカフェのチェーン店や缶コーヒーの販売に影響を与えたことは間違いないとする一方で「それは、良性の競争なのだ」と解説。カフェチェーンの店舗は消費者に空間的なサービスも提供し、缶コーヒーも便利さやバラエティの豊かさでコンビニとは差別化ができることから、この三者は真正面からぶつかり合う競争相手ではないとし、むしろ、カフェや缶コーヒーの新陳代謝を促すことで日本のコーヒー市場全体を豊かにし、売り上げを伸ばす効果を生んだと論じている。
 さらに、日本のコンビニコーヒーの事例は業界と消費者による「協力的なイノベーション」であると指摘。消費の選択を拡大するとともに、競争関係にある業者間の協力を実現して消費市場を広げた事例として高く評価した。その一方で、中国でこの1年あまりの間に起きているコーヒーブランド競争の過熱について「これがコーヒー消費業界にもたらす革新の多くは、排他的な革新」であり、コーヒー消費市場の萎縮を招きかねないものであると指摘。日本のコンビニコーヒーの事例に学び、市場の拡大を導くイノベーションを生む必要性があると伝えた。」
http://news.searchina.net/id/1675323?page=1
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太田述正コラム#10355(2019.2.4)
<丸山眞男『政治の世界 他十篇』を読む(その13)>

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