太田述正コラム#11433(2020.7.26)
<皆さんとディスカッション(続x4511)>

<太田>(ツイッターより)

 「人工呼吸器装着中の患者に…日常的に必要な…気管吸引…」
https://almediaweb.jp/news/ac20170125_01.html
 「…機械が止まるの<も>怖い…」
https://square.umin.ac.jp/~massie-tmd/
 「…約7割の患者は人工呼吸器を付けずに亡くなる…」
https://kyoto-np.co.jp/articles/-/314374?utm_source=headlines.yahoo.co.jp&utm_medium=referral&utm_campaign=relatedLink
 「…林さんは…人工呼吸器<はまだ不>必要…」
https://kyoto-np.co.jp/articles/-/314648
 「…薬物投与などで患者の死期を早める積極的安楽死は…横浜地裁判決(<平成>7年)は(1)耐えがたい肉体的苦痛(2)死期が迫っている(3)肉体的苦痛を除去するほかの方法がない(4)患者の明らかな意思表示-の4要件を満たせば例外的に認められると<した>…」
https://sankei.com/west/news/200725/wst2007250022-n1.html
が認定例無。
 積極的安楽死要件を満たしていないから医師達が罪に問われるのが確定的に予見できたのに、7割の人が選ぶ、緩慢な自殺・・在宅にせよ入所にせよその環境を確保するのが容易ではないのは分かるし、それが安楽死になることが保証されている訳でもないが・・を選べる時期まで待てなかった林さんは哀れ。

<太田>

 関連記事だ。

 脚本いよいよ豊穣に。↓

 「・・・女性は昨年10月、主治医に「山本医師のもとへ転院したいので、紹介状を書いてほしい」と依頼したが、主治医は「知らない医師には任せられない」と拒否。その後も同様のやりとりは複数回あったという。・・・」(上掲)
 「ALS嘱託殺人、“胃ろう”から薬物を投与・・・
 2人は知人を装って林さんの自宅を訪れ、ヘルパーが席を外している間に犯行に及んだとみられていますが、捜査関係者によりますと、実際に犯行にかかった時間は10分程度だったということです。
 「ヘルパーさんが『すみません、すみません』ってワンワン(泣いて)私にね。・・・」(林優里さんの父親)・・・」
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4037725.html
 「「海外の大学医学部を卒業」確認出来ず…山本容疑者、医師免許を不正取得か・・・」
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200726-OYT1T50133/

 (大多数であるところの)緩慢な自殺派のALS患者の意見が全く市場に出てないね。
 (精神的苦痛に基づく積極的安楽死を認めよ、という意見も市場に出てないわね。)↓
 
 「この世は『二者択一』ではありません〜京都ALS患者安楽死事件に寄せて・・・」
https://blogos.com/article/473781/

<太田>

 コロナウィルス問題。↓

 <ギャー、天文学的数字が続いている!↓>
 「・・・死者997人(+3人)・・・」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55811680Z10C20A2I00000/
 <だからー、この話↓、プラス、弱毒化、だよ。↓>
 「・・・6月中旬頃から検査対象が一気に緩くなり、以前なら検査対象から外していた大多数の陽性者を陽性としてカウントするようになった・・・
 <だから、>実際には感染は拡大していないかもしくは微増程度<である可能性が高い。>・・・」」
https://blogos.com/article/473714/
 <経済を度外視すりゃ、コロナ「禍」はいいことばっかし。↓>
 「・・・7月6~12日の1週間<の>・・・手足口病・・・患者数は436人(昨年同期約4万人)。1医療機関あたり0.14人(同12.64人)だった。例年7月下旬から8月上旬がピークだが、この時期としては、1981年に統計を取り始めて以来、最低水準・・・。
 過去の統計でも流行の翌年は患者数が減る傾向がある<が、>・・・ヘルパンギーナや咽頭結膜熱(プール熱)といった夏に流行する他の感染症も低水準で推移している。新型コロナの感染予防で手洗いなどを徹底していることが影響している・・・」
https://news.livedoor.com/article/detail/18628914/
 <但し、心配性の人も、当然のことながらいる。↓>
 「・・・現在重症者や死亡者が一見少なく見える理由は、以下の4つとなる。
一、6月時点では、4・5月に入院した大量の重症患者が退院することで人数減となるため、なかなか増加とならなかった。
二、4月は高齢の感染者が非常に多かったが、6月は少なかった。東京都の実数で60歳以上の新規感染者数を比較すると、4月1100人に対して、6月は107人と10分の1以下となっている。・・・
 <しかし、>7月に入ると40・50代、及び60代以上の感染者が増えだした。・・・
三、 4月よりも重症化にタイムラグが発生している。記憶にある方も多いと思うが、4月時点では「37.5℃以上の発熱が4日続いた場合」にPCR検査を受ける、という人が多かった。現在ではこうした制約は取っ払われ、またPCR検査体制の拡充から、追跡調査などで「発症前」に陽性判明する人も増えている。つまり、4月と比べて4~5日程度、早期で感染がわかっており、その分、重症化までの日数が伸びている。
四、PCR検査数の増加により感染者が増えただけ、という見方もできるが、検査を増やせば市中感染が変わらないなら陽性率は下がる。ところが、陽性率は5月のボトム時の0.6%から現在は7%超へと10倍以上に跳ね上がり、さらに上昇基調にある。・・・
 ウイルス弱体説も数字ほどのものではない・・・
 <米国の場合、>死亡率は4分の1以下に大幅低下しているように見える。掛け値なくこの数字通りなら安心もできるのだろうが、アメリカも日本と同様に、感染者に占める若年割合が直近、高くなっているために、こうしたことが起きているといわれて<おり、>・・・同じ年齢で比べた時の重症化率はせいぜい、半分にも低下していないの<ではないか>。・・・
 <また、>マスクや衝い立てが効かない、感染力は強化している可能性大・・・」
https://blogos.com/article/473798/

 その他の記事の紹介です。

 どうでもいいことばかり。
 「脳死」への道、と、どうして言わない?↓

 「・・・陸上幕僚長を務めた岩田清文・元陸将は「ようやく」と感慨深げだった。
 5月18日に航空自衛隊に発足した「宇宙作戦隊」のことだ。心に響いたのは、部隊名に冠された、従来は使用を制限されてきた「作戦」の2文字だった。・・・
 占領下で吉田茂・元首相がとった軽武装・経済優先路線は、独立後も引き継がれた。米ソ冷戦下で日本が外交、安全保障で動ける余地は小さく、この間、国土が脅かされずに高度成長が続く「幸福」に、政治家も国民も内向きの政治に慣れ、自衛隊は「存在してさえいればよかった」。その惰性で、冷戦後、自衛隊を「どう使うか」と考える場面が来ても、「軍は嫌」の気分は抜けなかった・・・」
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20200721-OYT1T50117/

 1次史料を用いて論述するのが歴史学者、2次史料を膨らませてフィクションを書くのが歴史小説家、歴史学者が論述したところの、史実と学説、をもとに新学説を唱えるのが歴史評論家(私)。↓

 「読んではいけない、トンデモ戦国歴史本はこうしてつくられる・・・」
https://ironna.jp/article/15234
 「歴史学者はつらいよ、戦国ファン多きゆえに寄せては返す喜びと悲しみ・・・」
https://ironna.jp/article/15437

 日・文カルト問題。↓

 <当然のことながら、日本、韓国に、今回も大敗北。↓>
 「・・・新たな死者はなく、計298人。・・・」
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200726000500882?section=society-culture/index
 <あららんらん、ウチの若いモンがとんだご迷惑おかけしまして・・。↓>
 「<大リーグ>柳賢振、開幕戦で勝利ならず…筒香に2ラン許す・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/268481

 モチ。↓

 ・・・Is America prepared for a Cold War with China?・・・
https://www.nytimes.com/2020/07/24/opinion/china-trump.html

 やれーやれー。(野次馬)↓

 「ヒューストンの中国総領事館が閉鎖・撤収、米国務省職員が現地に・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%e3%83%92%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%82%b9%e3%83%88%e3%83%b3%e3%81%ae%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e7%b7%8f%e9%a0%98%e4%ba%8b%e9%a4%a8%e3%81%8c%e9%96%89%e9%8e%96-%e6%92%a4%e5%8f%8e-%e7%b1%b3%e5%9b%bd%e5%8b%99%e7%9c%81%e8%81%b7%e5%93%a1%e3%81%8c%e7%8f%be%e5%9c%b0%e3%81%ab/ar-BB17aD4O?ocid=UE03DHP
 「破格待遇の中国「千人計画」 経済スパイ疑い、米が集中捜査・・・」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/44845

 いやいや、単に、順調に、宗主国を乗り換え中なんだよね。↓

 As the World Gets Tougher on China, Japan Tries to Thread a Needle–Tokyo has not confronted Beijing as the United States and other allies have, mindful of its neighbor’s economic might and its own limited military options.・・・
https://www.nytimes.com/2020/07/25/world/asia/japan-china-xi.html

 中共に追い詰められた欧米において、ドイツが先鞭をつけた対露融和がいまや、米英に広がりつつあるんだな。↓

 Moscow-on-Thames: Soviet-born billionaires and their ties to UK’s political elite–How party donations, sports teams and lavish London residences have granted access to highest echelons of public life・・・
https://www.theguardian.com/uk-news/2020/jul/25/moscow-on-thames-russia-billionaires-soviet-donors-conservatives

 一人の英国の捨て子(だった人物)が自分の素性をつきとめるまでの長い長いホントの話。↓
 ’I was found as a baby wrapped in my mum’s coat – but who am I?’・・・
https://www.bbc.com/news/stories-53447901

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <聞いたようなセリフだなあ。↓>
 「中国のコスプレ文化、もはや「元祖」の日本を超えている?・・・中国のポータルサイト・百度・・・」
http://news.searchina.net/id/1691317?page=1
 <定番。↓>
 「一体どうして? 中国高速鉄道と違って「新幹線のノーズはなぜ長い?」・・・中国メディアの騰訊網・・・」
http://news.searchina.net/id/1691320?page=1
 <同じく。↓>
 「日本は「世界が認めた科学技術大国」だ! 発展は<中共とは逆という意味で>「逆転の発想」のおかげ・・・中国メディアの網易・・・」
http://news.searchina.net/id/1691323?page=1
 <概ね定番。↓>
 「日本ってこんな国だよ! 「暮らして初めて知る、日本ならではの事情」・・・今日頭条・・・」
http://news.searchina.net/id/1691318?page=1
 <同じく。↓>
 「高級車乗り回す中国のサッカー選手、実力は「日本の高校生以下」・・・中国メディア・東方網・・・」
http://news.searchina.net/id/1691322?page=1
 <新しい部分が多いかも。↓>
 「日本人が「記念日」まで作って深く愛する「納豆」、いったいどれだけ体にいいのか・・・中国メディア・東方網・・・」
http://news.searchina.net/id/1691319?page=1
 <ガス抜き記事。↓>
 「中国の農家にとっての「悪夢」、この外来植物・・・ナガエツルノゲイトウ・・・は「日本人が持ち込んだ!」・・・中国メディアの百家号・・・
 記事は、中国では1930年代に日本人が馬の飼料として中国に持ち込んだと主張。しかし、日本で最初に確認されたのはそれから60年ほど経ってからのことなので、信ぴょう性には疑問符が付く。」
http://news.searchina.net/id/1691321?page=1
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太田述正コラム#11434(2020.7.26)
<高橋昌明『武士の日本史 序・第二章以下』を読む(その14)>

→非公開