太田述正コラム#13402006.7.11

<戦後日本史の転換点に立って(その4)>

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 06/06/11 00:00:28 – 06/07/10 11:22:35の太田HPへの訪問者数は、32,631人でした。先月の30,976人(06/05/11 11:08:23 – 06/06/10 23:59:59史上二番目)はもちろん、史上最高であったその前月の31,739人も上回り、新記録を達成しました。(HPへの累計訪問者数は、747,601人です。)

 無料時代の最後を飾るにふさわしい結果となったことに感謝申し上げます。

 ところが、太田ブログ(http://ohtan.txt-nifty.com/column/)への月間アクセス数については、有料化移行に伴う忙しさに紛れて、7月最初の月曜に、前の一週間分の集計結果へのアクセスを怠ったため、全体集計ができませんでした。こちらも、史上最高だった可能性はあります。これもご愛敬とお見逃し下さい。

 なお、読者数は現在、無料読者が589(HP)+703(まぐまぐ)+74(E-Magazine)=1346名、有料読者は122名で、計1468名です。まぐまぐが大幅に減ったのは、有料読者が抜けたため、と思いたいところです。また、HPについては、幽霊メルアドが若干あると考えられ、有料読者にも会費未納の「幽霊」会員が若干おり、更に、無料読者と有料読者にかなりダブリがあります。

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 引き続き、半年5,000円の有料講読者を募っています。お申し込みは ohta@ohta.netへ!

 ホームページへの訪問者数は、かつてのように、米国を中心とする海外在住者が日本在住者に迫る勢いですが、有料講読者の少なさが気になります。海外在住者の方は、クレジットカードさえお持ちであれば、アマゾン・ギフト券での会費支払いもできますよ。

それでは、最近の有料講読申込者の声を紹介させていただきます。

<首都圏在住の読者A

遅ればせながら、コラムの有料購読を申込みさせて頂きます。

太田様のコラムについては、アングロサクソン論、安全保障論などを中心に大変興味深く拝読しております。

いつも配信いただく内容みてから、有料化は時間の問題と思っておりましたので喜んで、申込み致します。

今後も、深い分析によるコラムの配信を楽しみにしております。

なお、いろいろメールについては、社用のメールを使うこととしました。プライベートですと、日中メールを読むことが出来ないためです。

<首都圏在住の読者B

毎日拝読させて頂いております。

本来、出来事の真実を知るためには与えられた情報ではなく、自ら調査することが必須であること承知しておりますが、忙しいことを理由に怠けている日々です。

大手メディアの情報から伺い知ることのできない、深い考察(太田氏の意見、見方)は様々な意見、議論を呼ぶところですが、物事を客観的に見る、真実を知る作業は最終的に本人の言葉で語られ、人に伝達されなければ意味をなしません。

そうした様々な意見から本質が見えてくるものと思っています。

太田氏のコラムは、自らの言葉で考えを述べられているプリミティブなもの(失礼)と、さらに様々な「自らの言葉で述べられた考え」を集約、考察した2つのパターンがあるように感じています。

こうした質の高い考察を毎日人に伝えることは誰にでも出来ることではありません。情報源としてのみではなく、思考のプロセスを学ぶためのお手本としても本コラムの継続的な購読を希望しているところであります。

有料購読の申し込みをしたいと思います。

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 メンテナンスのため、ブログは本日1400から明後日の1400まで、書き込みができません。

 この機会に、明日、有料会員で拙著(サイン入り)をお申し込みになった方(代金支払い確認済みの方)に事務所から送る作業をしますので、明日はコラムを上梓できないかもしれません。その場合はあしからず。

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 もはや何をかいわんやです(注7)。 

(注7)実は、同じ理屈から言って、このところ日本の政府部内でにわかに沸き上がった北朝鮮弾道弾発射基地先制攻撃論    (http://www.nytimes.com/2006/07/11/world/asia/11missiles.html?pagewanted=print。7月11日アクセス)

もナンセンスと言うほかない。

     テポドンは米国向けであり、テポドン発射基地を先制攻撃したら、それこそ集団的自衛権を先制攻撃の形で行使したことになり、憲法違反だからだ。(もとより、テポドンだって、無理矢理日本に落とそうと思えば、不可能ではないが、高価ななけなしのテポドンを北朝鮮がそんな無駄な使い方をするはずがあるまい。)

     他方、紛れもなく日本向けと考えられるノドンを発射前に攻撃することについては、合憲ではあるものの、移動式であり、米国ですら発射以前には場所をつかめないというのに、日本がつかめるわけがなく、場所が分からないのに先制攻撃などできるわけがない。だから、日本がノドン発射を牽制しようと思ったら、「日本に向けて発射したら、北朝鮮の政経中枢や軍事基地を攻撃するぞ」と言うくらいしか手がないが、言うまでもなくこれを実行したら、やはり憲法違反だ。

 米国の核抑止力に依存できないことがはっきりした以上、私は、ここに大変不本意ながら、日本核武装論への転向を表明します。

 主として念頭にあるのは、言うまでもなく中共の核です。

 めざすは、現在の英国と同じような、核弾道弾搭載原子力潜水艦(核原潜)の保持であり、日本政府に対し、まず戦略核は持てないとしてきた従来の個別的自衛権に係る政府憲法解釈の変更を宣言した上で、国産の核原潜の研究開発に着手し、その一方で、英国のために米国が建造・売却した時と同等の条件で、英国と同数の4隻の・・ただし最新型の・・核原潜を建造・売却するように米国に働きかけることを求めたいと思います。

 在日米軍に対するいわゆる思いやり経費を全廃するとともに、在日米軍再編経費のうち、海兵隊グアム移転分等の負担を止めれば、核原潜を整備、その上自前の海兵隊意一個師団を整備して、なおかつおつりが出るでしょう。

 私は恐らく米国はこの日本の要求を受け入れるだろうと思っていますが、仮に受け入れないようなことがあれば、時間はかかっても国産の核原潜の建造・配備をめざせばいいのです。

 いかにもこれは矯激な意見のように思われるかも知れませんが、拙著「防衛庁再生宣言」の第二章、「防衛庁・自衛隊改革の基本構想」(59??94頁)で私が行った提言のうち、個々の説明は略しますが、わずか5年余でどれほど多くが実現したか、を振り返ってみていただきたいものです。

その私が必要性と必然性を認めて核武装提案を行ったのですから、日本の核武装が近い将来、実現する可能性は大いにある、と思っています。

(完)