太田述正コラム#2578(2008.5.30)
<皆さんとディスカッション(続x149)>
<kaiware>
>特に皆さん公務員が大っ嫌いなようで・・。
 いえいえ、己の損得計算ばかりしている自己保身の強い人間が嫌いなだけです。
>数年後、この5人の方々のご見解がどうなっているか楽しみです。
 日本の経済成長が続いていた頃は、職業としての地方公務員の人気はあまり高くなかったと思います。
 もし給与カットが決まり公務員の就職人気が幾らか落ちたとしても、多少成績の良い待遇目当ての学生の志願が減り、公務員としての職業に遣り甲斐を感じる人物の志願が増えれば、かえって歓迎ですね。
 その意味で数年後が楽しみかも知れません。
 しつこくコメントをしてすみませんでした。
 この件に関しては、これで最後にします。
<一読者>
 –さすがに笑ってしまいました–
ラスパイレス指数を唯一の根拠に「これ以上給料を下げると府職員の士気が瓦解する」風の主張をなさっているとお見受けしたので、それが給与の実態とかけ離れている根拠として
http://www.youtube.com/watch?v=klrXLNarK88&feature=related
を提示したのですが、それには正面から反論なさらないのですね。
 かわりに口の中でごにょごにょと遠回しに大阪人の悪口をいうだけ。
 まあ、対戦車ヘリ云々の議論のときもそうですが、自分のまちがいを認めることができない人間なんでしょうな。支持者や理解者をへらしても自分のプライドを守るほうが大事と。
 出世できない高学歴には太田さんみたいな人間がさぞかし多いのでしょう。
<太田>
 いさぎよく「まちがいを認め」た不肖守屋を擁護していただいたことに対し、彼に成り代わり、心から感謝させていただきます。私もそれなりに守屋を擁護してきたつもりだけど、こんな手もあったか。
 それにしても、生計費こそ全国平均よりちょっと高い程度(
http://labor.tank.jp/toukei/H13seikeihi.html
。5月30日アクセス(以下同じ))ですが、一人当たり県民所得が全国第9位の大阪府(
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/7450.html
)の公務員が、それなりの給与をもらってなぜ悪いのか、私にはさっぱり分かりませんねえ。
 誰か橋下氏に代わって私と他の読者の皆さんに説明してくれる人いませんか。
 ところで、橋下氏は29日、自分が打ち出した警察官定数の520人削減案を事実上撤回する考えを表明しました(
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080530AT3K2901C29052008.html
)。
 給与カットのほか、削減もぶちあげていたとはね。
 でも早くも削減の方は断念ですか。
 となると、給与カットの方も雲行きが怪しくなってきたのでは?
 恐らく、何事によらず、現状分析が不十分で、しかも理屈のこね方も不十分な財政改革案をPTとやらが大急ぎでつくりあげたのでしょうね。
 橋下さん、東国原氏とは違って、準備不足、ブレーン不足のまま知事になったってことでしょうが、見てられないねえ。
 私の経験に照らせば、行政組織に関する実行可能性のある全面的改革案をつくるって大変であり、優秀なブレーンと手足、それに潤沢な活動経費、更に最低一年くらいの時間が必要です。
 今からでも遅くない。
 それをやった方がいいんちゃいますか、橋下さん。
<カズ>
 –文民統制という事について–
 コラム#2233「お年の志方俊之さん」を読みました。
 最近、石破茂大臣は背広組による統制から制服組に統制を任せようというシステムにスイッチしているようですが、これについてはどのように考えているでしょうか?
 私は戦前に逆戻りのような気がして危険に思っています。
<太田>
 軍事機構において、背広組が制服組を作戦面(運用面)で統制している国は世界中で日本だけです。
 それを変えない限り、自衛隊は使い物になりません。(もちろんそれだけじゃまだ足らないけど・・。)
 イージス艦「あたご」の衝突事故を見ると、まさに自衛隊は使い物にならないと言われても仕方ありません。
 これでは困ると思うのなら、まずもって、作戦面(運用面)で制服組を背広組の統制から解放しなければなりません。
 逆にこれでよいと思うのなら、そんな無駄な自衛隊は即刻廃止すべきです。
 ところで本日(30日)付の人民網が、昼前の時点で依然、朝日新聞の「中国へ自衛隊機、検討 救援物資を輸送」という記事(
http://j.peopledaily.com.cn/2008/05/29/jp20080529_88939.html
を依然転載していたというのに、「政府は29日、四川大地震の被災者に向けた緊急支援物資の輸送について、航空自衛隊機の派遣を見送る方針を決めた・・・。救援物資の提供は、27日に北京市内で行われた、日本の防衛駐在官と中国国防省との協議で、中国側から要請された<ものだが、>・・・『自衛隊でもいい』と言った意見が中国政府のコンセンサス(合意)ではなかった」(
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080530-OYT1T00125.htm?from=top
)ということのようです。
 残念ですが、中共の国防部(国防省)からそんな要請が来ただけでも画期的なことです。
<びり江>
 今夜はいよいよ朝まで生太田ですね!
 ほぼ標準で録ってツメ折ります。
<太田>
 今夜ご覧になる方は、田原 総一朗氏による
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/column/tahara/080529_61st/
が必読です。
 意見にわたる部分については、必ずしも同意できませんが・・。
 ところで、今度出演する「スカイパーフェクTV!241Ch. 日本文化チャンネル桜」の番組のあらましが分かったので、どうぞ。
 このチャンネルで私が前回出た時よりも、また、今夜私が生出演するテレ朝の「朝生」よりも面白い内容になる予感がします。
            記
タイトル:「闘論!倒論!討論!2008 日本よ、今...」
テーマ:「どうなる!?東アジア軍事情勢」(仮題)
四川大地震等、激動の中国の今後を見ながら、東アジアおよび
米国、ロシア等の軍事情勢について議論します。
放送予定日:
前半 6月5日(木曜日)夜8時~9時30分
後半 6月6日(金曜日)夜9時~10時00分
スカイパーフェクTV!241Ch. 日本文化チャンネル桜
パネリスト:
潮 匡人(評論家)
太田述正(元防衛庁審議官)
川村純彦(川村研究所所長元海将補)
佐藤 守(軍事評論家・元空将)
西尾幹二(評論家)
西部 邁(評論家)
田代秀敏(大和総研主任研究員)
司 会:
水島 総(日本文化チャンネル桜 代表)
鈴木邦子(桜プロジェクト キャスター)
 ついでに、シャロン騒動(コラム#2576)の続編をどうぞ。
 「–シャロンが地震発言で謝罪、中国国民の非難続く–
その謝罪文では、「私の誤った発言で中国人に悲しみと怒りを与えたことを、深くお詫びします」と述べ、積極的に救援活動に参加したいとも語ったということです。しかし、この謝罪に対して、中国の一般市民は「謝っても許せない」「謝罪は受け入れられない」などと述べ、非難は止みそうにもありません。」(
http://j.peopledaily.com.cn/2008/05/30/jp20080530_88992.html
 最後に、千葉氏が私を訴えていた例の裁判の東京地裁判決が本日下され、私が勝訴しました。
 ただし、彼が控訴すれば、裁判は続きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 本日期限がくる有料読者で継続を考えておられてまだ会費を納めていない方は、ご連絡下さい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
太田述正コラム#2579(2008.5.30)
<中共体制崩壊の始まり?(続々)(その2)>
→非公開