太田述正コラム#13679(2023.8.21)
<皆さんとディスカッション(続x5630)>

<太田>

 安倍問題/防衛費増。↓

 なし。

 ウクライナ問題。↓

 <フレーフレー。↓>
 「・・・ロボティネは約72km南のメリトポリにのびるルート上に位置し、ロシア軍の拠点が置かれている。第47旅団がロシア軍の攻撃ヘリKa52に報復したのは、ロボティネのロシア軍陣地のすぐ北の場所だった。Ka52の多くはロシアが占領している港湾都市ベルジャンスクを拠点としている。第47旅団はスウェーデン製のサーブRBS70レーザー誘導ミサイルを発射してKa52を撃墜。ヘリの乗員2人のうち1人が死亡したと報じられた。同日、別の部隊も東部バフムート周辺でKa-52を撃墜した。この2機の撃墜で、ロシアが18カ月におよぶウクライナとの戦争で失ったKa52の数は少なくとも計41機になった。ロシアの航空機メーカー、カモフがロシア空軍向けに製造したKa52のおよそ3分の1にあたる。
 Ka52は過酷な戦争を経験してきた。高度なVikhr(ヴィーフリ)対戦車ミサイルを使用するために、Ka52の乗員は数秒間、地上から数百百メートル弱ほどのところでホバリングしなければならない。攻撃を受けやすくなるその数秒間、Ka52の乗員は搭載の通信妨害装置で身を守る。Ka52はレーザーや赤外線で誘導されるミサイルには対抗できるが、レーダー誘導ミサイルには対抗できない。そのためKa52は、レーダーを妨害する装置を搭載しているより重量のあるミルMi28と編隊を組んで飛ぶことが多い。だが、この策が常に機能するとは限らない。特にRBS70に対してはそうだ。重量約86キロの2人で操作するこの防空システムは、超音速ミサイルを最大約9キロ先まで飛ばす。Vikhrの射程距離とほぼ同じだ。RBS70は主にレーザーで誘導されるが、レーザーが偽装されても機能する。「地上のオペレーターは発射後いつでも手動で操作することができ、それにより目標地点を変更することができる」と開発元のサーブは説明している。ロシア軍は41機のKa52に加えて少なくとも60機のヘリと74機超の固定翼機を失ってなお、前線上空をほぼ支配している。ウクライナ軍の反攻に少しでも貢献し、生き残るためには、同軍のヘリはとんでもなく低空飛行しなければならない。一方、同軍の戦闘機は遠くから攻撃を仕かけ、西側製のさまざまな精密ミサイルや滑空爆弾を発射している。最も激しい地上戦の真上に攻撃ヘリや戦闘爆撃機を自在に配備できるのはロシア空軍だけだ。だがそれは今のところは、だ。ウクライナ軍のすべての旅団が、第47旅団のようにミサイル部隊を前方に配置することができれば、ロシア軍は最終的に前線上空の制空権を失う可能性がある。」
https://news.yahoo.co.jp/articles/84db5dfdfc458b8c532917024656efc7b57b8b69
 Ukraine Destroys Three Russian Ships, Kyiv Says・・・
https://www.newsweek.com/ukraine-russian-ships-black-sea-fleet-grain-deal-humanitarian-corridor-1821104
 「ウクライナの無人機がモスクワなど4州を攻撃、5人負傷=ロシア・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%81%AE%E7%84%A1%E4%BA%BA%E6%A9%9F%E3%81%8C%E3%83%A2%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AF%E3%81%AA%E3%81%A94%E5%B7%9E%E3%82%92%E6%94%BB%E6%92%83-5%E4%BA%BA%E8%B2%A0%E5%82%B7-%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2/ar-AA1fx7Fk?ocid=hpmsn&cvid=b387e6a61046443dbce5579624197c20&ei=23
 <そうだろそうだろ。↓>
 On the Front Line, Ukrainian Commanders Are Buoyed to Be on the Offensive–Despite tough fighting and heavy casualties, Ukrainian commanders say their forces are in better shape now than just months ago, while Russian troops appear worse off
https://www.nytimes.com/2023/08/20/world/europe/ukraine-counteroffensive-commanders-fighters.html
 <そうだそうだ。↓>
 ・・・The U.S.’s top military commander・・・reiterated his conviction that Ukraine’s efforts will succeed, saying Moscow’s forces had been plagued with low morale and suffered soaring casualty counts.
 ”I had said a couple of months ago that this offensive was going to be long, it’s going to be bloody, it’s going to be slow,” General Mark Milley, the chairman of the U.S. Joint Chiefs of Staff, told The Post. “And that’s exactly what it is: long, bloody and slow, and it’s a very, very difficult fight.”
https://www.newsweek.com/ukraine-counteroffensive-pace-dymtro-kuleba-volodymyr-zelensky-russia-1821112
 <ウクライナは、虎の子旅団をいつどこに投入するんかしら。↓>
 「・・・ 第61旅団は、頼もしい装備と大量の長距離火力を備えた経験豊富な部隊だ。・・・では、第61旅団はどこにいるのか。同旅団の広報担当は直近では4月と6月に、戦闘地のはるか後方と思われる場所での実戦訓練について発信した。 第115旅団が小休止に入り、新設の第44旅団がすでにポーランドの訓練場から大隊を配備し始めていることから、第61旅団が現在どこにいるにせよ、ウクライナ軍の反攻作戦に参加する最後の未投入の現役部隊になる可能性がある。」
https://news.yahoo.co.jp/articles/655648a6a8498aa48a60b0cee5671437e6937595
 <でも、いずれにせよ、今年中には、海岸線到達は困難と思った方がよさそう。↓>
 Ukraine appears to be running out of options in a counteroffensive that officials originally framed as Kyiv’s crucial operation to retake significant territory from occupying Russian forces this year.・・・
https://www.washingtonpost.com/world/2023/08/20/ukraine-counteroffensive-analysis-war-russia/

それでは、その他の国内記事の紹介です。↓

 南京事件同様、数の問題じゃないんであったことを直視した上で、(昨日私がやったような形で)原因の究明を。↓

 「関東大震災から100年 朝鮮人虐殺はなぜ“なかったこと”にされるのか・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E9%96%A2%E6%9D%B1%E5%A4%A7%E9%9C%87%E7%81%BD%E3%81%8B%E3%82%89100%E5%B9%B4-%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E4%BA%BA%E8%99%90%E6%AE%BA%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C-%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%93%E3%81%A8-%E3%81%AB%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%8B/ar-AA1fx36m?ocid=msedgntp&cvid=db3fd14d44364a759f256c77d11c585b&ei=31

 とにかく、エジプト帰りの私も驚き続けだよ。↓

 「欧米人も驚いた江戸の町の「清潔さ」・・・」
https://www.sankei.com/article/20230820-TE5S7D4N2BFHXKFXIRCUGPPP3M/?outputType=theme_weekly-fuji

 家康の桶狭間。↓

「・・・織田信長と柴田勝家の死後、対秀吉戦が始まった  この戦いではまだ羽柴と名乗っていた秀吉が攻めてくる。徳川家康を打ち破り、うまくいけばここで徳川を滅ぼしてしまえということで、東海地方をめがけて軍勢を率いてやってきます。家康としては、三河まで来られてしまうと自分の領地を荒らされてしまうわけですから得策ではない。美濃尾張、現在でいえば岐阜や愛知で防御することを考えて、それで尾張の小牧山城をとります。秀吉は、その動きに対抗するかたちで犬山城に入る。ここで当時の戦争の方法論として、両者は「野戦築城」を行います。これは織田信長が考え出した、戦場で防御を固めるという工夫。有名な「長篠の戦い」で実践されたアイディアです。このときに信長は武田と戦うわけですが、兵隊すべてに木材を持たせて戦場に送り出した。そして現場で馬防柵をつくり、武田の攻撃を防御しつつ戦い、勝利しました。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/5d486035174f1240922f920925011c126e7b1045
 「・・・総兵力は徳川と織田の連合軍が2万人に対して、秀吉軍は10万だったともされている。
圧倒的に秀吉軍が有利ななかでも、家康が決戦に臨んだのは、同盟を結んでいる北条氏政と氏直はもちろん、まだ秀吉の手に落ちていない長宗我部元親や紀州の雑賀衆や根来衆、そして越中の佐々成政などが「秀吉の好きにはさせまい」と集結すれば、十分に勝機があったからにほかならない。・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E5%B0%8F%E7%89%A7-%E9%95%B7%E4%B9%85%E6%89%8B%E3%81%AE%E6%BF%80%E7%AA%81-%E5%AE%B6%E5%BA%B7%E3%81%8C%E9%80%86%E8%BB%A2%E5%8B%9D%E5%88%A9%E3%81%97%E3%81%9F-%E7%A7%98%E7%AD%96-%E5%BA%8F%E7%9B%A4%E6%88%A6%E3%81%A7%E5%A4%A7%E7%97%9B%E6%89%8B-%E6%8C%BD%E5%9B%9E%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB%E5%8F%96%E3%81%A3%E3%81%9F%E8%A1%8C%E5%8B%95/ar-AA1fvn7i?ocid=msedgntp&cvid=ac83649ac03f4a218487d539e5a4e107&ei=55

 テケテンテンテン。↓

 「・・・本多氏は平安中期の関白太政大臣・藤原兼通を祖としているが、忠勝は本家、正信は分家だった。だが秩序が乱れ実力があれば出世ができる乱世ゆえに、正信の弟で武辺者の正重は、桶狭間の合戦で初陣を飾った忠勝に露骨な敵愾心を抱いていた。・・・
 一向宗の門徒で中国の兵法書を愛読していた正信は一揆勢の参謀役になり、忠勝は家康家臣団として戦った。知略はあっても実戦は苦手な正信は、戦場で出会った忠勝に「腰抜け!」と罵られ、それが心の傷になる。・・・
 正信の知と忠勝の勇が見事に噛み合って家康を天下人に押し上げる・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/d32b8258bc4613106360811178e178a1b1ce01a4

 日・文カルト問題。↓

 <いつまではしゃいでんのさ。↓>
 「「いつでも何でも」韓日米協力新たな枠組み作った・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/308003
 「韓日米3カ国声明に中国牽制明示…「韓国、対中バランス感覚必要」・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/308006
 「北朝鮮の人権・サイバー犯罪に照準…韓日米、金正恩委員長の急所を衝く・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/308005
 「韓日米、サプライチェーンの三角連帯…「チャイナリスク」に共同対応・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/308004
  A major Biden achievement is coming to fruition this week・・・
https://www.washingtonpost.com/opinions/2023/08/17/biden-south-korea-japan-summit-china/
 <ま、そんなところかもだが、表現が・・。↓>
 「・・・映画『猫の恩返し』を制作した森田監督は・・・X(旧ツイッター)に「DJ SODAの言ってる性被害って、公開型のつつもたせなのだろう」と投稿した。
 続けて「誘惑されて仲良くしていたら、あとかから怖い人が出てくるという。音楽フェスの主催者は、彼女の芸に加担しないことだ」と付け加えた。・・・」
https://news.livedoor.com/article/detail/24836018/

 前例もあったのに、ハワイ州は何やってたんだよ。
 そもそも、津波警報用の単なるサイレンしかないってどういうワケだ。
 放送できるようにどうしてしてなかったんだー。↓

 ・・・In Mati, Greece, in 2018, a fire took about half an hour to cover one-half mile. The conditions there were similar to Maui’s, with very strong winds descending from the local mountains and pushing the fire forward. In Mati, there was no warning; 104 people died and roughly another 800 were trapped by the beach and had to be evacuated from the water. With an alert system, those lives might not have been lost. It was another tragedy that could have been prevented.・・・
https://www.nytimes.com/2023/08/19/opinion/maui-wildfires-hawaii-sirens.html

 日本の経済高度成長もドイツのライン川の奇跡も遠くなりにけり。↓

 「・・・欧州最大の経済規模を誇るドイツが、経済成長の先頭グループから脱落した。
 2006年から2017年にかけてはほかの大国を上回る成長を遂げ、米国と同じペースを保っていた。
 ところが今では3四半期連続のマイナス成長(あるいは景気の低迷)に陥っており、経済大国のなかでは唯一、2023年通期でマイナス成長に終わる恐れがある。
 しかも、問題は今現在だけのものではない。
 国際通貨基金(IMF)によれば、ドイツは向こう5年間においても経済成長率で米国、英国、フランス、スペインを下回る見通しだ。・・・」
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/76587

 同意。↓

 ・・・”Napoleon had many faults and was a loathsome individual but the racial ideology that underpinned the Nazi regime simply wasn’t there,” he says. “Napoleon is not guilty of genocide. Napoleon doesn’t engage in wholesale purges. In fairness to Napoleon, the number of political prisoners in the course of his reign is relatively limited. To compare him with Hitler and Stalin is a historical nonsense.”・・・
https://www.bbc.com/culture/article/20230818-ridley-scotts-napoleon-was-the-french-leader-really-a-monster 

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
 
 <邦語媒体より。
 ありがとよ。↓>
 「「日本はどうやって4-0で勝ったんだ?」スペインの戴冠に中国で驚きの声!なでしこJの強さに改めて賛辞「優勝できる」・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/83b1469c2bc2542ef6d7cb381c88266c7c366d59
 <そうそう、ダイジョーブダイジョーブ。↓>
 「・・・、中国経済が直面している問題に関しては「発展モデルの変化の後、経済がある段階からある段階へと向上する過程で、一時的に『踊り場』で止まるときに遭遇する特殊な問題であるはずだ」と説明。「中国の大学研究員、国有および民間企業の技術者は論文の数、特許の数で米国を抜きつつあり、一部の分野では世界のトップにある。中国の科学研究と製造能力は密接に関係しており、市場は十分に大きく、資本は絶対的に余裕があり、科学技術の成果を市場の商品に転化することにおいて、中国の力は同様に強大」と主張した。
 その上で記事は「中日の最大の違いは未来に対する自信の違いだ」と強調。「『方法はいつも問題より多い』。このような言い方を中国の多くの場面でよく聞くが、日本では聞かない」として、「新たな角度から中国あるいは中日経済を分析すれば、結果は大きく異なるのかもしれない」と論じた。」・・・中国網が紹介した「人民中国インターネット版」の記事・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b919025-s25-c20-d0059.html
 <日中交流人士モノ。↓>
 「北京・那覇直行便9月再開、アナリスト「沖縄県知事の訪中時の求めに中国側が応じたもの」・・・環球時報・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b919167-s25-c30-d0192.html

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太田述正コラム#13680(2023.8.21)
<森部豊『唐–東ユーラシアの大帝国』を読む(その10)>

→非公開