太田述正コラム#3033(2009.1.14)
<皆さんとディスカッション(続x367)>
<マママ>http://society6.2ch.net/test/read.cgi/mass/1196337365/l50x
 <中性化の話に関連して、>オスは戦闘員なのだから、戦闘する必要がないもしくは戦闘を強制されることがないオスが非オス化するのは当たり前。
<太田>
 そのとおり。
 過去コラムで何度も申し上げていることですが、縄文モードの時代は、内外戦争のない、平和で内向きの時代ですからからね。
<MI>
 初めてコメントさせて頂きます☆
 普段は軽~く読んでたのですが…今回のメルマガ!妙に響きました!
 たぶん昨年子宮筋腫から子宮自体を無くし…感じ方自体が変わり戸惑っている自分がいるからだと思います。
 ゴメンナサイ!ネガティブです!よく閉経したらオンナが終わりって!とんでもない!子宮がない方のツライ現実もお願いします!
 ゴメンナサイ!メルマガの意図と違いますよね!! 更年期症状のバカって思って下さい!
<太田>
 投稿ありがとうございます。
 (卵巣を摘出しないとしても、)子宮は、単に受精卵/胎児を育むだけでなく、ある意味、究極の性感帯であるという面もあるようですから、想像することしかできませんが、喪失感はいかばかりかとお察し申し上げます。
<コバ>
 (裏じゃない)エロ本エロビデオエロ漫画愛好者としては、男性器のほうが女性器よりもかなり気持ち悪いと思いますが…。
 まあ実際に経験がないので、コメント出来る立場にないですけどねorz
 個人的にレズビアンはオッケーですが男色はイヤン。
<太田>
 そんなこと言ってると、古典ギリシャ文明の何たるかが理解できませんぞ。
http://history.husigi.com/VHv2/koneta50.htm
や、プラトンの『饗宴』を読んでご覧なさい。
 ところで、以上のような話題と関連のある面白い記事が本日2つもあったのでご紹介しておきます。
 「<例外もあるが、ホルモンのテストステロン(testosterone)が十分分泌されない人は>異常な疲労感に襲われたり性的欲求(libido)が減退したりする。・・・
 体重オーバーが<テストステロンの減少を>・・・もたらすのは、脂肪の多い細胞がテストステロンを女性ホルモンであるエストロゲン(estrogen)に変換するエンザイム(enzyme)を含んでいるからだ。
 ストレスは同様の作用を引き起こす。ストレス・ホルモンであるコルチゾン(cortisone)はテストステロンの生産を抑制するからだ。
http://www.taipeitimes.com/News/world/archives/2009/01/13/2003433588
(1月14日アクセス)
 縄文モードの時代は平和だけど、人間関係の維持に神経をすり減らし、このストレスが男性のテストステロン分泌を抑制する、ということかもしれませんね。
 「出たばかりのネーチャー誌で脳神経学者のラリー・ヤングは、愛についての壮大な統一理論を提示している。・・・
 ヤング博士は、人間の愛は、古よりの、もともとは、母子間の紐帯に関わる大脳回路において進化してきたところの「生化学的連鎖」・・この回路は、ほ乳類においては、陣痛、出産、哺育の間分泌されるオキシトチン(oxytocin)によって活性化される・・によって引き起こされるという仮説を提示したのだ。
 「我々の性に関わる事柄のいくつかは、男女間の紐帯を形成するために、<母子間の紐帯を形成するのと>同じオキシトチン・システムを活性化すべく進化した結果なのだ」とヤング博士は、前戯と性交は女性の体の分娩と哺育に関わっているのと同じ部分を活性化させることを踏まえつつ言う。
 このホルモン的仮説は、もちろんまだ証明されたわけではないが、人間と、より単婚的ではないほ乳類の違いのいくつか、例えば、女性が受胎可能期でもないのに性交したいと思うことや、男性が女性の乳房に性的魅惑を覚えること等、を説明するのに役立つかもしれない。
 より頻繁な性交と乳房へのより大きな関心からして、前戯とオルガスムの最中にオキシトチンのような「古からの諸ホルモン(neuropeptides)のカクテル」が分泌されることは、<男女間の>長期的紐帯の形成を助けている可能性がある、とヤング博士は言う。
 実際、科学者達は、同じ結果を、人々の鼻腔にオキシトチンを噴霧することで得られることを確認している。あんまり艶っぽくない話ではあるが、確かにそうすると、信頼や共感の感情が増進されるように見えるのだ。・・・」
http://www.nytimes.com/2009/01/13/science/13tier.html?pagewanted=print
(同上)
<Nelson>
≫軍隊が国民の生命財産を守るなんてのは、(日本以外の)いかなる国においてもありえない発想なんですよ。≪(コラム#3029。太田)
≫あまり熱心に授業を聴いてなかったせいか、私はこういうことを学校で習った覚えがありませんでした。しかし「軍隊は何を守るのか」と言うことは、主権者たる国民一人一人がよく考えて、はっきり決めておく必要があると思います。≪(コラム#3031。屋屋)
 屋屋様のご意見、大変共感いたします。
 私も以前、防衛大学校校長 五百籏頭真氏(12月9日NHKのクローズアップ現代の放送を見ての感想)についてで、タイの兵学校の生徒と比べ、防大生の「何のために国を守るのか」の意識が徹底されてないと感じ、不安になるといった内容を記しました。(コラム#2978。Nelson)
 私自身は、自衛隊(軍隊)は天皇のために国を守ると愚考します。
 理由は、「何のために国を守るか」ということと、「いざという時に、何の下に国民全員が決起、又は何を国民全員が頼りにとするのか」とほとんど同義に思うからです。
 素直に考えれば、我が国の場合、当然この「何」は錦の御旗、すなわち天皇ということになるでしょう。
 昔も今も恐らく近い将来も、我が国は、錦の御旗以外の日本国民の大勢が最終的に集う旗印を持ち得ないだろうと思います。
 したがって、自衛隊は天皇のために国を守るといっても差し支えないでしょう。
<太田>
 明治憲法下においても現憲法下においても、天皇は「機関」か「象徴」かはともかくとして、国家を体現した存在ではあっても、国家そのものではありません。
 ですから、自衛隊(軍)は天皇を守ると言ってもいいのだけれど、それは、国を守ることと同値なのですよ。
  
<KT>
 太田様、質問があります。
 屋屋さんの文を読みました。
 「軍隊は何を守るか」というのに引っ掛かりました。そもそも軍隊ってなんでしょうか?
 #2932で、「軍隊そのものに存在目的はない」というのがありました。
 国民が今、軍隊は守るためにある(もしくは関心が無い)という人が多いから、守るためにあるんですよね。
 でも、こういうことを言ったからって、軍隊は攻めるためにあるなんて自分は主張するつもりはないです。
<太田>
 もう一度、コラム#2932の該当箇所をきちんと読み返してご覧なさい。
>国民の生命と財産」を守るのは警察であり、軍隊ではありません。軍隊は、国家の内外政策遂行の最終的な手段であり、軍隊それ自身に存在目的などありません。すなわち、一般に、「軍隊とは国(nation)から武力行使・・通常兵器の使用を含む・・によってその国家を現実のまたは感知された諸脅威と戦う形で防衛する(もしくは他の諸国を攻撃する)ことを認められている組織である。」
<ヌヌヌ>(http://society6.2ch.net/test/read.cgi/mass/1196337365/l50x
 自由と民主主義とそれと親和性の高い日本文化を守るという目的だけならば、日本がアメリカの属国だろうがアメリカの一州になろうが問題は無いはず。
たとえアメリカに吸収されたとしても、日本の文化を守りたい日本人がいる限り、文化が消滅することはないのだし。
<太田>
 全然分かっとらんね。
 属国のままだと自分で大切なことを決めることができる、という意味でのガバナンスが日本には欠如しているため、政治・官僚システムは必然的に堕落・腐敗します。
 ガバナンスを確保するためには、米国から「独立」して自分で大切なことを決めることができるようにするか、米国と合邦して米国政府に責任を持って日本「州」の大切なことを決めてもらうようにするか、のどちらしかないのです。
 さて、記事です。
 人民網がまたまた、日本ヨイショ記事を掲載しました。 
http://j.peopledaily.com.cn/94475/6573224.html
http://j.peopledaily.com.cn/94475/6573226.html
(1月14日アクセス)
 ガザ・ミニ戦争の停戦を呼びかけた安保理決議に米国が棄権したのは、イスラエルのオルメルト首相が、ワシントンを離れて講演中だったブッシュ米大統領に電話をかけ、講演を中断させて説得し、(この安保理決議に賛成するとの記者会見を行う寸前だった)ライス米国務長官にブッシュが電話で命令して急遽賛成から棄権へと態度変更をさせたのですね。
http://www.guardian.co.uk/world/2009/jan/13/israelandthepalestinians-us-olmert-bush
(同上)
 属国日本の首相じゃ、絶対にできないことです。
<MS & KT>
 オフ会の一次会の案を考えましたので、お知らせします。
 ご意見ください。
 また、参加の申し込みは直前まで受け付けますが、二次会場の手配がありますので、できれば、1月25日(日)までにご連絡いただけると助かります。
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<2009年1月31日太田述正オフ会>
— 一次会 —
時間: 9:30 – 16:20
場所:大井第三地域センター・区民集会所・第二集会所
http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/hp/menu000003000/hpg000002945.htm
 (東京?品川へ行き、横須賀線に乗り換えて、西大井駅で下車して、歩いて10分くらいの所です。)
 (グーグルマップhttp://maps.google.co.jp/mapsで「大井第三地域センター」でサーチするとわかりやすいです。)
参加費:500 円 (二次会※費用2500円程度は別)
昼ご飯:各自。弁当を用意し会場で食べる、近所で食事 etc.
※:二次会場は品川駅付近を予定
一次会予定案(1月14日時点: MS & KT)
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1. 9:30  オフ会開始の挨拶(MS)
2. 9:35 – 10:35 太田さんの講演
3. 10:35 – 11:30 講演に関する質疑応答
(10分休憩)
4. 11:40 – 12:00 参加者自己紹介
5. 12:00 – 13:00 昼ご飯
         (できればこの時間帯で参加費の支払いを願いします。)
6. 13:00 – 13:20 太田コラム・マニアッククイズコーナー(景品有)
(10分休憩)
7. 13:30 – 14:30 伊藤博文(会場近くに墓がある)についての発表 & 議論
8. 14:30 – 15:00 伊藤博文の墓参り
(10分休憩)
9. 15:10 – 16:20 中性化コラム整理状況の発表(MS) & 議論
10. 16:20     一次会終了 & 二次会場(品川駅付近を予定)へ移動
6のクイズコーナーと7の伊藤博文についての発表に関して、
ご協力いただける方を募集しています。
我こそはと思う方は、ohtan_off2″_at_”yahoo.co.jp (”_at_” –> @)
に連絡いただけるとありがたいです。
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太田述正コラム#3034(2009.1.14)
<イスラエルのガザ攻撃(続x11)>
→非公開