太田述正コラム#3047(2009.1.21)
<皆さんとディスカッション(続x374)>
<michisuzu>
≫michisuzuちゃん、・・・外交官も随分みくびられたものですねえ。 属国日本のように「文化」外交とか「ODA」外交くらいしかやっていなければ、忍耐力がなくてしかも少々人格障害があってもつとまるかもしれないけれど、米国のライス国務長官やイスラエルのリヴニ外相がやっているような、多数の人間の生き死ににも関わるような外交だったら、そんな人じゃ、外交官としてとても使い物にはならないでしょうね。≪(コラム#3045。太田)
 太田様もご存知でしょうが日本の外務省は他の省庁と違いますよね?
 相当な数の外務官僚の子弟が優先的に入省された上厚遇されているのではないでしょうか?
 元々アメリカの属国の日本に独自外交などあるはずも無く有能な外交能力よりも宴会芸や博識振りが重宝されるのではないでしょうか?
 それこそ品格などは不要かと思われますが・・・。
<ろくでなし>
 michisuzuさんは、過去ログ参照や典拠を挙げる必要性など太田さんからの指摘を受けていますね。
 最近、(結構前のコラムになりますが)上田令子さんと太田さんとの対話とも言える「男女平等を考える」(その1~4。コラム#828、810、811、813)を思い出しました。特にその4は上田さんとmichisuzuさんがだぶるところがあるような感じがして、知的好奇心を兼ね備える(日本の)女性の公的なことに対するときの詰めの段階での結論の出し方は興味深いものがありました。
<太田>
 お二人の共通性? 
 どちらも有料読者ではないけど一応私のファンで、反自民だ、ということ以外には特に意識したことなかったですねえ。
 ご指摘の「論争」(日本で女性に対するアファーマティブアクションを実施すべきかどうかを巡るもの)、なつかしいなあ。
 上田さんとmichisuzuちゃんの「公的なことに対する結論の出し方」に共通性があるかどうかは、少なくともこの「論争」についてのmichisuzuちゃんの見解を聞かしてもらってから判断すべきじゃないでしょうか。
 ところで、私は平均的男性と平均的女性との間に、「対話」に関して微妙な違いがあること(例えば、http://oda999.tea-nifty.com/blog/2006/09/post_bdb8.html)は承知しています。
 違いがあるからこそ、男性たる私は女性の読者が増え、投稿も増えることを願っているのです。
<nana>
 太田さんは子供の時嫌な子供だっただろうね。
→おかげさまで、たくさんの人にとって鼻つまみの嫌な大人になってるよ!(太田)
 ヒンドゥ教のほうが仏教よりずっと先だし、お釈迦様は仏教の開祖なんだから、あっさり自分の間違いを認めればいいのに。他人が書いたのを紹介しただけ? 内容が間違ってるのはわからなかったということ? だからバカ丸出しというのよ。
→ちゃんとコラム#3041と3043で答えてるよ。キミの読む力のなさは相当重症だな。
 とにかく、
 ・・・many individuals raise the possibility that the Gospels’ description of Jesus’ life was derived, at least in part, from Krishna’s life story,・・・
http://www.religioustolerance.org/chr_jckr.htm
て説はあるけれど、ヘレニズム世界に、クリシュナ信仰以外でヒンズー教が影響を与えた可能性を指摘する典拠には、私はお目にかかったことがない。
 キミが、
・・・the Cathars are referred to as “Western Buddhists because of their belief that the Doctrine of “resurrection” taught by Jesus was, in fact, similar to the Buddhist Doctrine of Rebirth (referred to as “reincarnation”).・・・
 They were ・・・ expected to refrain from eating meat and dairy products, from killing・・・
 <The> concept of the human condition within Catharism was most probably due to direct and indirect historical influences from these older (and sometimes violently suppressed) Gnostic movements・・・of the first few centuries AD・・・
http://en.wikipedia.org/wiki/Catharism
という、私がコラム#3041で拠ったところのウィキペディアの記述を否定して、殺生の禁や転生の概念がヒンズー教を通じて中世欧州に、あるいは少なくともヘレニズム世界にもたらされた、と主張するのなら、その主張を裏付けるまともな典拠を一つでいいから挙げてごらん。(太田)
 それでイスラエルの話はどうしたの? これは無視するわけ?
<太田>
≫イスラエルについてどう思います? いろいろあるでしょ? あの国については。≪(コラム#3043。nana)
 書く力も決定的に不足してるよねえ。
 こんな雑駁な質問じゃ、何を聞きたいのか分からないよ。
<アルファ>
≫大乗仏教とキリスト教とで信仰の対象が視覚的にこれだけ似ているということは、教義面においても類似性があっても不思議ではない、と思うのです。 残念ながら、ずばりこのような指摘をしている典拠に私はこれまで巡り会っていません。 どなたか、この点について、コメントをいただければ幸いです ≪(コラム#3045。太田)
 私は、サイキックなタイプの人間で、エソテリックな教え(秘教)を学んできました。
 宗教の発生には霊現象や霊体験が基盤にあり、キリスト(本名は イョシュア・ベン・ヨセフ:ヨセフの息子のイョシュアでイョシュアがギリシャ語ふうに発音され、イエススを経てイエスとなったもよう)も仏陀も修業により 霊界と通信できるようになって、ことばを通して、弟子たちに教えたわけですが、一冊の著書も著していませんでした。
 もともと一つである、宇宙的おしえをそ れぞれの環境に応じて両者とも法を解いたのですが、出所が同じなので、両者とも似ている部分があって当たり前なのです。すなわち簡単いえば、両者とも本質的に同じ教えを時と場合に応じて方便として教えたものが、違うように見えるだけのことです。
 死後出版である弟子たちが書いたキリスト教の教典や仏典のなかに、一字一句おなじところを探すより、両者の教えが本質的に慈悲と愛であることをくみ取る方がよいのではないか、と私的に感じました。
<太田>
 私は、世界宗教については、その「高級な」教義にももちろん関心はありますが、それが大衆にどうして広まったのかの方により関心があります。
 要するに。「大衆向け」教義の方により関心があるわけです。
 その場合、視覚的要素が極めて重要だと思うのです。
 利他的使命感にかられて、片や王位継承権等を捨てて厳しい修行に励んだ仏陀、片や十字架に架かったイエス、の痩せさらばえた身体を表現した偶像、あるいは、母の愛を象徴する鬼子母神像とマリア像、等が、それぞれアジアと欧州の大衆を惹き付けたのではないか、ということです。
 なお、最新の人間科学の研究成果を踏まえれば、仏陀は原理的には誰でも使える禅定という方法でもって悪戦苦闘して悟りに到達したのに対し、イエスは生まれつきの宗教的天才として宗教的幻想を見ることができたために悟りに簡単に到達した、という違いがあると言えそうであり(コラム#337)、そうであるとすれば、私は、仏陀とイエスのそれぞれの悟りの内容、ひいては仏教とキリスト教の「高級な」教義に、顕著な違いがあっても決して不思議ではないのであって、現に顕著な違いがある、と考えています。
 
<雲谷犀>
 I’ve been your fan since I read your first book at the library of Defense Angency. I have checked every media since you appeared on ‘Takajin’.
 I recomend you publish books written in English so you might influence people across the world.
 Scholars in the school of liberal arts and social science have no implications in this goddamn world, after all, because they fuck themselves by publishing their meaningless thoughts in Jaoanese and nobody but the Japanese will read.
 I believe you will be the one who turn this world around in the near future.
<太田>
 防衛省の方のようですが、わざわざ英語で投稿していただき、ありがとうございました。(あえて手直ししませんでした。老婆心ながら、ワープロソフトのスペルチェック機能をお使いになることをお勧めします。)
 私は日本の米国からの「独立」を期しているところ、米国自身はむしろこのことを望んでいると考えていることから、私のコラムはもっぱら日本人向けに書いているつもりです。
 従って、今後とも日本語でのコラム執筆を続けようと思っています。
 もちろん、Chaseさんのように、私のコラムの翻訳を試みられる方の出現は大歓迎ですが・・。
<コバ>
 英ポンド相場が<対ユーロで>急落しているようです
http://www.business-i.jp/news/bb-page/news/200812300014a.nwc
が、今年中には反発するのが見込まれているようです。やはり、世界不況で一番最初に不況を脱するのは英国になりそうです。
 権力の権化、麻生自民党に牛耳られた日本は当面さらに沈没進行ですね。
 自民党になんか投票したことないのに…orz
<太田>
 アングロサクソン型資本主義と、ドイツの、というか欧州の社会的市場(social market)資本主義とのせめぎあいは、私の言うアングロサクソン文明と欧州文明とのせめぎあいの21世紀版です。
 なお、
http://news.bbc.co.uk/2/hi/programmes/from_our_own_correspondent/7837266.stm
(1月21日アクセス)を参照のこと。
 今次金融危機の後、このせめぎあいがどのように展開するのか、見物ですね。
 ちなみに、旧宗主国の英国よりも徹底したアングロサクソン型資本主義を採用し、しかも移民の大幅な受け入れという点でも英国よりも更に上を行くことで、高度成長を実現したアイルランド(コラム#632、2611、2858)も、今、金融危機のとばっちりで経済がひどい状況に陥っています。
http://www.guardian.co.uk/business/2009/jan/18/ireland-economy-crash
(1月18日アクセス)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
太田述正コラム#3048(2009.1.21)
<オバマの就任演説>
→非公開