太田述正コラム#9220(2017.7.17)
<皆さんとディスカッション(続x3406)>
<太田>(ツイッターより)
 トランプと安倍内閣の支持率が同じ36%に。
http://www.slate.com/blogs/the_slatest/2017/07/16/trump_has_lowest_six_month_approval_rating_of_any_u_s_president_in_70_years.html
https://mainichi.jp/articles/20170717/k00/00m/010/115000c … 前者は半年目としては過去70年間の米大統領中最低、後者は、30%を切った時事による調査(面接)よりは高いが・・。どちらの政権が先に瓦解するか?
<rn1V0k0c>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
≫プーチンは2005年に「ソ連崩壊は 20 世紀最大の地政学的悲劇」と述べたが、その伝でいくと、「〇は朝鮮半島最大の地政学的悲劇」の〇とは何か?≪(コラム#9218。太田)
 白村江での倭国の敗戦が朝鮮半島最大の地政学的悲劇ではないかな。
 この敗戦により倭国の朝鮮半島における影響力は消え、新羅によって統一された朝鮮半島は中国皇帝の冊封下に入り、日清戦争による清の敗北まで独立することはなかったから。
<K.K>
 「その伝でいくと」というのは、「ソ連崩壊は、ロシアが、対欧州の緩衝地帯としての東欧と、対イスラム・対中国の緩衝地帯としての中央アジアを失った出来事」という考え方だろうと思います。
 この伝でいきますと、「朝鮮半島が、対ロシア・対中国の緩衝地帯としての満州国と、対米国の緩衝地帯としての日本列島を失ったのは、朝鮮半島最大の地政学的悲劇」、すなわち「大日本帝国の崩壊は朝鮮半島最大の地政学的悲劇」ではないでしょうか?
<太田>
 <komuroさん、昨日、>富士通旧携帯パソコンで、komuro新USB-DACでもって音が出るようになりました!
 改めて、御礼申し上げます。
 このパソコン、windows updateができなくて、windows10の最初のバージョンのままなのですが、音楽を聴くためだけにたまにしか使わないので、恐らく問題は生じないでしょう。
 なお、旧USB-DACは、二階のパソコン部屋の予備デスクトップパソコンのEpsonで使用することにしました。
 スピーカー出力もさせるかは考慮中です。
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 藤井四段の「活躍」続く。↓
 「藤井四段 詰め将棋「解答競争」で1位 高得点にどよめき・・・」
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e8%97%a4%e4%ba%95%e5%9b%9b%e6%ae%b5-%e8%a9%b0%e3%82%81%e5%b0%86%e6%a3%8b%e3%80%8c%e8%a7%a3%e7%ad%94%e7%ab%b6%e4%ba%89%e3%80%8d%e3%81%a7%ef%bc%91%e4%bd%8d-%e9%ab%98%e5%be%97%e7%82%b9%e3%81%ab%e3%81%a9%e3%82%88%e3%82%81%e3%81%8d/ar-BBEvCpx?ocid=iehp
 <藤井四段のおかげで、こんな記事まで載るようになった。↓>
 「藤井四段を止めた佐々木六段、久保王将に敗れる・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/culture/20170716-OYT1T50100.html?from=ytop_main7
 日本駐在のAnna Fifield記者が、ハーグ条約締結後も遅々として進まない、日米間の子供の親権や子供との接見を巡る紛争の解決について書いている。
 (記者、日本が女性優位社会だっての分かってないねー。(太田))↓
https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/japan-signed-abduction-treatybut-forleft-behind-parents-that-doesnt-mean-much/2017/07/14/ffb02096-677a-11e7-83d7-7a628c56bde7_story.html?utm_term=.b7fb2993a3d9
 依然として、Isisが、シリアとイラクで支配下に置いている地域がかなりあり、これら地域を「解放」するのが容易でないことが、地図入りで説明されている。↓
https://www.washingtonpost.com/news/worldviews/wp/2017/07/16/here-are-some-of-the-toughest-battles-still-to-be-fought-against-isis/?utm_term=.9ddbea424949
 イスラエルとアラブ諸国の安全保障関係が深まっているってさ。↓
 <ヨルダンとの関係は大昔から。↓>
 ・・・Israeli-Jordanian cooperation was not, in itself, news. Israel shipped Cobra attack helicopters to Jordan in 2015. And the Israeli government has had a policy, dating back to 1970, of buttressing Jordan’s stability.・・・
 <対イラン/ヒズボラの観点から、ゴラン高原の向こう側のシリア領内の叛乱勢力を食糧・医療・「軍事」面で支援。↓>
 Israel has been working since at least last year to create a friendly “buffer zone” on the other side of the Golan Heights. A dedicated Israeli military unit acts as a liaison for civilian aid and basic foodstuffs going in, and wounded Syrians — including rebel fighters — coming out to Israeli hospitals. ・・・rebel commanders even claim they receive cash from Israel, which is used to pay salaries and purchase arms and ammunition. This “Good Neighborhood” policy, as it’s known in Israel, is aimed at persuading the local Syrian population to reject Iranian and Hezbollah entreaties.・・・
 <エジプトの同意の下、シナイ半島では、過激派をドローン攻撃している。↓>
 Israeli drones have over the past several years directly attacked militants in the Sinai Peninsula — with Egypt’s consent.
 <パレスティナ当局との間では、対ハマスの観点から、日々、どっぷり安全保障協力。↓>
 Closer to home, there are intimate security ties between Israel and the Palestinian Authority. With the United States’ support, this coordination has evolved into a pillar of the Israeli-Palestinian relationship and perhaps the most successful facet of the entire peace process. On a daily basis, Israeli and Palestinian officers discuss shared threats “to the stable security situation on both sides,” as a Palestinian security official once told me. At the top of the list is the militant Hamas — a clear terrorist threat for Israel, but also a major internal threat to the Palestinian Authority. Indeed, Israeli intelligence thwarted a Hamas assassination plot in 2014 against President Mahmoud Abbas.・・・
 <サウディアラビアとア首連ともどんどん協力を深めている。↓
  Less well known, however, is the increasingly close relationship with the Arab Gulf states, like Saudi Arabia and the United Arab Emirates.・・・
https://www.nytimes.com/2017/07/14/opinion/israels-secret-arab-allies.html?rref=collection%2Fspotlightcollection%2Feditorials-and-opeds-about-world-news
 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
 <まず、レコード・チャイナより。↓>
 「・・・改めて日本人と付き合う時の微妙な距離感を考えてみた。それは冷たいというより、むしろ日本人がお互いに尊重し合うことを大事にしていると言うほうがふさわしい。距離感があるからこそ、安全性が感じられる。近すぎる関係は両方に悪影響を与える。それを避けるために、お互いに尊敬する気持ちを持って付き合ったほうが楽ではないかと、今の私はこう思うようになった。・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/13345071/
 <ここからはサーチナより。
 定番の日本の学校教育讃嘆。↓>
 「・・・今日頭条はこのほど、日本は子どものころから雑巾掛けを教育の一環として行い、子どもたちの品徳を養っていると伝える記事を掲載、「雑巾掛けは小さな習慣に見えるかもしれないが、子どもたちの人生や社会に対して大きな影響を与えている」と主張した。 
 記事は、子どもたちに校舎の掃除をさせることについて、中国の教育関係者や保護者は「虐待」と考えてしまうかもしれないと伝える一方、実際は虐待などではないと指摘し、「日本では子どもたちが自ら掃除することは、達成感や愛校心を培い、品特を高め、学校に対する帰属意識を高める教育として認識されている」と伝えた。 
 続けて、床の雑巾がけについては「日本の各武道でも行われている」と伝え、単にゴミを綺麗にするだけだけではなく、心を掃除し、心を浄化する目的もあると指摘。特に武道においては、場所を掃除することは「その武道や技を重んじる態度の表れである」と伝え、日本ではこのような考え方のもと、学校での掃除を子どもたちが自ら行い、子どもたちの品徳を養っているのだと伝えた。」
http://news.searchina.net/id/1639916?page=1
 <日本のエアコン買えキャンペーン。↓>
 「・・・今日頭条は・・・中国人が買い求める日本製品の1つとして「エアコン」を挙げ、裕福な中国人ほど日本メーカーのエアコンにこだわると紹介、「中国人富裕層は日本メーカーのエアコンから離れられなくなっている」と伝えた。 
 記事は、中国人がいくら日本を嫌っていようとも「日本と中国の経済的な結びつきの強さは誰も否定できない」と伝えつつ、中国以外の国や中国製以外の製品を知っている富裕層ほど「日本製品や日本メーカーの製品を好む傾向にある」と論じた。 
 続けて、高級エアコン市場では「日本メーカーの製品が人気であり、同市場はほぼ日本メーカーが独占している状況にある」と指摘し、その理由はやはりクチコミと製品力にあると紹介。中国ではマンションはスケルトンタイプで販売されるのが一般的で、購入後に自分で内装を決めて発注することが一般的であるが、性能をよく知っている内装業者が日本メーカーのエアコンを消費者に勧めるケースが多いと伝えた。 
 さらに、中国経済が発展し始めた初期の頃に誕生した富裕層の家に設置された日本メーカーのエアコンは「20年以上も経過しているのに、まだ使用できるほど品質が高くて壊れない」と紹介。こうした耐久性がクチコミとなって販売につながっていると紹介し、日本メーカーの高級エアコンは「一般の消費者にとっては価格の高さがネックとなるが、富裕層にとっては価格は問題とならない」と指摘、もはや「中国人富裕層は日本メーカーのエアコンから離れられなくなっている」と伝えた。」
http://news.searchina.net/id/1639907?page=1
 <新しい角度からの、日本へ行けキャンペーン。↓>
 「・・・今日頭条はこのほど、京都を訪れた中国人が「現代日本において、伝統衣装である和服を着て歩く日本人」の姿に新鮮さを覚え、次々に写真に収めていたところ、和服を着ていた人の多くが「同胞だった」と伝える記事を掲載した。 
 記事は、京都では至る場所で和服を着た人を見かけることができる都市であり、京都を訪れたからには「和服を着用したい」と考える外国人旅行客も少なくないと紹介。京都では和服のレンタルサービスもあり、和服だけでなく、髪型までセットしてくれるサービスがあることを紹介し、実際に多くの外国人がこのサービスを利用していることを伝えた。・・・」
http://news.searchina.net/id/1639922?page=1
 <これについても同じことが言えるのかも・・。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「日本と韓国の観光業争い 日本が韓国の弱点をつかんでいる」とする記事を掲載した。 
 記事は「日本と韓国の関係が微妙であることはみんな知っているが、現在、争いは経済の命脈に関係する観光業にまで広がっている」と主張。そのうえで、数多くの世界遺産や著名観光スポットを持つ日本が、昨年2403万人もの外国人観光客を呼び込んだと紹介している。 
 また「五輪開催を控えた日本は、現状に満足していない。今年はじめ、日本の国際協力機構(JICA)は、世界観光機構と協力覚書を結び、日本の観光品質標準制定を促して、公共・私営観光エリアのサービスレベルを高めるとともに、あらゆる>ステークホルダーを動員し、全力で文化観光プロジェクトを発展させていくことを示した」と、日本がなおも積極的に観光事業に取り組んでいることを伝えた。 
 その一方で、韓国については「日本との観光客誘致争いで明らかに負けている」と指摘。日本の九州地方の観光当局関係者も、「韓国の弱点は文化や歴史の分野。この点では日本は容易に勝つことができる。われわれがすべきことは、街をきれいにするとともに、観光客に最高の体験をしてもらうことだ」と語ったとしている。
 そして「日本は先んじてディープな観光の開発を進めており、各国の観光客に、日本人の生活習慣や文化習慣を感じ取ってもらうよう奨励している」と説明した。」
http://news.searchina.net/id/1639906?page=1
 <チョイひねってるが、人民達の協力により、日本の食べ物礼賛に終わった記事。↓>
 「・・・今日頭条は・・・日本に滞在している中国人女性の食事を見て家族が「早く帰って来い」と勧めたとする文章を掲載した。 
 文章は、日本で日常的に見られるような食べ物の写真を数枚掲載したうえで、家族が「早く帰って来い」と勧めた理由について説明している。その大きなポイントは「冷たい食べ物が多い」という点にあるようだ。 
 まず紹介したのは輪切りにした太巻きといなり寿司からなる助六寿司だ。文章は「これは日本で最もよく見られる弁当。多くのスーパーで売っているのだが、実はこの食べ物は冷たいのだ。そして日本では弁当が冷たいまま食べられるのである」と伝えた。 
 また、日本の友人の家にお呼ばれした時に出されたという食べ物も紹介。そこにはサーモンの刺身などやはり冷たい料理が映っており、「日本人は生食がとても好きであり、多くの食べ物が冷たいのだ」としている。さらに、冷めた焼きギョウザを食べることも珍しくなく「冷たいだけでなく、ちっとも美味しくない」と評している。 
 このほか、日本の果物の値段が高いことについても言及。「日本でまるごとのスイカを食べたことがないという。日本の果物の多くは切って売られているのだ」と説明した。 
 まるで冷たい食べ物と高価な果物しかないような、やや偏りのある内容の文章のように思えるが、中国のネットユーザーからは様々な意見が寄せられた。あるユーザーは「5日間の日本滞在で、毎日冷たい水を飲んだ。コンビニの食べ物は冷蔵品で、しかも量が少ない。最後に中国料理を食べてホッとした」という、文章の主張に賛同するような感想を残している。 
 一方で「『孤独のグルメ』を見たことがないのか? 冷たい料理などあまり出てこないぞ」、「日本に7年留学したけど、冷たい焼きギョウザなんて見たことないぞ」との意見も。日本の食べ物に味がないという意見に対しては「日本は食材自体の味を大切にするもの」、「日本人は食材を食べるのであって、調味料を食べるのではない」との声もあった。 
 また、中には「日本の中国料理点は素晴らしい。中国で食べるよりも美味しいからちょっと複雑な気分になる」というユーザーもいた。」
http://news.searchina.net/id/1639928?page=1
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 休日の臨時一人題名のない音楽会です。
 久しぶりに歌謡曲をお送りします。
 落穂拾い集ですが、結果的に大正から平成までにわたってしまいました。
月の沙漠(1923年=大正12年) 倍賞千恵子 作詞:加藤まさを 作曲:佐々木すぐる 倍賞の若い頃の歌唱で長くリンク切れだったので・・。
https://www.youtube.com/watch?v=pefoBsiipW4
夜のプラットホーム(1939年作曲(発禁。理由は歌詞)・1947年発売) 二葉あき子 作詞:奥野椰子夫 作曲:服部良一
https://www.youtube.com/watch?v=iip8IwIlNK0
誰か夢なき(1947年) 三鷹淳?・わかばちどり? 作詞:佐伯孝夫作詞 作曲:清水保雄
https://www.youtube.com/watch?v=6qcU8nzCIro
さよならルムバ(1948年) 二葉あき子 作詞:藤浦洸 作曲:仁木他喜雄
https://www.youtube.com/watch?v=ToD2rhMML84
君忘れじのブルース(1948年) 渋谷のり子 作詞:大高ひさを 作曲:長津義司
https://www.youtube.com/watch?v=eaPBvyJnB-o
哀愁日記(1954年) 初代コロンビアローズ 作詞:西條八十 作曲:万城目正 美空ひばりや川野夏美のカバーも素晴らしいので、併せて紹介しよう。なんだか強烈に懐かしさを覚えるのは、四日市で私が物心ついた頃にラジオで聞かされていた(?)からか。
https://www.youtube.com/watch?v=b6CCOF_rUXg
 美空ひばり
https://www.youtube.com/watch?v=J_R4acIjOf8
 川野夏美
https://www.youtube.com/watch?v=k02gUN8e3GU
釧路の駅でさようなら(1958年) 川野夏美 作詞:吉川静夫 作曲:豊田一雄 三浦洸一のカバー 大昔の曲を今が盛りの歌手が、より見事に歌っている。同じくカバーしている水森かをりのよりも遥かに勝る。川野の十八番の一つにしてよいのではないか。
https://www.youtube.com/watch?v=1LHbhAJhp5g
愛の幕切れ(1967年) 松坂慶子 作詞作曲:Jacques Lansman, Yves Gilbert 訳詞:岩谷時子 邦語歌詞では金子由香利のカバー 松坂慶子の一ファンとしては見逃せない。
https://www.youtube.com/watch?v=De_Ka1STq8A
異邦人(1979年)(注) 久保田早紀 作詞作曲:久保田早紀 1980 彼女が最も美しかった瞬間の映像じゃないか、ということで・・。
https://www.youtube.com/watch?v=KLllcE9NhbQ
 
(注b)あの年この歌(1980年) 異邦人/久保田早紀 史料的価値あり。
https://www.youtube.com/watch?v=a2UkHm8GL64&t=1445s
あいたい(2016年=平成28年) 林部智史(注a) 作詞:林部智史 作曲:七海光 男性のヒット歌手の多くが高音、他方、女性のヒット歌手は美空ひばりのように低音がウリの場合が少なくない。やっぱ、日本は中性文化?
https://www.youtube.com/watch?v=VZvIbh1oUHE
(注a)1988年~。「THEカラオケ★バトル<で>・・・2015年1月に・・・初優勝。その後も優勝を重ね、2015年の年間王者を決める大会で番組史上初となる予選、決勝連続100点満点をたたき出し完全優勝を決めた。2016年に歌手デビューを果たし、THEカラオケ★バトルの2016年年間王者にも輝き連覇している。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9E%97%E9%83%A8%E6%99%BA%E5%8F%B2
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太田述正コラム#9221(2017.7.17)
<武光誠『誰が天照大神を女神に変えたのか』を読む(その32)>
→非公開