太田述正コラム#14971(2025.5.29)
<皆さんとディスカッション(続x6269)/映画評論337:盗まれたカラヴァッジョ>

<太田>

 安倍問題/防衛費増。↓

 なし。

ウクライナ問題/ガザ戦争。↓

 <慶事ではあるが、出先なのに「本部」って書いちゃアカンやろが。↓>
 「戦争開始から3年で初!ウクライナ軍がロシア連邦保安局(FSB)本部を直接空爆、情報部将校らが死亡の衝撃・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E6%88%A6%E4%BA%89%E9%96%8B%E5%A7%8B%E3%81%8B%E3%82%893%E5%B9%B4%E3%81%A7%E5%88%9D-%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E8%BB%8D%E3%81%8C%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E9%80%A3%E9%82%A6%E4%BF%9D%E5%AE%89%E5%B1%80-fsb-%E6%9C%AC%E9%83%A8%E3%82%92%E7%9B%B4%E6%8E%A5%E7%A9%BA%E7%88%86-%E6%83%85%E5%A0%B1%E9%83%A8%E5%B0%86%E6%A0%A1%E3%82%89%E3%81%8C%E6%AD%BB%E4%BA%A1%E3%81%AE%E8%A1%9D%E6%92%83/ar-AA1FChMw?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=13d4e1ca7ae143d28ad5625f85bf22f6&ei=31
 <全て、イスラエル政府の予定通り進行してるんだろな。↓>
 「ガザで支援物資配給に住民殺到 イスラエル軍の警告射撃で3人死亡46人負傷7人行方不明に・・・
 配給を担う「ガザ人道財団」は、物資がイスラム組織ハマスに渡るのを防ぐためにガザ地区の4カ所に配給センターを設置し、200万人以上が物資を受け取れるようにしていますが、国連などは公平性に欠け、人々を危険にさらすとして協力を拒否しています。」
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%AC%E3%82%B6%E3%81%A7%E6%94%AF%E6%8F%B4%E7%89%A9%E8%B3%87%E9%85%8D%E7%B5%A6%E3%81%AB%E4%BD%8F%E6%B0%91%E6%AE%BA%E5%88%B0-%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A8%E3%83%AB%E8%BB%8D%E3%81%AE%E8%AD%A6%E5%91%8A%E5%B0%84%E6%92%83%E3%81%A73%E4%BA%BA%E6%AD%BB%E4%BA%A146%E4%BA%BA%E8%B2%A0%E5%82%B77%E4%BA%BA%E8%A1%8C%E6%96%B9%E4%B8%8D%E6%98%8E%E3%81%AB-%E3%82%AC%E3%82%B6%E5%BD%93%E5%B1%80%E3%81%AF%E9%A3%A2%E3%81%88%E3%81%9F%E5%B8%82%E6%B0%91%E3%81%AB%E5%90%91%E3%81%91%E7%99%BA%E7%A0%B2%E3%81%A8%E6%89%B9%E5%88%A4/ar-AA1FD4jQ?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=b1e79251027849ddbca45ede8e15c672&ei=33
 「ハマス指導者ムハンマド・シンワル氏を殺害、イスラエルが発表・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%83%8F%E3%83%9E%E3%82%B9%E6%8C%87%E5%B0%8E%E8%80%85%E3%83%A0%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%89-%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%AF%E3%83%AB%E6%B0%8F%E3%82%92%E6%AE%BA%E5%AE%B3-%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%81%8C%E7%99%BA%E8%A1%A8/ar-AA1FE3YJ?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=b1e79251027849ddbca45ede8e15c672&ei=81

 妄想瘋癲老人米国。↓

 <こちらは、最高裁で結着がつくまで執行停止にはならないからなあ。↓>
 「米裁判所「トランプ関税は違法」 「大統領に権限ない」と判断・・・」
https://mainichi.jp/articles/20250529/k00/00m/030/063000c
https://www.bbc.com/news/videos/cz63n6j7407o
 <トラがハーバードばっかしを目の敵にするおかげで、同大、更にハクがついちまうなあ。↓>
 「「ハーバード大の留学生比率15%に」 トランプ氏、国内大学に言及・・・」
https://mainichi.jp/articles/20250529/k00/00m/030/059000c

 それでは、その他の国内記事の紹介です。↓

 この皮肉入りのNTタイムス・サマ日本記事は許す。↓

 Japan Welcomes a New Sumo Champ. Surprise: He’s Japanese.–Onosato Daiki became the first Japanese man in eight years to be named a yokozuna, or grand champion, the highest title in the sport.・・・
https://www.nytimes.com/2025/05/28/world/asia/sumo-yokozuna-onosato-daiki-japan.html

 この記事も正論故許す。↓

 Japan’s Debt, Now Twice the Size of Its Economy, Forces Hard Choices–Japan’s government faces pressure to curtail debt-fueled spending that some argue has staved off populist waves.・・・
https://www.nytimes.com/2025/05/28/business/japan-debt.html

 なかなか読ませる。↓

 「・・・少年A・・・の文章が優れていたというより、むしろ当時の知識人が「本物」を見極めることができなかった、というのが実態に近いのではないか。・・・
 Aとじかに会った関係者が抱いた印象は、むしろ貧弱さだ。
 「初めて会った少年Aは華奢な少年というだけの印象だった」「萎びた野菜のようだった」これは、少年審判を担当した井垣康弘裁判官が見たAの姿だ。
 少年院にいたAとかかわった複数の更生関係者から私は話を聞いたが、Aのを怪物というよりも、情緒不安定な「子供」ととらえる人が多い。・・・
 「反社会」型の犯罪については、その思考回路じたいには納得がいくのだ。
 ところが、「非社会」型の行動は、社会そのものとのつながりが切れている。社会や世間、他人への共感性が乏しい「非社会」型の人間は、私たちの想像がおよばない思考回路で、とんでもないことをしでかす。・・・
 ちなみに、こうした「非社会」的なことが平気でできる存在は、私たちの社会にもいる。
 それは、子供だ。・・・」
https://bunshun.jp/articles/-/79250?utm_source=news.livedoor.com&utm_medium=referral&utm_campaign=relatedLink
 「・・・父は上場企業に勤務するサラリーマンで、母は専業主婦という家庭。Aは3人兄弟の長男である。下の弟は、<Aに殺されることになる土師(はせ)>淳君と同じ小学校に通う同級生で、仲のいい友だちだった。淳君は、Aの弟と遊ぶためによくAの自宅を訪れていた。
 Aには、大阪、神戸の医院に通院歴があり、小学生時代から動物虐待やホラー趣味が顕在化していたことが分かった。
 特異言動として把握した最初の事例は、小学5年生当時、図工クラブにおいて、段ボール箱に人間の首から上を乗せた作品を制作したことだった。また、小学6年生のとき、3学年下だった淳君に対し、頭部を殴ったりするいじめに及んでおり、その際は教師引率で被害者宅に謝罪に行っていたことも分かった。・・・
  Aは淳君の事件が起きる2週間ほど前の5月15日より、不登校になっていた。原因は2日前の5月13日に起こした、同級生に対する暴行・脅迫事件である。・・・
 まだ、捜査本部がAをマークしていなかった5月30日、この日は金曜日の平日だったが、不登校状態だったAはコープ北須磨店の前で午前11時30分ごろ、職務質問を受けている。・・・」
https://bunshun.jp/articles/-/52631
 <客観的に見てありえない。
 結局、父も母もノーマルではありえないと言われても仕方あるまい。↓>
 「・・・それまでの捜査で、Aの母に過保護な一面があることは分かっていた。度重なる息子の非行にも、厳しく息子を指導するといった形跡が見られず、むしろAに不利な対応があった場合には、学校側に強い主張をするなど、息子を信じ切っている部分があった。
 淳君が行方不明になった後、Aの母は捜索活動に参加している。被害者遺族は後に「それまでAの犯行に気づかなかったことなど信じがたい」と述べているが、善悪は別としてAの母は本当に息子の犯行に気づいていなかった。・・・
 ことだが、両親ともに、Aが淳君殺害の実行犯であるとは微塵も思っていなかった。・・・」
https://bunshun.jp/articles/-/52632

 司馬遼太郎の歴史観などおよそ論評にも値しないゴミなのに、そんな司馬の戦前史に係る問題意識を所与のものとして自分なりの答えを追求してどうするのさ。
 ただ、おかげさまで今気づいたんだが、公文書保存の考え方が戦前の日本になかったのは、維新の最初から、その真の動機を隠すべき日蓮主義完遂戦争を山県有朋らが遂行してたからだな。
 そのおかげで、戦後の日中提携を世界に対して隠し通すことができ、日本も中共も(露を含む)欧米によって潰されないで生き残ってるってわけだ。↓

 「・・・司馬の随筆「この国のかたち」・・・1回は「日本人は、いつも思想はそとからくるものだとおもっている」という言葉から始まり、なのになぜ日本は独自の思想なしに国を形成しえたのか、という疑問を提示する。第2回は、それに対する中国から流入した朱子学をはじめとした思想の影響を分析する。その上で第3回において、「日本の近代」と名乗る“巨大な青みどろの不定形なモノ”との対話という小説仕立てで、司馬の問題意識の根幹が提示される。すなわち「日露戦争の勝利から、なぜ40年で、無条件降伏による敗戦にまで滑り落ちてしまったのか。“この国のかたち”が持つ根本的な欠陥はなかったか」という問いだ。そこに司馬は「国家を形成するにあたっての自生の思想の欠如」を見て、主に思想の側からの思索を展開していく。この第3回は「一人のヒトラーも出ずに、大勢でこんなばかな四十年を持った国はあるだろうか。」という文で締めくくられる。・・・
 どこか民俗学者・南方熊楠(1867~1941年)の「南方マンダラ」を思い起こさせる(「自民党総裁選と『はだしのゲン』をつなぐ不等式」)。南方マンダラは、彼が文理の知、主観・客観の知を一つのパースペクティブ(観点)の中に統合することを夢見ていたことを示す。南方においては「物事が自分からどのように見えるかから始まる思考」――主観の知というものが、客観の知と同等の重さを持っていた。・・・
 明治以降の公文書の扱いを見ていくと、国の連続性を保証する国の記憶たる公文書に対する、日本人のあまりに雑で熱意のない態度が浮上する。敗戦の時に「国の記憶」たる公文書を焼いたというのが、典型例だ。国の記憶を焼いておいて、どうやって国が連続し、存続するというのだろうか。当時の日本人が国の存続を保証するために頼ったのは「国体」というあやふやな概念だった。ポツダム宣言受諾を巡る政府首脳部の議論は、連合国側に「国体の護持をどうやって保証させるか」に集中した。その一方で、政府中枢では国の記憶である公文書を焼却して戦犯を逃れるという話が進行していたのである。
 公文書があれば、戦争犯罪行為の責任は命令を発した政府や軍の中枢にいる者にかかる。なければ、戦争犯罪行為を実行した下っ端の官僚や軍人が責めを負うことになる。内務官僚だった奥野誠亮の語る「犯罪人を出さない」とは、戦争犯罪の責任を下っ端に押しつけるということでもある。・・・私は公文書を焼いてしまったが故に、無罪を証明することができずに刑に処せられたB級戦犯がいたのではないかと疑っている。「日露戦争の勝利から、なぜ40年で、無条件降伏による敗戦にまで滑り落ちてしまったのか。」という司馬遼太郎の問いに、私ならば「公文書は国の記憶であり、どんなことがあっても保管するべきものという認識が致命的に欠落していたから」と答える。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/157964d451719665955c0e2a13aefa0ade60a12c

 日・文カルト問題。↓

 <なんだかなあ。↓>
 「日経済人会議が共同声明「韓国のTPP加入に向け協力」・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/334358
 <ご愛顧に感謝。↓>
 「日本の人気アニメ「チェンソーマン」展 ソウルで7月開幕・・・」
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20250528002000882?section=society-culture/index

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <人民網より。
 その正反対を心から望んでるくせに・・。↓>
 「外交部「日本が中国艦艇の活動を客観的かつ理性的に受け止めることを望む」・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2025/0528/c94474-20321014.html
 <ここからは、レコードチャイナより。
 ご愛顧に深謝。↓>
 「「映画ドラえもん」北京でプレミア上映会、長年のファン「毎回心が温まる」・・・中国のポータルサイト・捜狐・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b953889-s25-c30-d0201.html
 <バカバカしい限りでやんす。↓>
 「和歌山のパンダ、返還前最後の屋外200分待ち・・・中国国営中央テレビ(CCTV)<の>、SNSの微博(ウェイボー)への投稿・・・中国ネット「日本人は心から愛しているね」・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b953885-s25-c30-d0192.html
 <クシュン。↓>
 「インドがGDPで日本超え?その「質」に課題も・・・中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報の元編集長・胡錫進(フー・シージン)氏・・・の微博(ウェイボー)アカウント・・・中国ネット「インドが強いのではなく日本が駄目すぎる」・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b953887-s25-c10-d0193.html
 <一応、総体継受、継続中。↓>
 「「井の頭公園<の寄贈ベンチ>で日本人に泣かされた」と中国人女性=ネット「そういう意味か」「理由分かるわ」・・・中国のSNS・小紅書(RED)・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b953899-s25-c30-d0052.html
 <ちゃうぞ!↓>
 「令和のコメ騒動、グラム単位で正確に計って食べる家庭も・・・中国国営中央テレビ<の>SNSへの投稿・・・中国ネット「そんなにもひどい状況?」・・・」

https://www.recordchina.co.jp/b953896-s25-c30-d0192.html

<太田>

 –抜歯–

 昨日、2本抜歯し、これで、2個目の部分入れ歯を入れることになった。

             --映画評論337:盗まれたカラヴァッジョ--

 今回の『盗まれたカラヴァッジョ』(The Stolen Caravaggio)は、2020年の伊・仏映画で、「1969年に実際に起きた、カラヴァッジョの名画「キリスト降誕」盗難事件・・・の真相にせま<る>」
https://cinemarche.net/suspense/caravaggio-chiko/ ←筋
という触れ込みの代物だが、要は、エスプリの利いたイタリア観光映画だと思えばよろしい。
 いずれにせよ、主人公のミカエラ・ラマッツォッティ(Micaela Ramazzotti。1979年~)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%82%AB%E3%82%A8%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%84%E3%82%A9%E3%83%83%E3%83%86%E3%82%A3
https://it.wikipedia.org/wiki/Micaela_Ramazzotti
https://www.bing.com/images/search?q=micaela+ramazzotti&qpvt=Micaela+Ramazzotti&form=IGRE&first=1 ←写真群
の美人度には不満が残る。

(続く)

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太田述正コラム#14972(2025.5.29)
<渡辺信一郎『中華の成立–唐代まで』を読む(その29)>

→非公開